都市部で働く母親が子供を保育園に入れても、問題が次々と立ちはだかります。その一つが保育園のお迎え。保育園の閉園時間は夕方6〜7時ごろ、この時間が、日本の企業が求める働き方と相いれないのです。明治大商学部准教授(社会学)の藤田結子さんに保育園の「送り迎え」の現状を報告します。 ◇企業の求める働き方と相いれないお迎え時間 都心から電車で約20分の街にある公立認可保育所をのぞいてみました。夕方5時半、仕事帰りの親たちが次々とお迎えにやって来ます。ホールで遊んでいる子どもたちの視線はちらちらと入り口のほうに。青いTシャツを着た幼い男の子は、母親の姿を見つけると「ママー!」と笑顔で駆け寄りました。祖父母の姿もありますが、ほとんどがお母さん。父親らしき男性は少数です。 勤務場所にもよりますが、都市部で夕方6〜7時までに保育園に駆けつけるには、遅くとも午後5時半ごろに仕事を切り上げないと間に合わな
少子高齢化の影響などで、親の介護と子供の育児を同時に行う「ダブルケア」に悩む女性の声が聞かれるようになった。横浜国立大の研究者らが、実態を調査したところ、経験者は6歳未満の子供がいる世帯の14・2%に上った。介護と育児の両方に目配りできる「サポーターの育成が必要」と指摘。国もダブルケアに直面している人の数や実態調査に乗り出した。(村島有紀) 24時間フル稼働 「子育てと介護の両立は本当に大変。大変な頃は、記憶がないほど」と話すのは東京都中央区の総合人材サービス業、パソナの社員、沢藤(さわふじ)真紀子さん(40)だ。 沢藤さんはフルタイムの共働きで、5歳と1歳の子育て中。都内で自転車で10分ほどの距離に住む母親(64)は、脳が出す運動の指令が筋肉にうまく伝わらず、体が動かなくなるパーキンソン病。投薬により1日のうち2時間ほどは体を動かせるが、それ以外はほぼ寝たきりで介護が必要だ。 長女を出産
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