≪規制しても問題は起きる≫ ネット選挙に関する規制をどうすべきか。結論からいうと、規制は全て撤廃すべきだ。規制があろうとなかろうと問題は起こる。有権者に「出元のはっきりしない情報は信じない」「違う意見も幅広く読む」という、基本的なネットリテラシーを持ってもらう以外に本質的な対応策はない。 今、与野党の規制案で差が出ているのは、候補者や政党以外の第三者のメールによる選挙活動についてで、与党は禁止、野党は解禁だ。実は、野党案でも、落選活動(「誰それを落とそう」という呼びかけ)のメールに関しては、氏名表示を義務付けて、違反者には刑事罰を科すとしている。 だが、直近の選挙でも、匿名掲示板は「□□は許さない」のような書き込みで溢(あふ)れていた。ネット発達前も、匿名の怪文書は選挙に付き物で、選挙期間前から「〇〇先生講演会のお知らせ」名目のポスターも現れていた。そもそも影響力の高いSNS(ソーシャル・