【第7回:6月8日】 ※ 記号論の源流 II:パース(1) 今回から3回に渡り、パース記号論の概略を説明する。ソシュールがフランスを中心としたヨーロッパ系の記号論&構造主義に多大な影響をおよぼしたのに対し、パースは英米系の記号論の源流と目されており、《3》(2項に対する3項)がキーワードとなる。 パース,チャールズ・サンダーズ:Peirce, Charles Sanders:米 1839-1914 哲学者、論理学者、数学者。マサチューセッツ州ケンブリッジ生まれ。 ハーヴァード大学で学び、1861年からアメリカ湾岸測量局に勤務。1879年には、ジョンズ・ホプキンズ大学の論理学講師となるが、個人の研究に没頭するため、1894年に職を辞す。膨大な研究は死後8巻本(1931-58)として出版される。現代の形式論理学と関係論理学のパイオニアであるが、プラグマティズムの祖としてもよく知られる。自身とウ