「恋におちたシェイクスピア」などのヒット作を生み出した米ハリウッドの有名映画プロデューサー、ハーヴェイ・ワインスタインは長年にわたり、多くの女優や女性社員を、セクハラや性的暴行の犠牲者にしてきた。女性らが告発しようとすると、ワインスタインは映画界で成功したいという気持ちにつけこみ、巨額の示談金と引き換えに女性らを沈黙させた。 米有力紙ニューヨーク・タイムズの記者ジョディ・カンターとミーガン・トゥーイーの2人は、ワインスタインの卑劣なセクハラ・性的暴行を暴くため、1年近くに渡り犠牲者らを取材。「オンレコ」、つまり実名で語ってもらうため、著名女優を含めた10数人の女性に粘り強く報道する意義を説明し、証言の裏取りに奔走した。 そのスクープ記事は2017年10月5日、インターネットで公開された。 記事は、2人が予想もしなかった反響を呼び、女性に対するセクハラや性的暴行をなくそうという#MeToo運