11月7日、中国の深センで開かれたシンポジウムに招かれた。当日に例の「日中4項目合意」が発表され、10日には日中首脳会談が実現したが、日本国民は北京で開かれた米中首脳会談に次のような素朴な疑問を持っていた。 ●オバマ大統領には満面の笑みを浮かべていた習近平国家主席がなぜ安倍晋三首相との握手の際には仏頂面だったのか。 ●日中首脳会談が僅か25分だったのに、オバマ大統領は習主席と9時間も何を話し合ったのか。 ●やはり米中関係は蜜月なのか、米国は中国が主張する「新型大国関係」なる概念を受け入れたのではないか、等々。 オバマ政権が主として対中懸念から「アジア重視」政策を発表してはや3年たつ。それでも、米中関係となると多くの日本人は浮足立つ。どうも米中関係を客観的に見ることは苦手らしい。 中国側の本音はこうだ。あの場で習主席が安倍首相にほほ笑みかければ、逆に大問題となっただろう。中国の国家主席は内政