不定積分は,理解できたでしょうか? 記号は少々ややこしいですが,行なっていることは単純なことなので,ゆっくり理解するとよいでしょう。しかし,この章では,不定積分が分かっていないと困りますので,不十分な方はもう一度戻って理解してみて下さい。 関数 y=f(x) の不定積分の1つを F(x) とし,それに積分定数 C を加えたものを,G(x) とします。つまり,これを記号で表しますと, とします。このとき,2つの実数 a,b に対し,G(b)-G(a) の値を考えましょう。 すると,G(x)=F(x)+C であるから, G(b)-G(a)={F(b)+C}-{F(a)+C}=F(b)-F(a) となります。このように,不定積分で求めた式へ2つの値を代入し,その差を取りますと,とても便利なことに,積分定数 C に全く関係しない値となります。 この値,F(b)-F(a) を, y=f(x) の a