条例指定種のアマミシカクワガタをはじめ約100匹の昆虫が違法トラップで捕獲された(標本写真:環境省奄美野生生物保護センター提供) 奄美大島の国立公園の特別保護区で、禁止されている昆虫採取目的とみられる違法なトラップが見つかっていたことが分かった。クワガタなど約100匹が、トラップの中で死んでいた。世界自然遺産登録を目指す奄美大島などでは来月5日からIUCN(国際自然保護連合)の現地調査が控えており、関係者は悪質な行為と憤りを見せる。 環境省奄美群島国立公園管理事務所によると7月上旬、住民が奄美大島推薦地域のコアゾーンとされる特別保護地区の森の中でトラップを見つけて同事務所に連絡。同事務所の職員が警察及び自治体職員と現地を調べて、昆虫採取のためと思われる光で誘い込むタイプのトラップ10個を高さ数㍍の樹上で相次いで発見した。 見つかったトラップは、白い滑りやすいプラスチック製の板を垂直にぶら下