兵庫県弁護士会は19日、喫煙した男子生徒に自主退学を勧告した際、校内で起きた不審火の犯人と決めつけ「放火魔」と暴言を浴びせたのは人権侵害として、私立育英高(神戸市)と生徒指導部長の50歳代男性教諭に対し、防止策を講じるよう警告書を送った。 同会によると、同高は2011年7月、喫煙した男子生徒(当時16歳)に自主退学を勧告。その際、男性教諭は、同年1、7月に生徒が所属していた運動部の部室などで起きた不審火に触れ、「たばこを吸うのはお前だけ」「お前は放火魔」「(退学を)恨んで、火を付けに来るなよ」などと言ったという。 生徒はICレコーダーでこの会話を録音。「出火原因不明なのに犯人扱いされた」として同年10月に人権救済を申し立てた。現在は別の高校に在籍している。 同会の調査に対し、同高は「粗野な言葉で傷つけた」と事実関係を認めているという。