阪急阪神百貨店を傘下に持つエイチ・ツー・オー(H2O)リテイリングは神戸阪急を来年にも閉じることを決めた。12日午後発表する。赤字が続いているため、店舗の賃貸借契約が2012年秋に切れるのを前に撤退する。後継テナントとして建物の保有者がイオンなど小売り大手と交渉しているという。 神戸阪急は1992年、神戸市などが手がける再開発地区・神戸ハーバーランドに開業した。売り場面積は約3万3千平方メートルで、神戸地区の基幹店だったが、ハーバーランドでは05年にダイエーが閉店するなど地盤沈下が加速。11年3月期の売上高見通しも前年比約1割減の89億円と、ピークの約半分に落ちていた。 H2Oが閉店する百貨店は、10年8月の四条河原町阪急(京都市下京区)に続き2店舗目。今後は今年3月に開業した博多阪急(福岡市、売り場面積4万2千平方メートル)や、12年秋に売り場面積8万4千平方メートルの建て替えが完成