むし歯予防というと、多くの人がまず思い浮かべるのが歯磨きでしょう。そこから、むし歯になると「歯磨きをさぼったから」と後悔する人も少なくありません。あるいは日頃から真面目に磨いていて、「あんなに歯磨きしていたのに、まだ足りなかったのか」とショックを受けるかもしれません。 でも、むし歯になるのは、口の中のpHが5.5以下の状態が長く続いたときです。歯磨きの目的は、むし歯予防よりも、歯周病を予防するためです。むし歯が歯が溶ける病気であるのに対し、歯周病は歯茎はぐきが炎症を起こしたり、歯の周りの顎あごの骨が溶ける病気です。歯は顎の骨によって支えられています。歯周病が進んで顎の骨が溶けると、最後は歯を支えられなくなり、歯が抜けることになります。 歯周病の原因は、歯の表面に付いたプラーク(歯垢)です。プラークはバイキンの塊かたまりで、白くネバネバしています。このプラークは、口をゆすいだり薬品を使うこと