京都市北区の住宅街近くの山林で、クマの目撃情報が相次いでいる。京都府警には先月、「体長約2メートルのクマを見た」など5件の通報が寄せられた。住民が襲われたり、農作物を荒らされたりする被害は出ていないが、北署などが注意を呼び掛けている。 京都産業大総合グラウンド近くに住む主婦(43)=同区上賀茂神山=は先月20日午後7時ごろ、自宅に隣接する空き地から裏山に向かう黒いクマを見つけた。「大人の男性くらいの大きさ。目が合い、怖くなって家に逃げた」と驚く。 北署や府林務事務所によると、クマの目撃は13~25日で、場所は北区西賀茂や上賀茂の半径約2キロの範囲。住宅街近くの山林のほか、五山送り火の「船形」で知られる船山のゴルフ場コースでも目撃された。 クマの目撃情報は例年、夏前に増える傾向にあるが、同事務所は「通常は山深い場所が中心で、住宅街付近で相次ぐのは珍しい」と説明する。原因は不明だが、由良川以東