将棋において、打ち歩詰めはルールで禁止されている。盤上にある歩兵を動かして玉将を詰ますのはかまわない(突き歩詰め)。また、歩を打って王手をかけた瞬間に敵玉が完全に詰む訳でなければ、敵玉が即詰みの筋に入っている場合であっても、歩を打っての王手は認められる。 上の図1で、▲1五歩と打つのは打ち歩詰めの反則である。図2で1六の歩を▲1五歩と進めるのは突き歩詰めで、これは禁じ手ではない。図3で▲1五歩と打つのも、このあと△同銀▲同金と進んで詰み上がりになるので、打ち歩詰めではない。 実戦ではまず発生しないが、持ち駒の歩を打って相手玉をステイルメイトの状態にすることが打ち歩詰めにあたるのかは、正式な見解は出されていない。もし詰みの定義が「王手をかけている」ことを前提とするならば(詰みの項を参照)ステイルメイトは詰みではないため、この解釈に基づけば「打ち歩ステイルメイト」は禁じ手ではないことになる。ま