クリント・イーストウッド監督『許されざる者』 この映画に関しては何も言えなくなってしまう というのが本音で、 クリント・イーストウッドの作品としてはもちろん、 自分にとって最も好きな映画の一つです。 セルジオ・レオーネとドン・シーゲルという イーストウッドにとって偉大なる恩師 に捧げられた1本であり、 90年代には完全に死を迎えようとしていた アメリカ映画の一ジャンルである西部劇を 完全に葬り去った歴史的傑作。 『荒野のストレンジャー』『アウトロー』 『ペイルライダー』と彼が一際こだわった 西部劇への並々ならぬ思いが、 到底90年代の映像とは思えぬほどの 自然とそれをバックに馬を走らせる3人の姿 に感じ取れる。 もう何回観たかわかりません。 勝因を冷静に分析すれば、 前半部分に極端に自分が登場しない つまりカメラの前ではなく、後ろにまわることで、 ジーン・ハックマン扮する保安官とその町の人