「ひきこもり」「ニート」「フリーター」とか、若年の不安定低賃金・無業層(若年弱者)が問題になったのは、おそらく2000年ぐらいからではないかと思う。この問題に興味を持ってきた人であれば、議論がだいたい三段階くらいで進んできたことが理解できると思う。もちろんこれはマスメディア上のもので、学問的なものではない。 第一段階は、単純な否定や叱責・説教である。つまり「きちんと就職しない若者がいるなど信じられない」というものである。そこでは「就職しなくても食える時代になった」という素朴な解説が多かったように思われる。そもそも、「フリーター」が増えていること自体が、当事者を含めてたいした問題だと思われていなかった。今でも、こうした考え方をしている人は少なくないし、確かに一定の真理を含んでいるところもないではない。 第二段階は、若者の深層心理や行動パターンから説明しようとするものである。要するに、「ひきこ