9月1日は「防災の日」。1923(大正12)年9月1日に関東大震災が起きてから、まもなく100年になろうとしている。 また、近年は9月に大型台風が上陸したり、長雨が続いたりして、各地で風水害も発生している。9月は防災、自然災害、気候変動、地球温暖化をテーマにした本を随時、紹介していこう。 2020年、世界を襲ったコロナ・ショック。感染症の脅威を描いた高嶋哲夫さんの小説「首都感染」(2014年、講談社文庫)は、まさに現実のものとなった。「首都崩壊」(幻冬舎文庫)など、日本のさまざまな危機を描き続けてきたクライシス小説の第一人者が、コロナによって浮かび上がった日本の「弱点」、そして近い将来必ずやって来る東京直下型地震、南海トラフ地震のリスクを指摘したのが、本書「『首都感染』後の日本」である。 東京一極集中の弊害と、新たな時代にマッチした国家の在り方を提言している。 「『首都感染』後の日本」(高