東京電力福島第一原発事故をめぐり業務上過失致死傷罪で強制起訴が決まった東電元幹部3人の刑事裁判を前に、弁護士やジャーナリスト、学者らが呼びかけて訴訟支援団が30日、結成された。「公判を傍聴し、公正な裁判を働きかけ、情報を国内外に発信していく」ことをめざすという。 都内で開かれた発足集会には、事故の刑事責任を問うてきた福島原発告訴団のメンバーや弁護士の河合弘之、海渡雄一の各氏、ジャーナリストの鎌田慧、添田孝史の各氏ら400人以上が参加。団長になった佐藤和良・元福島県いわき市議は「十数万人の避難民を生み出し、健康被害も顕在化している。過酷な人災を引き起こした被告を有罪に持ち込まねばならない」と訴えた。 原発事故の刑事責任をめぐり、東京地検は2度にわたり東電の元幹部を不起訴処分としたが、検察審査会が昨年7月に元幹部3人を起訴すべきだとする2度目の議決をし、強制起訴が決まった。