はじめに RFPとは、情報システムを導入するに当たって、企業が納入を希望する開発会社に提供する、導入システムの概要や調達条件を記述したドキュメントである。 必要とするハードウェアやソフトウェア、サービスなどのシステム概要や依頼事項、保証用件、契約事項などが記述されており、開発会社はこれをもとに提案書および見積書を作成する。企業は開発会社の提案書、見積書を評価し、契約を締結、ハードウェアやソフトウェア、エンジニアなどを調達する。 これまで情報システム業界では、口約束やあいまいな発注による開発現場の混乱や紛争が発生しており、納期の遅れやシステム障害などに悩まされてきた。近年、事前にRFPを通じて調達条件や契約内容を明らかにすることで、こうした混乱を未然に防ぐことの重要性が注目されつつある。 今回は、企業(発注者)側の立場に立って、RFPとは何か、RFPはなぜ必要なのか、RFPには