県は十二日、土木学会選奨の土木遺産「旧北陸本線トンネル群」の樫曲（かしまがり）トンネル（全長八六・八メートル）＝敦賀市樫曲＝内五カ所で落書きが発見されたと発表した。十一日に敦賀署に被害届を提出しており、署が建造物損壊の疑いで捜査を進めている。 落書きがあったのは敦賀市街地側のトンネル入り口から約十メートルまでの間。最も大きい落書きは縦一メートル、横一・五メートルあった。八日午後五時ごろ、パトロール中の県嶺南振興局敦賀土木事務所の職員二人が発見。少なくとも週一回実施しているパトロールで四月末までは、異常はなかったという。県は今後、重点的に見回り、被害があった場合は、速やかに最寄りの警察署に通報する方針。 樫曲トンネルは一八九六年に開通し、一九六二年まで使われた国鉄の「旧北陸本線トンネル群」の一部。現在は国道４７６号の歩行者用通路として使われている。同トンネル群は昨年九月、歴史的なトンネルなど
