冬型の気圧配置が強まると太平洋側では空気の乾燥が心配となります。また、日本海側でも大雪に加えて気温の低い日が続いており、暖房の使用によって室内は乾燥しがちです。どの家庭でも部屋の湿度を保つための加湿器は、いまや必需品となっています。 ところが、使用法によっては「加湿器肺炎」を引き起こすことがあるといいます。原因や対処法などについて、横浜鶴見リハビリテーション病院(横浜市鶴見区)の吉田勝明院長にお尋ねしました。 「加湿器肺炎は加湿器の中に発育したカビや、場合によってはレジオネラ菌などを吸い込むことで起こります。カビ自体は病原性が弱く肺に直接炎症を起こさせることはありませんが、肺や気管支がカビによるアレルギー反応を起こすことが加湿器肺炎の原因となっています。 専門的には、加湿器肺炎は過敏性肺臓炎というアレルギー性肺炎の一種なので、通常の肺炎の治療薬である抗菌薬(抗生物質)は効果がありません。症