インタビューに応じる植田和男日銀総裁(5月 25日) Photographer: Noriko Hayashi/Bloomberg 日本銀行の植田和男総裁は25日、金融政策運営で重視しているのは賃金よりも物価上昇だと述べ、政策変更はあくまでも持続的・安定的な物価2%の達成が見込めるかで判断する考えを示した。4月の就任後初めて、ブルームバーグなどとの共同インタビューに応じた。 総裁は物価の基調を判断する上で賃金は重要な要素としつつも、「賃金そのものを目標にしているわけではない。政策判断のポイントは持続的・安定的な2%に達することが見込まれるかどうかだ」と説明。2%を下回る水準でも政策変更する可能性を問われ、「コンマ幾つの差がものすごい重要というよりは、物価上昇率が持続的・安定的かどうかの判断の方が重要になる」と語った。 今回の総裁発言は一定の賃金上昇が目標達成や政策変更のための前提条件ではな