ULTARⅡ Exp.2011 ウルタル登攀記 第一章「しあわせ未満」 「僕はしあわせ反対論者なんだ。」と切り出して岡本太郎はこう語った。「人間がしあわせと思っているときは死がいちばん遠ざかったときなんだ。しかしこれは生きがいを失ったことになる。そんなしあわせは、僕は欲しくないね。」 平和なBCでコックが作ってくれたピザを頬張りながら「しあわせって、こういうことだな」とつぶやく。この1カ月で最悪の降雪がテントを叩いていた。もしも半日行動が遅れていたら、今も壁の中から動けずに取り残されていたはずだ。降雪の勢いを感じては「ああ、恐ろしい。」と他人事のように言いながら、2人はしあわせを噛みしめていた。僕らは、ウルタルⅡ峰南東ピラーに取り付き最上部のピラーを残して、逃げ帰ってきたばかり。9日ぶりにまともな食事にありついていた。この幸福のひと時は、太郎の言う「死にいちばん遠ざかったとき」に違いなかっ
ここにあったものある日Youtubeにある動画をオススメされまして、それを見ました。途中であれ?と思い、続けて見ていくと「こんな事を続けていたらいつか重大事故が起きますよ…」という内容が写っていました。 最初に見た動画は撮影者本人が1人でやっていた事なので「まぁ、自己責任だし…」と思ったのですが、他の動画(こちらは非公開になりました)も見ると、他の人も出てきて危険なロープ確保で岩登りをしていました。 「こんな事を続けていたらいつか人を殺してしまいますよ…」 と思ったので、それらの動画の何が危険なのかを解説する文章を書きました。それがここにあったnoteです。 夕暮れの富士山言っておけば良かったと後悔するくらいなら、言うことにしてます「他人の間違いや危険性を指摘する文章」を書くと、だいたい「偉そう、こいつ嫌い、何様?、気に入らない」なんてギャラリーから言われます。「お前はどうなんだよ」って話
ジオグラフィカはiPhoneやAndroid端末など、スマートフォンを登山用GPSにするアプリです。登山中にピンポイントで現在地が判る安心感と楽しさは、一度体験したらやめられません。 登山に必要な機能をギュッと詰め込みました。GPSロガー、ルート案内、音声でのお知らせなどなど。多機能でいながらシンプルに使える様にデザインしてあります。 前身であるDIY GPS含めて、2010年から開発者自身が季節や場所を問わずフィールドテストを行ってきました。最も歴史のある登山アプリの一つです(2009年12月リリースの地図ロイドの次)。夏山、冬山、岩場、沢、2014年にはヨーロッパアルプスで開発とテストをして、その結果をアプリにフィードバックし続けています。 ジオグラフィカは、トレッキング、雪山登山、ハイキング、散歩、釣りなど、アウトドアでの上質なGPSナビゲーションを実現します。高い汎用性と信頼性が評
デベロッパーのThe Game Bakersは6月8日、登山サバイバルゲーム『Cairn』を発表した。対応プラットフォームはPC(Steam)およびコンソールで、2025年配信予定。 本作は、まだ誰も登頂したことのないMount Kamiと呼ばれる山の頂上を目指す登山ゲームだ。登山のゲームプレイにおいては、リアルなシミュレーションが取り入れられているという。 『Cairn』にてプレイヤーは、プロ登山家のAavaとなりMount Kamiの登頂を目指す。山はどこからでも登ることができ、まずは麓を探索しながら山肌の様子を観察し、頂上へと向かうためのルートを見極めることとなる。本作の登山ゲームプレイは難易度が高く、開発元いわくボス戦の連続のような体験になるそうだ。一方で、難易度の調整機能も用意されるとのこと。 登山においてはシンプルで直感的なシステムが採用されている。プレイヤーは、岩肌のホールド
メーカー小話を書いてきて、モンベルを書くかどうか悩んでたんですよね。 だってモンベルってキャンプメーカーでは無いし、いや、キャンプには十分使えるんですよ、ホント、逆に十分過ぎるんですよ。山岳なんかの、もっと必要スペックが高い製品を扱っているイメージあるじゃないですか。でも扱ってる製品は多岐に渡ってるし、タープやテントなんか見ると山岳用じゃないのもあるし、今回こうして記事にしますが、キャンパー目線で紹介していきたいと思います。 早速言っといてなんですが、山岳メーカーとして見たらッッ非常に優秀ですよね。 製品の性能も、品質も高いのに他の海外メーカーと比較すると価格は半分とか、そんな抜群のコスパフォーマンス。しかも、そこら中に店舗があってサポートも抜群。店舗には巨大な熊のぬいぐるみも置いてあるし、もう買うしかない。買え。 もうね、買わない意味が分からないレベルで優秀なメーカー。なので全身をモンベ
yucon氏は今回の山行を"土倉岳-御池岳-T字尾根"の周回ルートで計画していましたが、自宅を出発するのが大幅に遅れた為、途中撤退のつもりで家族へ「ノタノ坂、土倉岳、T字尾根、山は登らずに帰ります。帰りは17:00頃」とメモを残し出発することにしました。 しかし奥さんはそのメモを読んで「山に登らないのだったら、このメモは必要がない」として捨ててしまいます。早速この時点でyucon氏が何処の山に行ったのか誰も分からなくなります。 さらに駐車場へ向かっていると道中、土砂崩れにより封鎖されている箇所があり迂回を余儀なくされ、さらに1時間半ロス。駐車場に到着したのは午前10時半。さすがにyucon氏も少し遅いと感じた様ですが、駐車場で別の登山客1人がこれから登るところを見て安心しyucon氏も登山の準備を進めました。 登山準備を済ませて登山口へ向います、林道の段階で山ヒルを数匹確認しており少し不安
なお、yucon氏はこの後、御在所で遭難して亡くなっています。ご冥福をお祈りします。 人類は失敗から学んで進化してきた生き物です。せっかく残してくれた遭難記録です。私達が役立て、今後の遭難を減らしていく糧とさせていただければと思います。 とても失敗の多い遭難ですが、ちょっとした事で遭難せずに済んだのかも知れません。同じ程度にダメな登山をしても遭難しなかった人は多くいるでしょう。逆に、もうちょっと運が悪ければ死んでいたかも知れません。 後から見ている僕らには自明でも、その時には間違いに気づけないものです。本人は冷静に正しい判断をしていると思っていたはず。運の要素もありますし、誰にでも起こりうる事です。 これを特殊な人の特殊なケースとは思わず、いつ誰が同じことをしてもおかしくないと意識してください。 準備段階でミスが多すぎる本人は6日間と書いてますが、7/16~22までの遭難なので7日間の記録
〜7月16日(月)〜 3連休の最終日、天候も良く、以前から登ってみたかった土倉岳−御池岳−T字尾根の周回ルートを目指し自宅を出るが当初の予定より出発時間が遅れたので途中撤退のつもりで行こうと家族宛てのメモには「ノタノ坂、土倉岳、T字尾根、山は登らずに帰ります。帰りは17:00頃」と書いて自宅発。 多賀町霜ヶ原の林道よりミノガ峠を経由してノタノ坂駐車場へと計画していたがミノガ峠を過ぎしばらく進んだところで林道が土砂で埋まっている。林道入口からここまで約1時間30分をロス。来た道を戻り犬上ダム沿いを上り君ヶ畑経由でようやくノタノ坂の駐車場へ到着、時刻は既に10:30であった。先行者が支度をされており間もなくノタノ坂方面へ入って行かれた、自分も行けるところまでは行こうと準備を始める。登山口へ向う、樹林帯を越え茨川分岐を経て高度を上げると稜線に出て鉄塔の下に到着した。鉄塔以降しばらく歩き、程なく土
学ぶ 群馬・谷川岳 遭難事故の記録|残された家族を救う、妻の軌跡山の事故、山岳遭難のリアルに迫る、特集・遭難ZERO。登山アプリYAMAPの位置情報(GPSデータ)が活用された遭難事例や体験談をもとに、事故の舞台裏をお伝えします。 今回の舞台は群馬県、谷川岳。 遭難ZERO 〜登山遭難事故 救助事例・体験談〜 #03/シリーズ一覧はこちら 目次通報後、音信不通。その後、行方不明に。|群馬県・谷川岳 遭難事故の記録5月2日 「日帰りで登ってくるね」5月4日 通報から2日後5月7日 滑落の経緯救助者の視点5月19日 夫・一郎さんからのメッセージユーザーの方へ自治体の方へ 通報後、音信不通。その後、行方不明に。|群馬県・谷川岳 遭難事故の記録 2021年5月の大型連休。谷川岳・天神尾根で警視庁警察官の男女2人が滑落し、小長井健司さん(当時43)が死亡、同行していた女性警察官、佐藤久美さん(52・
リンク Wikipedia 田部井淳子 田部井 淳子(たべい じゅんこ、1939年〈昭和14年〉9月22日 - 2016年〈平成28年〉10月20日)は、日本の登山家。福島県田村郡三春町出身。既婚。一男一女あり。旧姓は石橋。 女性として世界で初めて世界最高峰エベレストおよび七大陸最高峰への登頂に成功したことで知られる。 1939年9月22日、福島県田村郡三春町に生まれる。 三春小学校卒業。小学4年生の時に那須の茶臼岳に登ったことが(一説には福島・安達太良山とも)登山家への意識の芽生えになったと言われている。 福島県立田村高等学校卒業。 1962 7 users 170 エベレスト登頂(1975年) 日本 6人目/女性1人目 6番目/女性1番目 世界 38人目/女性1人目 39番目/女性1番目 七大陸最高峰登頂(1992年) 日本 1人目/女性1人目 世界 19人目/女性1人目
ヨセミテ渓谷にある難関、高度600メートルの「ヘブン」での世界初のフリーソロに成功したディーン・ポッター。背後にそびえるのはハーフドームと呼ばれる岩。特集「ヨセミテ 巨岩の絶壁に挑む」より(PHOTOGRAPH BY MIKEY SCHAEFFER, NATIONAL GEOGRAPHIC CREATIVE) 2003年、ベースジャンプ歴わずか1年足らずだったディーン・ポッターは、メキシコシティ近郊にある深さ約400メートルの竪穴洞窟ゴロンドリナス(Cave of Swallows)の崖っぷちに立っていた。その穴へ向かって身を投じ、183メートルを自由落下した後、パラシュートを開こうとした。ところが、前日の夜に降った雨のせいで装具が濡れてしまい、パラシュートが開いた時に紐がねじれ、傘の部分はポッターの頭上で潰れてしまった。 しかし運良く、着地したジャンパーたちが帰りに登る時に使用する太さ1
2021年、着るなら「ザクザク抜けて、ビュンビュン伸びる」やつ冬、始まってきましたね。 冬山の厳しい寒さと風から身を守るには、アウターとしてハードシェルが何よりも安心。数あるジャケットの中でも飛び切り頑丈で、飛び切り高機能、そしてもちろん飛び切り高価なこのレイヤーについては、このサイトでも開設当初から常に研究と新作チェックを続けてきました。 関連記事コロナでしばらく間が空いてしまいましたが、今回は久々に昨年~今年に出たなかで注目の新作をチェックしてみたいと思います。 個人的にここ最近のハードシェルをめぐるトピックとして特にインパクトの強かった出来事は大きく言って2つです。 まずはなんと言ってもハードシェルに採用される防水透湿素材としてはトップクラスの知名度と実力を誇る「GORE-TEX® PRO」が、昨シーズン完全リニューアルしたこと。それによって「頑丈」「高透湿」「ストレッチ」という3つ
アウトドアでの快・不快を大きく左右するベースレイヤーの最適解を探して素材や厚み、編み方、縫製など、近年ますますバリエーション豊かになりつつあるベースレイヤー。外気の状態や発汗などによる環境変化が激しい登山では、直接肌に触れるベースレイヤーが行動中の快適さを直接的に左右する最も影響の大きなピースと言って過言ではありません。どのメーカーも自分のが一番スゴイといいますが「結局どれが一番なのか?」もちろん誰も教えてくれません。それなら自分で調べてみようということで、このサイトでは毎年最高のベースレイヤーを求めて旅を続けています。 そんなわけでこのサイトでは新発売モデルも含めて毎年数十のモデルをチェックし、その中から気になるモデルを自腹で購入して実際に試してみて、その結果季節や用途に応じた「今揃えておくべき」一着を選定しています。そんなわけで、今年も数ある優秀なベースレイヤーの中から厳選したベストモ
僕が登山で愛用しているの靴下メーカーの一つがスマートウール(Smartwool)です。 スマートウールについて簡単に説明すると、25年に渡って靴下を作っているメーカーで、素材にメリノウールを使っていることが特徴で、今は幅を広げてメリノウールを使ったアウトドア衣料も作っています。 スマートウールの靴下の優れた特徴は、「フィット感」、「耐久性」、「快適性」です。 長年靴下を作り続けているノウハウや技術については、こちらのページで紹介されています(英語ページ)。 初めてスマートウールの靴下に足を通した時に感じたのが、そのフィット感の良さです。 明らかに今まで履いていた靴下とは違いました。 その理由は、靴下を裏返すとよくわかります。 もし、登山用に履いている靴下があれば裏返してみて下さい。 スマートウールとの違いが分かるはずです。 足の甲や足首の部分は血の巡りが悪くならないように、締め付け過ぎず、
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