pcfxが同人誌と聞いて最初に思い浮かべるのは、絶望先生ではないが「白樺派」とか 「アララギ派」とか「ホトトギス派」などの昔のものだ。「現在の同人誌はダメだ」など と言うつもりはない。同人誌とは人類普遍の衝動が技術によって発露可能になった形態 であり、時代と共に変化していく文化の卵巣だ。これらの環境が整っている日本こそ 文化の多産を約束された大国といえる。 「俺も出版してぇ」という欲望がまずあり、それから自分に何が表現できるのか考える。 絵が描けなくてもこれから描けばいい。文章が書けなくても今から書けばいいのだ。 それが許される幼稚園が同人誌だ。「作家のマネしてぇ」という、自分の実力に見合わ ない欲求は即時に満たされ、凝ったペンネームをアレコレ考えたり、コメントに何を 書こうか悩んだ末、言い訳に終始するのもまた楽しい。 一般人には表現するほどの懊悩がある人は少なく、その結果たいした表現はで