感染は「夜の街」から家庭へ-。沖縄県内の新型コロナウイルスの感染経路は、7月はキャバクラ店などが多い那覇市松山を中心とした「夜の街」が5割近かったのに対して、8月は家族が2割、会食が1・5割と日常生活の中での広がりが著しい。県内の空港の利用率は3月に比べ、8月は4割減、7月は3割減だった。
【6月10日 AFP】中国・武漢(Wuhan)市内の病院の訪問者数、および新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の症状に関する同市からのインターネット検索数の急増から、2019年8月には新型コロナウイルスの流行が始まっていた可能性があることが分かった。米ボストン大学(Boston University)とハーバード大学(Harvard University)の研究チームの予備調査で示唆された。 査読のある専門誌にはまだ掲載されていない今回の研究論文は、比較的新しい分野である「デジタル伝染病学」に基づいている。 ボストン大のイレーン・ゾイジー(Elaine Nsoesie)氏率いる研究チームは、2018年1月から2020年4月に撮影した武漢市の衛星写真111枚を分析。また、中国のインターネット検索エンジン百度(Baidu)で特定の症状が検索された頻度も調べた。 研究チームによると、武漢
5月25日に全都道府県で緊急事態宣言が解除され、活動再開に向けて動き出すことになった。人命重視の下で医療従事者の懸命な努力やわが国の医療レベルの高さなどによって、新型コロナの第1波を乗り越えることができた。 しかし、早くも第2波の流行に対する懸念が高まっている。感染者が再び増加した北九州市では「第2波の真っただ中にいる」との認識の下、再度の活動制限を行った。現時点でこうした動きは局所的だが、いずれ第2波は必ず訪れると考えておくべきだろう。 政府は第1波と同様に感染者数の動向をチェックしながら、緊急事態宣言を発動するかどうかを判断するという。しかし、この手法には筆者は反対である。第2波へ向けては第1波の経験を踏まえた冷静な対策が求められる。第2波にどう向き合うべきかを整理しておきたい。 他のウイルスに比べて脅威は大きくない 新型コロナ第1波の経験を振り返ると、明らかになったことが2つあると思
先日の西浦先生のニコ生の発表を聞いていない人はぜひ聞いてください。 モデルとデータを以下のリポジトリでオープンにしていただいたので、モデルについて僕が分かる範囲内で少し解説を加えたいと思います。 github.com 実効再生産数を推定するコードが2種類ありまして、最尤推定(Maximum Likelihood Estimation, MLE)を使ったMLE版(Sungmok Jungさん作成)と 、ベイズ推定版(Andrei Akhmetzhanovさん作成)があります。どちらもコンセプトはほぼ同じで、実装が若干異なります。この記事では、ベイズ推定版(以降、元コードと呼びます)の流れを簡単に説明し、その後でその拡張を試みます。 ベイズ推定版の流れ 大きく分けて「データの集計」「back projection」「実効再生産数の推定」の3つの部分からなります。 データの集計 まずは日付ごとの
このデータでは死因の詳細は分からないが、日本は新型コロナの流行の中心地となった中国以外で感染例が早期に見つかった国の一つであるにもかかわらず、感染拡大局面でも死亡数が急激に増えなかったことを明確に示している。今年3月の死亡数は前年同月よりも428人多いが、2月は1200人少ない。 新型コロナの発生による真の死亡数を把握する手法として超過死亡という指標が広く提唱されている。この数字には、ウイルス検査を受けずに亡くなった人や、別の原因で死亡した可能性があるが医療提供体制への負荷が高まり治療を受けることがでなかった人も含まれている。ある研究によれば、米ニューヨーク市内の死亡数は新型コロナ感染症が流行する中で想定の4倍に達した。 東京の新型コロナ新規感染者数は4月に一時200人を超えたが、政府が緊急事態宣言を発令して以後は減少傾向にある。12日には28人、13日は10人まで減っており、東京も5月中
新型コロナウイルスの感染状況を把握するため、下水のモニタリングが注目を集めている(写真:GYRO PHOTOGRAPHY/アフロイメージマート) 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大をめぐっては、鼻咽頭のぬぐい液からウイルスを調べる検査が注目されている。ウイルスの抗原や抗体の検査も登場する見通しだ。さらに、5月7日にはレムデシビルが新型コロナウイルス感染症の治療薬として初めて承認された。新型コロナウイルス感染症に対抗するワクチン開発も待たれる。 こうした中で日本ではあまり話題にならないが、世界的に注目され始めているのが、大便の中に潜むウイルスの検査である。ウイルスが大便から検出される期間がこれまで考えられていたよりも長い、ほぼ1カ月に上るという研究報告や、下痢症状を重視すべきだという研究も出ているからだ。そうした中で、ウイルスの流行状況を測るため、下水調査にも注目が集ま
日本の新型コロナウイルス対策は「PCR検査が少ない」「自粛措置が甘い」などの批判もあり、厚労省は8日、感染の有無を調べるPCR検査や治療に向けた相談・受診の目安を見直し、公表した。ただ、欧米諸国に比べて、日本の死者数や死亡率がケタ違いに少ないのは厳然たる事実である。この謎について、京都大学大学院医学研究科の上久保靖彦特定教授と、吉備国際大学(岡山県)の高橋淳教授らの研究グループが「日本ではすでに新型コロナウイルスに対する集団免疫が確立されている」という仮説を発表して注目されている。感染力や毒性の異なる3つの型のウイルス(S型とK型、G型)の拡散時期が重症化に影響したといい、日本は入国制限が遅れたことが結果的に奏功したというのだ。 ◇ 「2週間後はニューヨークのようになる」など悲観的な予測もあった東京都、そして日本の新型コロナ感染だが、別表のように現時点ではニューヨークにもロンドンにもなって
先日、緊急事態宣言が延長されるにあたって専門家会議から「新しい生活様式」に関する提言が出ました。 新しい生活様式の実践例(新型コロナウイルス感染症対策専門家会議 「新型コロナウイルス感染症対策の状況分析・提言」(2020年5月4日)より)個人的に驚いたのは「外出時、屋内にいるときや会話をするときは、症状がなくてもマスクを着用」と書かれていたことです。 筆者も「症状がない人もマスクをつけるべきか?」で無症状でもマスクを着用することの意義を解説しましたが、専門家会議もかなり思い切った提言を出したと感じました(なおWHOは今も「マスク着用は有症状者のみ」と推奨しています)。 前回に引き続き無症状であってもマスクを着用する意義について、もう少し踏み込んで書きたいと思います。 新型コロナの感染性のピークは「発症2日前」前回からの繰り返しになりますが、新型コロナウイルス感染症は発症前から感染性がありま
4月24日時点で、国内の感染者数はクルーズ船の乗客・乗員を合わせて1万3575人となった。公表される日々の感染者数は爆発的な増加傾向とは言えず、安倍首相の言う「ギリギリ持ちこたえている」という印象も与えるが、一方で死者数の増加が続いている。国内の死者数は24日時点で358人に上っている。 発熱しながら自宅待機の間に亡くなった岡江さんのケース 全国に緊急事態宣言 新型コロナウイルス感染症対策本部の会合で、全都道府県に緊急事態を宣言する安倍首相=16日午後8時26分、首相官邸 ©︎共同通信社 感染者数が急増していない背景には、検査数の抑制があると言われている。オーバーシュートを起こして医療現場が崩壊せぬよう、「軽症者は様子をみる」「重症化してからPCR検査」というフローが一般化しているからだ。 だが、発熱しながら自宅待機をしている間に容体が急変し亡くなった女優・岡江久美子さんのケースがきっか
題名のとおりですが、早く承認しろだの増産だの規制緩和だの、風説がひとり歩きしていて見てられないので、ちょっと水をかけてみます。 アビガンばなしは何もかもがツッコミどころしかなくてどこから始めればいいのか迷うのですが、とりあえず下の3分類に整理してみます。 1. アビガンがCOVID-19に効くという証拠はない 2. アビガンがCOVID-19に効きそうだと考える理由は薄弱 3. 仮にアビガンがCOVID-19に効いたとしても、状況を変えられそうにない 1. アビガンがCOVID-19に効くという証拠はないここに疑問はないですね?いいですよね? だめですか。だめなんでしょうね。わかりましたよ。説明しますよ。 ないものはないので、ないことは証明できないので、説明も何もないのですが。 テレビでも新聞でも「期待されている」とかの言い方はあっても「効く」とは言ってないですよね。この「期待」というのは
慶応大学病院が無症状の患者67人に新型コロナウイルスSARS-CoV-2のPCRを行い、4名が陽性であったと発表した。6%である。 これだとnが少ないのでシンプルな二項検定を行うと、95%信頼区間は 1.7%-14.6%となる。東京都民の1395万人に当てはめると 237,150人-2,036,700人となる。今朝(4月23日)見た、PCRで陽性になった感染者の累計が3,439人だから、実際の感染者はPCRで把握されている患者の69-592倍いる、ということになる(追記。これは観察期間が違うので不適切な分数でした、すみません。実際はもっと大きな数になります。慶応の検査実施期間が報道では分からなかったので適切な計算は今できませんが、要するに「分かってるよりずっとずっとたくさん」ということだ)。 PCRの感度は30-70%くらいと考えられるから、楽観的シナリオだと真の感染者は4/0.7=約6人
新型コロナウイルス患者の病床提供を目的に日本財団が開放するとした、つくば市の研究所跡地。約5万7000平方メートルの広大な敷地に約9000人の軽症者を受け入れることを計画している=日本財団提供 新型コロナウイルスに感染した軽症者の病床を確保するため、日本財団(本部・東京都)が茨城県つくば市の財団所有地に約9000人滞在の施設を整備するとした計画が波紋を呼んでいる。3日に発表された計画について、つくば市側は寝耳に水だったといい、「大規模な患者の受け入れについて住民の合意を得ていくのは難しい」と困惑している。 発端は日本財団の笹川陽平会長が、東京都内で3日に行った緊急記者会見だった。笹川会長は東京都で感染者が急増している状況などを踏まえ、「医療崩壊が迫っている」として財団所有地に軽症者の滞在施設を造ると表明した。東京パラリンピック強化拠点の体育館「日本財団パラアリーナ」(東京都品川区)や隣接地
今から申し上げるのは完全に仮説です。科学的営為は仮説生成と仮説検証からなります。ぜひ検証したい、してほしいと思います。 Here what I state is just a hypothesis. Science consists of hypothesis generation and hypothesis evaluation. This hypothesis also needs evaluation. I would like to do it and somebody also should. I do not have time to write an English version in addition to this Japanese one, so please take advantage of one of translation service to read
サボりながらも長いこと続けてきた「ピエモンテのしあわせマダミン」をお引越しリニューアルしようと思っていたら、イタリアではコロナウィルスの感染があっという間に広がって、今、恐ろしい状態になっている。 今日3月18日現在、感染者数28.710人、死亡者数は1日で475人も増えて2.978人 日本でも心配してくださっているイタリアファンの皆さんのために、状況の変化を時系列に並べて書いてみた。 @@@ 2月の中旬までは、個別の感染ケースが数件見つかったものの、水際対策での押さえ込みに成功していたかに見えたイタリア。あっという間に感染が広がり、今や、中国に次ぐ大きな感染国となってしまった。事実上の外出禁止になってからすでに10日、自粛ムードになってからも数えれば、もう一ヶ月近くがたつ。先の見えない重苦しい気分や不安がだんだんと膨らみ、身近に忍び寄ってきている。 2月21日(金曜日) イタリア北部のヴ
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