国立科学博物館が栽培しているミジンコウキクサ。人の指と比べると、その小ささがわかる=茨城県つくば市ミジンコウキクサの顕微鏡写真。白っぽい部分が雄花で、直径は0.1〜0.2ミリ=田中法生・国立科学博物館研究主幹提供 【山本智之】花が咲くのは非常にまれとされる「ミジンコウキクサ」が、国立科学博物館筑波実験植物園(茨城県つくば市)で開花した。「世界最小の花」として知られ、花の直径は0・1〜0・2ミリ。咲いているのかどうか、肉眼ではほとんどわからないため、じっくり観察するには顕微鏡が必要だ。 ミジンコウキクサは、ため池や水路などの水面に浮かぶ植物。日本を含むアジアやオーストラリア、アフリカなどに分布する。体は楕円(だえん)形で、長径は0・3〜0・8ミリ。田んぼなどでよく見られるウキクサの10分の1程度の大きさだ。 通常は、体を分裂させて増殖するが、植物園内にあるコンクリート水槽で育てていた数