「コロナの感染を止めることは難しいので、ピークをコントロールし、最終的に、ゆっくりとみんながコロナに罹ることによって、集団免疫を獲得しよう」 いわゆるピークカット&集団免疫戦略とよばれるものだ。 先日英国のジョンソン首相がこの路線をとることを表明し話題になった。 私はこの戦略が最終的に破綻し、より多くのコストを払うことになるだろうことを2月の始めから繰り返しツイッターで書いてきた。しかしながら、いまだ多くの政治家やブロガー、識者ですらピークカット&集団免疫路線を支持していていることに驚きを隠せない。 なぜピークカット戦略が破綻するのか。なぜ最終的なコストが高く付くのか? 多少長いが、できるだけシンプルに書いたので最後まで読んで欲しい。 ピークカット戦略(集団免疫)とはなにか? まずは、ピークカカット戦略(集団免疫)について簡単に説明する。 ピークカットとは、医療崩壊を起こさないように、感染
市場で作業をする消毒サービス会社の従業員と、コロナウイルスに感染しないようマスクを着けた女性。2020年2月26日、韓国ソウル。(PHOTOGRAPH BY KIM HONG-JI, REUTERS) 世界保健機関(WHO)のテドロス・アダノム・ゲブレイエスス事務局長は3月11日、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行を「パンデミックとみなせる」とついに発表した。 ゲブレイエスス事務局長は記者会見で同時に、「感染の拡大と深刻さの驚くべきレベルと、対策不足を深く懸念している」との見解を示した。「これからの数日、数週間のうちに、感染者、死者、そして広がった国と地域の数はさらに増えるだろう」(参考記事:「新型コロナ、「春に終息」と言えないこれだけの理由」) WHOによると、3月12日の時点で感染は114の国と地域に広がり、感染者は11万8381人、死者は4292人に上った。イタリア、
新型コロナウイルス感染症やコロナワクチンについては、必ず1次情報として厚生労働省や首相官邸のウェブサイトなど公的機関で発表されている発生状況やQ&A、相談窓口の情報もご確認ください。※非常時のため、すべての関連記事に本注意書きを一時的に出しています。 2020年3月8日 国立国際医療研究センター 国際感染症センター 忽那賢志 感染症総合情報誌J-IDEOでは、本誌号外として国立国際医療研究センターの忽那賢志先生による「総説 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)」を先行公開致します。忽那先生に現時点における最新知見をまとめて頂きました。 【3月10日更新】 本文中および文献リストの文献番号をクリックすることで、PubMed等の原著論文情報にアクセス出来るようになりました(一部文献は非対応)。 ポイント ・新型コロナウイルス感染症(COVID-19)はSARS-CoV-2による呼吸器感
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