1.はじめに 2.フィンランド国立図書館 3.スウェーデン王立図書館 4.デンマーク王立図書館 5.まとめ 6.おわりに 本記事は『国立国会図書館月報』490号(2002.1)より転載したものです。 複製には国立国会図書館の許諾が必要です。 北欧諸国におけるウェブ・アーカイビングの現状と納本制度 廣瀬 信己 一 はじめに インターネット等の情報通信ネットワークを介して流通するオンライン情報資源は、質・量ともに日々拡大している。これらの情報資源をどのように収集、蓄積、保存していくべきか、またどのように納本制度に組み込んでいくべきかは、今や世界の多くの国立図書館における共通の課題である。 筆者は平成一三年一一月一一日から同月二四日まで、特に先進的な取り組みを行っているフィンランド、スウェーデン、デンマークの各王立・国立図書館を訪問し、ネットワーク系電子情報、とりわけワールド・ワイド・ウェブ上の