さきほど大塚さんがおっしゃっていた 「結局は、想像力というものが 映画をおもしろくするのであって、 想像力のない人に、 想像しろたって無理です」 というところに絡めて、 大塚さんが考える「想像力」や、 「アニメーションの能力があるということ」 についてのお話を、うかがいたく思います。 たとえば、 「疲れて屋台で お酒を飲んでいる日雇い労働者」 を描くなら、コップの下のほうを 持って飲むはずがないんです。 升酒を、こぼれるぐらい いっぱい注いでいるはずなのだから、 コップのいちばん上のほうを持って、 口が迎えにいくようなかたちで 飲むでしょう。 こういう気分を出すだけで、 日雇い労働者らしさが 生きてくるんですよね。 そういうところが非常に大切なんです。 想像しなければ描けません。 それをたのしめるかどうかも 大きな資質といっていいでしょう。 宮崎駿さんや高畑勲さんは、 そこの想像力ところが