2024年3月、大阪府北部を走る「北大阪急行」が延伸した。それまで北大阪急行の終着駅であり、「せんちゅう」の愛称で呼ばれていた「千里中央駅」は、この延伸により中間駅となった。 千里中央駅はかつて、「千里ニュータウン」の中心地として大阪の発展を象徴していた。ところが、その象徴的存在であった「千里セルシー」や「オトカリテ(旧大丸ピーコック)」などの商業施設が相次いで閉業、一部の建物はまるで廃墟のような状態となっている。 駅周辺では現在、大規模な再開発プロジェクトが進行中だが、千里中央駅周辺はいま、どうなっているのだろうか? 実際に現地を訪ね、現在の姿に迫っていく。 大きすぎる「駅前の廃墟」 ある平日の朝8時ごろ、千里中央駅に到着した。千里中央駅は「せんちゅうパル」という商業施設のなかに組み込まれており、改札を出ると、昭和の雰囲気漂うレトロな飲食店街が目に飛び込んでくる。 せんちゅうパルの地上部