菅直人首相が「脱原発」か否かを争点に衆院解散に打って出る-。永田町でこんな噂が駆けめぐり、自民党が警戒感を強めている。東京電力福島第1原子力発電所事故で原発への不信感が高まるなか、平成17年の郵政解散のように、民主党に地滑り的勝利を与える可能性があるためだ。 「菅さんの性格から、そのシングルイシュー(単一課題)で選挙をやるのかもしれない」。自民党の大島理森副総裁は18日、BS朝日とテレビ東京の番組で、表情をしかめて語った。 「原発解散」は、選挙の陣頭指揮を執る大島氏にとっては気になる噂のようで「原発をイエスかノーかだけで議論する選挙はあるべきではない。菅直人という政治家の戦略だけで、日本のエネルギー政策を判断されたらたまらない。その前に辞めていただく」と、警戒感をあらわにした。 背景には、5月6日の菅首相の中部電力浜岡原発停止発表が、有権者から高評価だったという自民党の分析がある。「首相は