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買ってよかったもの
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先日 (7月18日)、Raspberry Pi Zero Wが、やっと技適を取得し、販売が開始された。早速購入。7月21日に届いたので、約一週間。 その間、Rasbianのデスクトップ版やCUI版を試すが、この辺の話はネット上にも多数載っているので、特に報告することはない。 その後、USBケーブルだけで Raspberry Pi Zero W をセットアップする方法と、それを使って、無線アクセスポイント・ルーター化することに成功した。この2つは一寸特殊な使い方なので、これらを紹介する。 前半:USBケーブルだけで Raspberry Pi Zero W をセットアップ 私は、母艦に Windows10マシンを使ったが、UbuntuでもMACでも使えるらしい。(Ubuntuは確認済み。MACについては、私がMACを持っていないので未確認) まず、https://www.raspberrypi
先日、酒を飲みながら、ちょっとしたSFのアイデアを考えてみた。 前半くらい迄のプロットを書いてみるので、誰か小説にしてくれないかなあ・・ == ここからプロット == ほぼ、我々と同じような世界。 17世紀にガリレオ、ケプラー、ニュートンが天体観測から力学をはじめ科学を作り上げる。 18世紀、ジェームズ・ブラッドリーが光行差を発見するのだが、方向性による微妙な違いがあることに気が付く(この辺から我々の歴史と異なり始める)。 19世紀後半、マイケルソンとモーリーは干渉計を使い、光の速度を測定する。この時、地球の公転速度に依存せず、光速が一定であることを発見する。しかし、公転速度方向とは関係のない方向に光速の微妙なずれも発見する。そのずれはブラッドリーの観測とほぼ一致するも、ごくわずかの時間的変異があることも観測する。 20世紀初頭、アインシュタインはマイケルソン・モーリーの観測からローレンツ
ディズニーのアニメ映画「ベイマックス」は極めて素晴らしい作品だ。私ロードショー公開中の2月頭に映画館で観て感動してしまった。その時に映画「ベイマックス」に込められたメッセージを私なりに解釈したのが、本文章である。 なお、この文章は、その性格上、映画「ベイマックス」のネタバレを含むので、注意してもらいたい。ネタバレによる被害(?)を可能な限り避けるため、この文章を書いてから何カ月も寝かしておいたくらいだ。ロードショー公開も終わり、4月24日にDVDやブルーレイの販売やレンタルも開始してから、1カ月も経っているので、もう良いだろうとブログでの公開に踏み切った。 以下、ネタバレを含むので注意!! : : : : : : : : : : ベイマックスは「兄タダシを亡くしたヒロの立ち直り」を描いたような単純なアニメではない。と、2014年11月24日放映された NHK「魔法の映画はこうして生まれる~
2秒月末にWindows8.1の8インチタブレットであるMiix 2 8を買った。 このMiix 2 8、最新のATOMであるBay Trail-T Z3740を使った8インチタブレットであり、昨年11月に発売されてから、ずっと欲しかったものである。 なぜ、2月末まで待ったかと言うと、発売直後は品薄で実売価格も下がらないでいた。これが、クリスマス・年末年始シーズンに続いた。この状態が中国の旧正月である春節まで続くと予想していた。案の定、春節の後、品薄が解消し、価格が下がった。Miix 2 8の生産地は中国だからね。アマゾンでポチったら、特別料金なしで翌々日には届いた。早いものだ。早速、起動してみる。最初にマイクロソフトアカウントに登録するのが面倒な点と、発売からの間にあったアップデートに時間がかかったものの、Winodows8.1本体は、それなりにレスポンスが良く使いやすい。入手2日目には
今年もよろしくお願いします。 今回は、ツィッターで書いた時に、多数リツィートされたコンテンツを、加筆訂正したもの。 ツィッターだと流れて消えてしまいやすいからねえ。 必ず成功する実験なんて、実験する価値がない。 でんじろう氏の『実験』は、『実演』であって実験ではない。小学生の夏休みの宿題用の参考本の『実験』は実験ではない。 実験は、仮説を確認するためにものである。仮説が合っているとは限らない。判らないから、実験する価値がある。仮説が間違っていると何が起こるかすら判らない。必ず成功する実験は、やる価値がない。 実験を繰り返して、仮説が補強され、修正され、進化する。その実験の中には失敗も当然含まれる。失敗を乗り越えて、進化する。失敗を恐れていては、挑戦はできない。 欧米の科学・技術をキャッチアップしていた時代の『実験』は実演にすぎなかった。実演なんだから、成功して当然。キャッチアップの時代は終
上田早夕里先生著『深紅の碑文』が12月19日に早川書房Jコレクションシリーズから発売される。2011年の日本SF大賞を取った『華竜の宮』の続編となる作品だ。 この小説の中に登場する宇宙船『アキーリ号』のコンセプトデザインを私が行った。なんと、『アキーリ号』は恒星間宇宙船だ。あまり細かい事を書くとネタバレになるので、これ以上は小説を読んで欲しい。(と言うか私も読んでいない。ゲラの段階では読んだのだが、最終版は未だ読んでいない。本は既に手元にあるが、私の読書速度では読み終わらない・・・) ここまで読んで、アレっと思った人も居るかも知れない。 「『深紅の碑文』が『華竜の宮』の続編で上田早夕里先生が書いているなら、人間ドラマが主体なはずで、10月のコンテンツに出てくる『硬い「ハードSF」』と異なっているのではないか?」と言う疑問だ。 実は、順序が逆で、私が『深紅の碑文』の宇宙船のコンセプトデザイン
先週(7〜12日)は怒涛の一週間だった。 月曜〜土曜の間に講演/講義が5回、それも筑波宇宙センター、東工大、米子、名古屋、京都と場所もバラバラ、ちょっと疲れた。 怒涛の最後が京都SFフェスティバル(京フェス)の夜の合宿だったんだが、今回は京フェスの感想や思ったことなど。 京フェスは、京大のSFクラブが主催し旅館「さわや」を借りきっての合宿形式で行われる。大学生が主体となるためか、SF大会よりも小規模だが、参加者の年齢層が若い。このためか、扱っているSFの題材が、ラノベやファンタジー寄りになっていて、ハードSFなどはほとんど無かった。この内、ハードSFが少ないのは、年齢層が若いせいじゃなくて、最近の傾向かもしれない。SF全般に渡って、ファンタジー色が強くなっているような気がする。 魔法や魔物の登場するファンタジーSFが多くなっているのは、「現実の科学・技術では、既に全て決まっていて、不思議な
一つ前のブログで、ロフトプラスワンで「格好良い宇宙船」と言うテーマでトーク すると告知した。ロフトプラスワンでは、「既存の『格好良い』シンボルを集めたスタイリングではなく、次の世代のシンボルとなるような機能の伴ったスタイリングをしたい」と提案した。その提案自体は、比較的受け入れられたのだが、その後の話の流れの中で、山中さんから衝撃的な意見を聞いた。「あまりにもシンプルな外観デザインが科学や技術の進歩を阻んでいる」と言うのだ。 「既存のシンボル」とは、19世紀なら蒸気機関車の煙突、20世紀ではジェット機の翼とか流線型などが典型的な例だ。そう言ったシンボルを本来必要のないものに当てはめて飾り立てるスタイリングに私は否定的だ。19世紀のSF小説に描かれた煙突の付いた宇宙船のイラストが典型的な例だ。既存のシンボルを集めたスタイリングは、必要のない装飾をゴテゴテと飾り立てたものになる、そう思っていた
自分へのクリスマスプレゼントに超小型オシロスコープ DSO Quad を買った。千石電商で19,500円だ。 超音波風向風速計とか、いろんな電子回路を作るのに、やっぱりオシロくらい欲しいと思ったんだよね。と言うか、私のような人が、今の今までオシロを持っていなかった方がおかしいか? (ずっとテスタ、それも秋月で1000円で買ったものだけ) この DSO Quad、小さめの携帯電話より更に小さい超小型だ。超小型のオシロは 2年ほど前から千石のトラ技の広告に載っていたけど、当時は、入力2チャンネルで、サンプリング周波数が 1MHz しかなかったので、買っていなかった。最近になって、4チャンネル入力でサンプリング周波数 73MHzのバージョンも出ているのに気付いて、購入することにした。(購入後、調べたら、4ch 73MHzのバージョンは去年から広告に載っていた。単に私が気付いていなかっただけだ)
先日、高校生のマイコン回路設計コンテストに参加した。14チームの参加があり、ほとんどのチームが2〜6名で構成されていた。数チームが1名のみだったが、多くは在籍する学校のチーム名を付けていた。 マイコンを使ったオリジナルな回路の設計と実際に作ったもののデモンストレーションで競い合うコンペティションだが、まあ「高校生だったら、マイコン使って、この程度かな」と、やや不満に思うくらいの無難な出来のものがほとんどだった。 ところが、たった1チームだけ、1人が個人名でエントリーしているチームがあった。チームというより個人だ。聞けば、顧問の先生もおらず、1人でコンテストにエントリーしたらしい。 その出来は傑出していた。マイコンを使うだけに留まらず、アナログ回路、CPLD回路を組合せ、フーリエ変換プログラムやHDLでのCPLD回路設計まで、全て一人で作業したらしい。完全に他のチームとレベルが違う。いや、そ
Twitter で、飛行機(ウルトラライトプレーン)やロケット(ペットボトルロケット等)を飛ばす時、風向風速を自動で測れる装置があれば良いなって、話題が出た。 その時、「マイクだけで良いかも」と言う意見も出た。 確かに笛のような仕組みで風で音が鳴るようにしておけば、風速で音程とか音量が変わるようにしておけば、風向風速を測る事ができる。問題は、風の強さで音程とか音量が変わる「笛」を作る方だ。 と、他に良い方法が無いかと考えていたら、秋葉原の秋月電子で、300円で売っている超音波センサーを3セット使えば、風向風速を測るアイデアが思い付いた。 これは良いアイデアかと思ったが、他に同じような事を考えている人も居るかと思って、ネットで「超音波」「風向風速計」と言うキーワードで検索してみた。 すると出るわ出るわ、いっぱい出てきた。聞けば、超音波風向風速計は東京オリンピックの頃に実用化されたらしい。なん
写真のようにブレッドボードでヘッドフォンアンプを作ってみた。 なんで、ブレッドボードで作ったかと言うと、オペアンプとか抵抗・コンデンサーとかを交換して、良い組み合わせを見つけようと言うため。ユニバーサル基板にハンダ付けして作るとオペアンプはICソケットにしておけば交換できるけど、抵抗とかコンデンサーとかを交換して回路定数を変更するのは難しいからね。ブレッドボードだったら、幾らでも交換できると思ったわけ。 秋月で小型のブレッドボードが150円から売っている。今回、使ったのは250円のもの。その他、ブレッドボード用のステレオミニジャック等も購入。抵抗類だけは千石で買った。 作る前はブレッドボードでの電子工作なんてハンダ付けもできない初心者用のものだと思っていたが、そうでもないことが判った。 まず、ハンダ付けに関しては、ブレッドボード用のステレオミニジャックは秋月で買ったキットなのに使う前にハン
アルファ・ケンタウリ・プロキシマは 4.2光年、約40兆キロも離れている。 そこに行くのも大変だが、仮に反物質やら核融合やらの推進ができて、アルファ・ケンタウリに着いたとしても、取得したデータを地球に送ることができなければ、台なしだ。特に無人探査機なら、情報も送ることができなければ、何の役に立たない。 では、アルファ・ケンタウリから通信できるか? ちょっと真面目に計算してみた。と言っても、私が計算したのではなく、『恒星間飛行研究会』のメンバーで衛星間レーザー通信の専門家の荒木氏に回線計算してもらったのが、この表だ。(恒星間飛行研究会のメンバーらしく、野尻さんの作品に名前が出ていたりするので、探してみると面白いかも) さて、表を見ると判ると思うが、1000W のレーザー光源を直径10メートルの反射鏡で太陽系に送り、直径20メートルの反射鏡で受信すると言うもの。これで、受信したフォトン1個あた
野田篤司の思う事 since March 26, 2005 コメントを書く場合の注意 注意:2014.01.12より、一日700件も来るスパムコメント対策として、コメントの即時公開を止め、私の手作業でスパムでないと判断したものだけ公開するようにしました。コメント公開まで時間がかかる事をご了解下さい。 顔見知りでない人も大歓迎 ホームページやブログがあれば、URLを書いて下さい ブログの過去のコンテンツは野田篤司ホームページで保存しています。 また、小惑星開拓計画については、【人類は宇宙へ飛び出そう まずは小惑星から】目次から辿ると良いでしょう。
「ニュートリノは、光速よりも速い!?」と、一昨日から、騒ぎになっている。 昨日の読売新聞は、朝刊一面トップ記事の扱いだ。 まあ、「まだ、真実か判らないから慎重にもっとすべきだ」「いい加減な無責任なコメントが多い」とか、訝しんでいる人も多いが、私は、このマスコミの扱いを嬉しくすら思っている。 たとえ、飛び石連休の間の土曜日とは言え、三大新聞の一角である読売新聞の平日の朝刊一面トップは、破格の扱いである。(朝日と毎日それと日経では、どう扱っているのか知らない。我が家が読売新聞を取っているのは、コボちゃんが面白いからである) まだ、本当にニュートリノが光より速いか判らないし、もし本当に、ニュートリノが光より速くても、わずか4万分の1速いだけだし、それによって一般家庭生活が影響受けるってことは、まずあり得ないだろう。そんな純粋な物理実験と理論の記事が一面トップ記事となると言うのは、日本が平和で豊か
7〜8年ほど前に、一人乗り宇宙船を色々と考えた。最終的には「スニーカー」と名付けられ、CGにより松浦さんの本などに載っているのを知っている人も居るかもしれない。 一人乗り宇宙船については、「やはり二人以上でないと心配だ」と言う意見が多くて、その後、余り進展が無かった。しかし、先週、宇宙飛行士自身が「一人乗りで船外活動のようなこともできて、大気圏再突入可能な宇宙船が欲しい」と言うのを聞いて、昔の事を思い出した。 以降、昔の「スニーカー」検討時に色々と描いたイラストだ。最終的にCGに反映されなかったアイデアもある。 2003年9月に描いたイラスト これが発端。水上スクーター方式で大気圏再突入できないかって言うのがアイデアの元。相当強引。 実は、サーフィンのようにボードに立ったまま、大気圏最突入すると言うアイデアもあった。 2003年10月に描いたイラスト これは、軌道上サービスを重視したもの。
今までの「小惑星帯」シリーズでは、地球から木星へのホーマン軌道を航行する宇宙船だけを計算していた。 でも、それだけじゃなくて、色々な軌道を航行する宇宙船で計算したいよね。 既に書いたように、一連のプログラムは汎用的な宇宙船の軌道に対して計算できるように作ってある。それを説明しよう。 プログラム中、宇宙船を記述している部分は、$spaceCraft と言うオブジェクトだ。このオブジェクトを作るクラスは、SpaceCraft なんだが、このテンプレートは下記のようになっている。 class SpaceCraft def initialize() << 初期化 >> end def getStartEndDateTime() << シミュレーション開始時刻と終了時刻 >> return startDateTime,endDateTime end def getXV(t) << シミュレーション開
先日のコンテンツ小惑星同士って、どのくらい離れているの?は、結構受けて、このブログへのコメントだけじゃなくて、 Twitter の方にも反響があった。 共通して一番聞かれたのが、「小惑星同士の距離が離れているのは判ったけど、小惑星帯の中を宇宙船で通り抜けるとき、どのくらい小惑星に接近するの?」って質問だ。 確かに、これには興味があるよね。 宇宙戦艦ヤマトにしろ、21エモンにしろ、小惑星帯の中を右へ左へ、小惑星を避けて通る宇宙船の操縦のシーンがある。あれが本当かどうか、知りたいよね。 さて、計算してみようと思ったら、ある瞬間での小惑星同士の距離を測るよりも、はるかにCPUパワーが要ることに気が付いた。 で、「CPUパワーが欲しい」って、呟いてみたんだが、呟いてみるもんだねえ。 「6コアのCPUに買い換えたので、4コアのCPUが余っているので、マザボ・メモリごと譲る」とのこと。 有難くいただく
良く、「小惑星帯では、小惑星同士が密集していて、通り抜けるのも大変なんでしょう?」と聞かれる。 確かに宇宙戦艦ヤマトにしろ、その他のSF映画にしろ、小惑星がゴロゴロと密集している小惑星帯を、苦労して避けて通るシーンが出ていたりする。 「宇宙は広いから、そんなこと無いよ。小惑星同士って、何千キロとか何万キロとか離れているよ」と言いつつ、本当のところ、良く知らない。小惑星が少なくとも50万個位あるのは知っているし、大体火星と木星の間にあることも知っているけど、それぞれの小惑星が、どのくらいの距離にあるか、良く判らない。 一直線とか円周上に並んでいるなら計算は簡単だが、小惑星は、立体的に分布しているので、そう簡単ではない。立体でも、きちんと格子状に並んでいれば、それなりに計算できるけど、実際はてんでバラバラになっているはずだ。 わからないなら計算すれば良い。 例によって、JPL Solar Sy
先週、SF大会に参加したのだが、参加した企画イベントで時間を持て余したら話そうと思って仕込んで置いたネタがある。 幸いにして、企画イベントでは盛り上がったので、時間を持て余すことは無かった。そのため、このネタを披露する事は無かったのだが、そのまま消えるのも何なのでブログに書く。 SF大会のネタとは、「宇宙開発の未来に飛躍的なブレークスルーを生む技術を、たった一つだけあげるとしたら、何?」と言うもの。 普通の答えは、「画期的な低コスト打上げロケット」とか「軌道エレベーター」とかになりそう。でも、当たり前すぎし、第一、具体的じゃない。誰だって、宇宙開発の最大の問題が、宇宙に行くためのコストが高すぎるのは判っている。「画期的な低コスト打上げロケット」や「軌道エレベーター」では漠然としすぎていて、それをどんな技術があれば実現できるか、判らないよね。 で、私があげるのは、『桁違いの高密度のエネルギー
一昨日のブログで、月の動きを模倣する推進システムなんて書いたものだから、「とんでも系」じゃないかと誤解さてるかも知れない。 一応、ちゃんとした論文を紹介しておくと 「Pumping a tethered configuration to boost its orbit around an oblate planet」 Breakwell, J. V.; Gearhart, J. W. 著 NASA, AIAA, and PSN, International Conference on Tethers in Space, Arlington, VA, Sept. 17-19, 1986, Paper. 23 p. である。残念ながら、ネット上でフルペーパーは見つからなかった。 アブストだけなら ここ から読める。 私が書いた方は、このPDFだ。電子データが残っておらず、紙からのスキャンで失礼
若者が、自分の頭で考えたアイデアを人前で言うのは大変なんだろうなあ。実は若者に限らないけど。 間違えなく「何の役に立つのか」「本当に可能なのか」とか言われる事を恐れるだろう、それ以前に「笑われるんじゃないか」と思ってしまうだろうし。 本当のところ「アイデア」を思い付くのが先で、「実現可能性」の検討が二番目、三番目に「何の役に立つ」かが来る。二番目と三番目の順番が逆になることもあるが、「アイデア」だけの段階があるのは間違いない。 だから、最初は「アイデア」だけで、「実現可能性」も「役に立つ」も無い段階で人に話すことになる。これを自分一人の胸の内にしまっていると消えてしまう事が多すぎる。人に話して初めてアイデアが固まり、実現化への道を進み始める事が多い。だから、自分の頭で考えたアイデアを人前で言うのは本当に必要なんだ。 「アイデア」を聞く側の姿勢も大事。話を受け取る方としては、「笑う」なんて論
最近、ツィッターを始めた。 色々書いているのだが、ツィッターだと内容が流れるし、一回の書き込みが140文字以内なので、どうしても切れ切れになるので、ブログにまとめてみた。ツィッターに書ききれなかった部分も補足してある。 新しい物を作るときは必要最小限で機能するものを作って、そこから連続的に大きくしないといけない。 飛行機は空力の揚力が面積に、質量が体積に効くので、それぞれ寸法の2乗、3乗に比例する。つまり小さいほど有利なので、飛ぶと言う機能を実現するにはいくら小さくてもOK。ゴム動力の模型飛行機を実現すれば、じょじょに大きく速くしていけば、連続的にジャンボジェットまで進化させられるわけ。 ロケットの場合、空力は抵抗になるので、寸法的には大きい方が良い。他にも制御用コンピュータとかが必要なので、必要最小限の構成が意外と大きくなる。現在ではペガサスが軌道投入できる最小ロケットか? 最小構成のロ
私は、バリバリの有人宇宙飛行推進派だ。より遠く、より広く、誰でも行ける宇宙旅行を目指す。 いずれは人類の宇宙進出するのが究極の夢だ。 だが、その私でも月に行くのは賛成できない。それが、より道・遠回りとしか思えないからだ。いや、それどころか袋小路の行き止まりとさえ思えている。 月に行くメリットはない 人類の宇宙進出が目的の場合、火星とか小惑星、ガニメデ・エウロパのような資源を持つ可能性のある場所に行かないと意味がない。この場合、資源とは水など人間の生存に必要な物質の事だ。 当然の事ながら、宇宙ステーションなどのある地球周回軌道には何の資源も無い。だから、定期的に地球から補給物資を送らなければならない。これが、ある程度以上の発展を阻んでいる。 月も物資は無い。正確に言えば、あるのは岩と砂だけだ。水は科学的な研究対象で分析できる程度の量しか無いだろう。人間が生きていくのに必要な量は無い。 人間が
こんなことを考えてみた。 綾波レイのリボルテックとか言うのだっけ(リボルテックって商標か?)、とにかくポーズの好きに変えることのできるフィギュアを小さな人工衛星に入れて、宇宙に打ち上げる。地球をまわる軌道上で、人工衛星の中からフィギュアを外に出す。そのままだと、フィギュアは人工衛星から、どんどん離れていくが、フィギュアの中に磁石を入れておけば、本体衛星に付けた電磁石を使って、本体衛星から一定の距離をあけて、漂わせることが可能だ。 人工衛星の電磁石とフィギュアの中に入れた磁石に働く力を余り大きくすることはできないけど、距離が近ければ、それなりに力が働くし、重力も空気抵抗もない宇宙なので、小さな力でも制御が可能だ。もちろん、あまり急な動きはできないけど。 フィギュアの中に入れた磁石を永久磁石じゃなくて、電磁石にしておき、フィギュアの関節を緩めておいて、胴と首、腕と足とかで別々に制御すれば、ポー
オバマ米大統領が「2030年代には火星軌道に、2025年には小惑星へ有人探査」と発表した。 左の図(クリックすると画像が拡大)は、私が、3年前の2007年に「有人小惑星探査の研究を基礎的で良いからやらしてくれ」と、某組織の理事長に提案したところ、時期尚早と断られた時に作ったもの。オバマ大統領の言っているものではないので、注意! 3ヶ月で、小惑星に往復する有人宇宙船だ。軌道上で、1500トンになる巨大なもので、総コスト1兆4千億円! なお、名称だが、 ・地球離脱ブースター:「あほうどり」 ・小惑星での減速離脱機械船:「あじさし」 ・居住区:「かけす」or「とき」 ・帰還カプセル:「かわせみ」or「きじ」 ・小惑星探査有人ロボット:「こげら」or「ふくろう」or「このはずく」 ・地球周回軌道上での組み上げ場所:「こうのとり」 と全て、鳥の名前で考えている。 その後、NASAで有人小惑星探査を検
最近、萌え系のふりをした何らかの専門分野の入門書などの本が多い。 萌え系で、釣っておいて買わせると言う魂胆だろうが、中身が無い本が多い。 ・・・と、思っていたら、本当に最近、本格的な硬派な萌え本が出てきた。 以下、自分が読んだ中で、薦められる「萌え本」 【もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら】 大分前から目を付けていたのだが、今やベストセラー。最近読んだ。 中身は、ライトノベルのふりをしたドラッカーの入門書。 ちゃんと、ライトノベルが書けてなおかつマネジメントを理解している人が書いている。 もちろん、本格的にマネジメントを勉強する人には足りないが、入り口としては最高だろう。 ドラッカーの『マネジメント』を買わなきゃならんと思ったもの。 中身も判らず、漫画やイラストでだけで安直に萌え本として出版しているところは見習ってほしい。 【数学ガール1~3】 この本は
先日、「超光速」について話し合った。 もちろん、超光速とは文字通り光の速度より速い速度のことだ。 無限に広がる宇宙に出ていくには、光速では遅すぎる。だから、光速よりも速い速度が欲しくなる。 だが、現実には、光速を超える速度を得る方法は全く見つかっていない。 先日の話し合いでは、いろもの物理学者こと前野昌弘さんとともに、真面目に光速を超える方法は無いかを話し合った。 一般的に、「相対性理論では、光速を超える事はできない」と信じられているようだが、これは正しく無い。 正確には「特殊相対性理論では、光速を超える事はできない」である。 相対性理論には、「特殊相対性理論」と「一般相対性理論」の二つがあり、乱暴な分類だが、局地的な範囲だけを扱うのが「特殊相対性理論」であり、広い範囲を扱うのが「一般相対性理論」だ。 狭い範囲に限れば、「特殊相対性理論」の範疇であり、光の速度を超える事は不可能だ。これは、
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