皮膚細胞、「虹色素胞(にじしきそほう)」の伸縮によって体色を自在に変化させるアメリカケンサキイカの一種。 (Photograph courtesy Roger Hanlon) イカの皮膚の色を瞬時に変化させるのはその神経細胞の働きであることが、新たな研究で判明した。 イカのメタリックな輝きは、微小な板状構造の集まりを持つ皮膚細胞「虹色素胞(にじしきそほう)」が光を反射して生まれる。虹色素胞は、神経系の胚組織である色素胞の一種で、反射した光は短波長の青色となる。 共同研究者でアメリカ、マサチューセッツ州にあるウッズホール海洋生物学研究所の神経動物行動学者パロマ・ゴンザレス・ベリード(Paloma Gonzalez-Bellido)氏は、「石鹸の泡や、海面に浮かぶ薄い油膜などと同じ効果を生む」と話す。 しかし、イカが虹色素胞の“オン/オフ”を切り替える正確な仕組みは解明されていなかった。