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今年も年間アニメ視聴総まとめの時間になりました。視聴本数を減らそうと思っていたのに毎クールごとの本数が春夏秋とそれぞれ50以上になってしまい、これまでで数としては一番見ている年になってしまった。こいついつも同じこと言ってるな。今が一番なんだよ! 数が増えるごとに一作一作をちゃんと見られてない憾みがある。配信漫画も適当にフォロー増やして何百にもなってしまうし、本も読める量の数倍買ってしまうし、私の人生ずっとこれなのかも知れない……。人生について考えるのを止めよう! フィクションの話を始める。 各作品のコメントは概ねその日その日に一話ごとに書き散らしていたツイッターのログを集めて編集したものになるため、不親切な文章になっている場合も多々あるかと思います。ご容赦ください。ちなみにこの記事は106000文字程度あります。 2024年アニメ10選 冬クール(1-3月) ダンジョン飯 悪役令嬢レベル9
SF評論入門 小鳥遊書房Amazon十二のSF評論と巽孝之による序説や各部の前書き、荒巻義雄による終章とで構成されたSF評論集。目次を見れば分かるけれどもSF評論入門とはいってもさまざまに書かれたSF評論の実作を集めたもので、SF評論を書くための入門書、ではない。九回にわたって開催された日本SF評論賞の受賞者の受賞作や別稿等で編まれた、実質的な日本SF評論賞アンソロジーだろう。雑誌発表されたままになっていて気になっていた入選作品がいくつか読める貴重な機会だ。大判450ページとボリューム満点。 ただし、収録論文の初出情報がなく、SF評論賞の入選作との関係や、書き下ろしのものなのか既に発表されたものなのかも書き手が論文のなかで触れているもの以外は不明になっている。著者プロフィールにも評論賞との関係を触れていない人も多く、日本SF評論賞出身者によって構成されている本にもかかわらずそことの関係がか
今年四月から六月にかけて「変人のサラダボウル」というアニメがやっていた。岐阜県を舞台にした作品で、異世界で起こった内乱から逃れてきた皇女が現代日本に転移してきて貧乏探偵をしていた主人公と出会い、共同生活を送りながらの日常を描いたラノベ原作のコメディアニメだ。天才的なカリスマ性を持つ異世界の姫サラが巻き起こす騒動と、アラサーの探偵惣介との親子的な関係、またサラを追ってきた腹心の部下リヴィアがまた別の騒動に巻きこまれたりとラノベ的な軽さを持ちつつ、探偵と弁護士が主要キャラにいて随所に法律が重要な意味を持つのも面白かった。まあ主要人物がほぼ女性ばかりのハーレム構図ではあるけど。アニメ自体についてはまた年末にするとして、ここではアニメを見てから読んだ原作と、勝手に私が関連書籍として読んだ本の感想を並べておく。そういう流れなので以下、アニメのネタバレに配慮とかはしてない。 変サラ以外の本は何故並んで
アルバニアの小説家イスマイル・カダレが亡くなった。 アルバニアの著名小説家が死去 イスマイル・カダレさん、88歳(共同通信) - Yahoo!ニュース 誰がドルンチナを連れ戻したか 作者:イスマイル カダレ白水社Amazon 15年ほど前に『誰がドルンチナを連れ戻したか』を読んだのをきっかけに東欧文学に関心を抱いて〈東欧の想像力〉叢書その他を読みはじめ、その挙句に二年後の2011年にはイスマイル・カダレと〈東欧の想像力〉特集として同人誌「幻視社第五号」を出したきっかけになった作家だ。後に『ノーベル文学賞にもっとも近い作家たち』にもカダレの項目を書くことになった。 イスマイル・カダレ - 誰がドルンチナを連れ戻したか - Close To The Wall 2011 幻視社第五号PDF版 ノーベル文学賞にもっとも近い作家たち 青月社Amazonノーベル文学賞でも取ってもっと翻訳が出て欲しいと
毎年のやつだけど、2022年の記事の文字数が9万5000字を超えてしまい、書く方も大変だけど読む方も厳しいだろうしさすがに反省したので今年は各項目をできるだけ短くするよう心掛けた。去年は一作5000字とか4000字とかあったけど今年は一作1000字台で収めております。そうして減らしたのに今年は異様にアニメ本数が多く、取り上げる作品数も増えたため結局分量を減らせなかったどころか1万字増えてしまった。週に何本見ているかを毎クール数えているけれど、冬で週に50本を超えたのは初めてだし秋にも50を超え、週ごとアニメ視聴本数の4クール総計は187で、去年の154の二割増しでかなり増えている。去年はとりあえず項目を立てたのが計93作で今年は概ね毎期30近くで計111。減ったけど減ってない。なんたる。 2023年アニメ10選 冬クール(1-3月) 人間不信の冒険者たちが世界を救うようです もういっぽん!
今年読んだ本の10選とかそういうの。 ミハイル・ブルガーコフ『巨匠とマルガリータ』郁朋社 山野浩一『花と機械とゲシタルト』小鳥遊書房 石川博品『冬にそむく』ガガガ文庫 黒川創『世界を文学でどう描けるか』図書出版みぎわ 八杉将司『LOG-WORLD ログワールド』SFユースティティア 室井光広『おどるでく 猫又伝奇集』中公文庫 市川沙央『ハンチバック』文學界 高原英理『祝福』河出書房新社 ボフミル・フラバル『十一月の嵐』松籟社 佐藤哲也『シンドローム』キノブックス文庫 仕事 ミハイル・ブルガーコフ『巨匠とマルガリータ』郁朋社 巨匠とマルガリータ 作者:ミハイル・アファナーシエヴィチ ブルガーコフ郁朋社Amazonウクライナ、キエフ出身の作家による1940年頃に書かれ死後20年以上経つまで発表されなかった大作。モスクワを混乱に陥れる黒魔術師の一味やキリストをめぐる発表を禁じられた作中作を用いて
『対談 日本の文学 素顔の文豪たち』 『対談 日本の文学 わが文学の道程』 『対談 日本の文学 作家の肖像』 『対談 日本の文学 素顔の文豪たち』 対談 日本の文学-素顔の文豪たち (中公文庫 ち 8-16) 中央公論新社Amazon1960年代後半に刊行された中央公論社の80巻にわたる文学全集の月報に載っていた対談・座談を全三巻に再編集したもの。この巻では作家の親族が参加したものをメインに収録している。一篇が手頃な短さで家族から見た作家のエピソードがたくさん読めてなかなか面白い。 目次が重要なのに中央公論の公式サイトには何にも載ってないのでhontoをリンクする。公式が一番情報ないのなんなの。 対談日本の文学 素顔の文豪たちの通販/中央公論新社 中公文庫 - 紙の本:honto本の通販ストア 森鴎外のことを森茉莉に三島由紀夫が聞くとか、親族ではない対談者の方も既に文学史上の人物ばかりが並
文學界(2023年5月号)(第128回 文學界新人賞決定発表) 文藝春秋Amazon文學界新人賞と芥川賞受賞作。難病により背骨が曲がっており人工呼吸器を使って生きる主人公が、中絶という「障害者殺し」が日常化したなかにあって、それなら「殺すために妊娠する障害者がいてもよくない?」と計画する。生きることと殺すことの挑発的な問いを投げかけるばかりか、作品の大枠には「当事者性」についての問いも込められている。 作者が作中人物と同様の疾患だということで「読書バリアフリー」についての問題意識を投げかけ、障碍「当事者」の芥川賞受賞としても話題になった。 健常者社会への批判 本作は子供の頃「ミオチュブラー・ミオパチー」という遺伝性筋疾患を発症し、「右肺を押し潰すかたちで極度に湾曲したS字の背骨」を持つ「ハンチバック(せむし)」となり、車椅子を使用し仰臥時には人工呼吸器を装着した語り手の生活と困難が具体的に
おどるでく-猫又伝奇集 (中公文庫 む 33-1) 作者:室井 光広中央公論新社Amazon初期小説集二冊に未収録短篇やインタビューなどを増補した著者初の文庫本。著者の故郷南会津を「猫又」と呼ぶ一連の作品は「猫又拾遺」の土俗的奇譚・幻想譚から始まり、方言、外国語、外国人など言語の土俗性とその外とが交錯する「翻訳」の主題が貫かれているように読める。短い奇譚を集めたかたちの中篇「猫又拾遺」を見返してみたら最後の「魂柱」が、在日外国人が一度母国語で書いたものを日本語にしたという翻訳を介した手紙だとされていて、マラルメの翻訳の引用で終わるこの「猫又拾遺」の結句から「和らげ」まで、「翻訳」という問いが通底している。 どうも読んでいると著者は「言語」とは「翻訳」なのではないか、「翻訳」が言葉、言語の本質をなすものだと思っているのではないかという気がしてきた。方言と外国語、ローカルと世界、固有性と普遍性
最近のもろもろ。 『私が選ぶ国書刊行会の3冊』 『国書刊行会50年の歩み』 古泉迦十『火蛾』 赤染晶子『じゃむパンの日』 『私が選ぶ国書刊行会の3冊』 国書刊行会創業50周年フェア情報 | 国書刊行会創業50周年 五〇人近い関係者の表題アンケートの回答を載せた小冊子。幻想文学、オカルト、宗教、ミステリ、SF、映画、漫画、多彩なジャンルの本が挙げられており、あーそんなものもあったのかと色々メモってしまった。関係者が多いから後藤明生コレクションが良く挙がる。 教科書には今の自分よりも少し先の読書がある気がして真っ先に読んでいたという矢部太郎の「国書刊行会の書籍はいつでも新学期です」という一文、なかなか良い。創作技術的に参考になるとかつまらないけどジャケ買いした本とか木下古栗の斜めから行く感じも面白い。あと、私がすべて持っていてすべて読んでないものを挙げている瀧井朝世の項目は変な意味で奇遇だと思
冬にそむく (ガガガ文庫) 作者:石川博品小学館Amazon『ボクは再生数、ボクは死』以来、石川博品ほぼ三年ぶりの新刊。異常気象で年中雪が降る「冬」が訪れた世界の三浦半島のある町を舞台に、冬の冷たさと雪に閉ざされた閉塞感のなかで、それでも高校生の恋人同士がデートを重ね、かまくらや小さな部屋や布団のなかで二人だけの温度を確かめ合いながら生きる理由を見つけ出す青春小説。 しばしば授業がリモートになる「冬」の設定は明らかにコロナ禍の小説的変奏で、コロナ禍を人との交流そのものは阻害されない形に変形して、見えない恐怖を雪という徐々に降り積もって歩くことすら困難にさせるものへと物質化し、諸々の困難を子供たちの閉塞感を描くために小説的に操作しやすいものにしている。初めての事態に不慣れな授業を受けざるを得ず割を食ってる世代の二人を通して、終盤の展開に直に現われているけれどもそんな子供たちのこの灰色の世界へ
例年通り、そしてこのはしがきも去年のコピペに近いけど、今年見ていたアニメのなかで各クール10作程度をピックアップして、ツイッターにその都度書いていたことを元にしたりしなかったりしながらまとめた。ネタバレを気にせず最終話の内容を書いてるのもあるので各自ご留意されたし。いつものことだけど年始のものを年末にまとめたりしているので年始のものは記憶が曖昧だったりする。基本的にクール単位で上にあるものほど高評価だけどそんなに厳密ではないしショートアニメは下の方に置いてる。そして配信が年明けになってるものもあるのでいくつか追記する予定。 2022年アニメ10選 冬クール(1-3月) CUE! スローループ 怪人開発部の黒井津さん ハコヅメ~交番女子の逆襲~ その着せ替え人形は恋をする 明日ちゃんのセーラー服 失格紋の最強賢者 ジョジョの奇妙な冒険 ストーンオーシャン プリンセスコネクト!Re:Dive
薄い本を読むパート2 - Close To The Wall 一年おきにやってる気がするこれ、三回目。今回は厳密ではなく本文200ページ前後、とややゆるめに選んだ20冊。冊数も記事も分量が増えて行っている。 フリオ・ホセ・オルドバス『天使のいる廃墟』 ミルチャ・エリアーデ『令嬢クリスティナ』 フランツ・カフカ『変身』 アントニオ・タブッキ『島とクジラと女をめぐる断片』 イタロ・カルヴィーノ『ある投票立会人の一日』 スティーヴン・ミルハウザー『魔法の夜』 パーヴェル・ペッペルシテイン『地獄の裏切り者』 イマヌエル・カント『永遠の平和のために』 閻連科『年月日』 宮内悠介『黄色い夜』 ヴァージニア・ウルフ『フラッシュ』 ティモシー・スナイダー『暴政』 フリオ・リャマサーレス『黄色い雨』 ウンベルト・エーコ『永遠のファシズム』 アレホ・カルペンティエール『時との戦い』 中井英夫『幻想博物館』 ジ
例年通り、今年見ていたアニメのなかで各クール10数作程度をピックアップして、ツイッターにその都度書いていたことを元にしたりしなかったりしながらまとめた。ネタバレを気にせず最終話の感想も書いてるのもあれば、ある程度未見に配慮しているものもある。いつものことだけど年始のものを年末にまとめたりしているのでわりと記憶が曖昧だったりする。基本的にクール単位で上にあるものほど高評価だけど上位数作以外は適当だし、ショートアニメは下の方に置いてる。年内に上げるために見直しが足りてないし、まだ終わってない作品もあるので後に追記訂正するつもり。いくらか各所見直しつつ、新規に項目を追記した*1。 2021年アニメ10選 冬クール(1-3月) ゲキドル 装甲娘戦機 ウマ娘 プリティーダービー Season 2 ゆるキャン△ SEASON2 のんのんびより のんすとっぷ SK∞ エスケーエイト WIXOSS DIV
大森望編『ベストSF2020』 宮内悠介『超動く家にて』 宮内悠介『カブールの園』 円城塔『シャッフル航法』 柴田勝家『アメリカン・ブッダ』 柞刈湯葉『人間たちの話』 宮澤伊織『裏世界ピクニック5』 宮澤伊織『裏世界ピクニック6』 藤井太洋『公正的戦闘規範』 高島雄哉『ランドスケープと夏の定理』 門田充宏『記憶翻訳者 いつか光になる』 門田充宏『記憶翻訳者 みなもとに還る』 松崎有里『イヴの末裔たちの明日』 久永実木彦『七十四秒の旋律と孤独』 石黒達昌『冬至草』 最近読んでた日本SF。溜めてたなかでも最近の作家多め。創元日本SF叢書はある程度フォローしておこうと思って読んだので、ここでデビューした作家の一作目はひとまず全部読んだかな。この記事を上げてすぐ新しいのが出るけれども。創元SF短編賞受賞作は年刊傑作選に載るのでそれを手始めに単行本を読んでいると、ハヤカワからデビューした作家は全然読
今年見ていたアニメのなかで各クール10数作程度をピックアップして、ツイッターにその都度書いていたことを元にしたりしなかったりしながら記憶などに基づいてまとめたもの。ネタバレを気にせず最終話の感想も書いてるのもあれば、ある程度未見に配慮しているものもあって、気分次第に書いている。項目を立てて書いた本数は50本ちょっと。(2021.01.18 A3!、おちこぼれフルーツタルト、禍つヴァールハイト、池袋ウエストゲートパークの項を加筆) 2020年アニメ10選 冬(1-3月) 春(4-6月) 夏(7-9月) 秋(10-12月) 今年見た過去作品 年間アニメ話数10選 2020年アニソン10選 2020年アニメ10選 昨年同様最初にベストテンを挙げておく。放送時期順。 SHOW BY ROCK!! ましゅまいれっしゅ!! 恋する小惑星 乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった… プリ
今年読んだ本を10冊プラス10冊挙げてみる。 上田早夕里『深紅の碑文』早川書房 オルガ・トカルチュク『昼の家、夜の家』白水社 木村友祐『イサの氾濫』未來社 笙野頼子『会いに行って 静流藤娘紀行』講談社 藤野可織『ピエタとトランジ〈完全版〉』講談社 テッド・チャン『息吹』早川書房 林京子『祭りの場・ギヤマン ビードロ』講談社文芸文庫 パウル・ゴマ『ジュスタ』松籟社 石川博品『ボクは再生数、ボクは死』エンターブレイン イボ・アンドリッチ『イェレナ、いない女 他十三篇』幻戯書房 もう10冊 ライター仕事 最後に。 上田早夕里『深紅の碑文』早川書房 深紅の碑文 (上) (ハヤカワSFシリーズJコレクション) 作者:上田 早夕里発売日: 2013/12/19メディア: 単行本『華竜の宮』の姉妹篇。人類に迫る、プルームの冬と呼ばれる地球凍結の危機を目前にしたなかで、救援団体、反抗する海上民、ロケット打
いつかもやったページ数薄めの本を集めて読んでみるシーズンふたたび。 薄い本を読む - Close To The Wall 前回のは一昨年。今回はあとがき解説などを含めない、本文200ページ以下の本、というレギュレーションでやってみた。マルクスはよくわかんなかったけど、だいたいどれも面白かったですね。 薄い本はいいね、よくわかんなくてもすぐ読めて気分を切り替えられるし、短いなかにもぎゅっと詰まったものがあるのはなんかお得感がある。でも、薄い本ばかりだからもっと数読めるつもりだったのに思ったよりずっと時間が掛かってしまったので終わりです。このレギュレーションで積み上げた本がここにあるのよりも多く残ってるのでそのうちまたやるつもりはある。15冊。 カレル・チャペック『白い病』 ジャック・ロンドン『赤死病』 マックス・ヴェーバー『職業としての政治』 カール・マルクス『ルイ・ボナパルトのブリュメール
ここしばらく百合小説を集中的に読んでいて、ツイッターでもその都度書いていた感想を適宜手を入れてひとまとめにした。アニメや漫画に比べてそういや百合小説ってそんなに読んでないなと思っていた時、百合ラノベ、百合SFが三月くらいにばっと出たのを機に、手持ちのなから百合と呼びうる本を集めたら結構な量になってしまった。積んだままなものもいくつかある。ここでは、性愛でないものまで含めた女性同士の関係を広く包含するものを百合と呼ぶ広めの解釈なので、同性愛を描いたものからバディものや友人関係のもの、一冊のなかの短篇一篇だけが百合というものも並べてある。 以下は読んだ順に並んでいる。とはいえラノベから読み出したので下に行くほどジャンル的に硬くなる傾向がある。 目次 鳩見すた『ひとつ海のパラスアテナ』 二月公『声優ラジオのウラオモテ ♯01 夕陽とやすみは隠しきれない? 』 みかみてれん『わたしが恋人になれるわ
今年見たアニメの感想。こういう年間まとめ記事を作り始めてもう五年目。とりあえず見た数だけなら120とか?あったなかからツイッターで書いてた感想をもとに60作くらいでざっとまとめた。なおネタバレを気にせず最終話の感想も突っ込んでいるので注意。話数単位で当時どう書いていたのかとかはツイログとかから勝手に見てくれ。 https://twilog.org/inthewall81 2019年アニメ10選 冬(1-3月) 春(4-6月) 夏(7-9月) 秋(10-12月) 通年アニメ 映画・OVA OPEDベスト10 2019年アニメ10選 私の好みの基準として最初にこれを。放送時期順。 バミューダトライアングル ~カラフル・パストラーレ~ 私に天使が舞い降りた! 八月のシンデレラナイン フリージ ひとりぼっちの○○生活 ぼくたちは勉強ができない 超可動ガール1/6 Re:ステージ! ドリームデイズ♪
今年は結構読めたので、ベストの10冊を選ぶのはなかなか難しかった。それぞれの本を扱った記事にリンクしてあるので詳しくはそっちで。 笙野頼子『ウラミズモ奴隷選挙』河出書房新社 倉数茂『名もなき王国』ポプラ社 飛浩隆『零號琴』早川書房 伊藤計劃・円城塔『屍者の帝国』河出文庫 津島佑子『ジャッカ・ドフニ』集英社文庫 石川博品『あたらしくうつくしいことば』同人誌 ケイト・ウィルヘルム『クルーイストン実験』サンリオSF文庫 ケン・リュウ『紙の動物園』&『もののあはれ』ハヤカワ文庫SF J・G・バラード『J・G・バラード短編全集』1.2巻 東京創元社 イヴォ・アンドリッチ『宰相の象の物語』松籟社 笙野頼子『ウラミズモ奴隷選挙』河出書房新社 ウラミズモ奴隷選挙 作者: 笙野頼子出版社/メーカー: 河出書房新社発売日: 2018/10/23メディア: 単行本この商品を含むブログを見る『水晶内制度』、おんた
というわけで今年の見ていたアニメのなかから感想をまとめておく。去年よりも言及作品数を落とした。50作以下になったか。見ていたアニメ自体の数ならこれの倍くらいあるけど、良かったアニメを選んで47作。なおネタバレを気にせず最終話の感想も突っ込んでいるので注意。 2018年アニメ10選 2018年冬(1~3月) 2018年春(4~6月) 2018年夏(7~9月) 2018年秋(10~12月) アニソン10選? 話数単位での10選 2018年アニメ10選 目次がわりというか私の全体的な趣味を理解してもらうには手っ取り早そうなので、まず最初に今年のアニメのなかから10作選ぶのをやっておきたい。順番は放送クールごと。 宇宙よりも遠い場所 ゆるキャン△ ウマ娘 プリティーダービー TO BE HEROINE 音楽少女 はるかなレシーブ ヤマノススメ サードシーズン あかねさす少女 となりの吸血鬼さん ゾ
かねてよりかかり切りだった案件を一区切りした(まあまったく終わってはいないけれども)ので、ここ数年ため込んでいたものを読むか、と。三月は最近の日本SF月間を設定してざざっと読んだ。感想をツイッターに随時書いていたものをまとめておく。日本SFは少なくともこの三倍以上積んだままだけど、ここ数年に出たものを主に。 飛浩隆『自生の夢』 自生の夢 作者: 飛浩隆出版社/メーカー: 河出書房新社発売日: 2016/11/26メディア: 単行本この商品を含むブログ (11件) を見る発刊時に買ったのをSF大賞を受賞したころようやく読む。やはり非常に良い。飛浩隆、人体損壊と音楽が好きだなって感じるけど、「情報」を介するとこれは似たことで、「海の指」のように情報を奏でて存在を再構成する「描写」が全体で重要で、作中の描写を描写する文字表現の二重性が面白い。詩、音楽なんかの芸術と情報技術の関係性というか、比喩的
今年見ていたアニメの感想まとめ。去年長すぎて記事分割になったので、今年は頑張って短くした。だいたい60作超。おおむねツイッターに書いていたことのまとめなので、それを見ていた人にはさほど新鮮みはないかも。 https://twitter.com/inthewall81 2017・冬 ●けものフレンズ 今年ベスト級の作品で、ここ数年でも個人的にもかなり上位の作品だった。最初見た時はAパート途中でくじけたんだけど、いや、と思って一話を最後まで見たらコレ面白くなりそう、と思い、そして二話で今期最注目作品だと言っていた時点では、その後の爆発的盛り上がりはまったく予想できなかったし、こうまで記録的な感じになるとびっくりするし、その後の監督降板による激烈な冷えにはさらに驚いた。激動の一年すぎる。このプロジェクト自体はウェブ配信されていた漫画版を読んで知っていたんだけど、漫画を読むとどう見ても少女の存在が
群像 2017年 04 月号 [雑誌] 出版社/メーカー: 講談社発売日: 2017/03/07メディア: 雑誌この商品を含むブログ (1件) を見る身辺理層夢経のシリーズとして書き継がれている今回は、タイトルそのものに強烈な主張を盛り込んだ笙野頼子の現在地点。 「さあ、今こそ文学で戦争を止めよう、この、売国内閣の下の植民地化を止めよう。10P 私小説にもかかわらず、若宮ににという荒神と笙野自身の語りという二重化した形で自身を語る実験的私小説ぶりはあいかわらずで、猫と暮らした幸福を小説というフィクションのなかで保存する方法などもいつも通りだけれど、ここで主題になるのはタイトル通りキッチンのこと、食卓のことだ。食卓と生活が政治と直結する回路を通して、経済と暴力による収奪から生活を守ろうとする意思に貫かれた作品。 膠原病の症状として突然死ぬことがあるという不安を抱きながら、つねにこれが「絶筆」
字数制限で引っかかった昨日に引き続き、後半。 2016夏 ●アンジュ・ヴィエルジュ 夏アニメベストの作品。第一話から尺の半分以上が風呂シーンという萌えエロ美少女系作品と思わせて、自分と他人のすれ違いを丹念にかつ正面から描いたピュアなお話を展開するダークホース。それでいてラストには放課後のプレアデスオマージュとしか思えぬ言葉まであって驚いた。いや、一話、ステラの飛行にエンジン音鳴ってたとき、プレアデスかよって感じた人多いと思うけど、あれほんとにプレアデスだったんじゃ、という。あの台詞回しはプレアデスだ思うのは我田引水過ぎるだろうか。元々スマホゲーだったものらしく、原作だとプレイヤー=αドライバーが男という設定だったものを女性にかえたことで、作品世界が濃密な百合空間に変貌し、それでいて仲間が敵側につく「闇落ち」という仕掛けは、くすぶっていた内心を吐露する本音でのぶつかり合いを展開するための鍵に
年末のアニメ感想。今年はクールごとにまとめた。だいたいクールごと好きな順から並んでいるけれども、上位以外はそんなにちゃんと決めていない。良いと思ったものと、当該クールでどうかと思ったもの一作を取り上げるという感じ。四万字を越えてしまった。さすがに長すぎる。見ながら適宜メモったものやツイッターで書いたことを編集してたら、やたら長くなってしまった。ショートもの除いて70作品くらい。 2016冬 ●この素晴らしい世界に祝福を! 今期トップクラスに面白かった。異世界転生ものというウェブ小説で流行しているジャンルの初アニメ化作品ではあるらしいけれど、冒頭から「トラック転生」という、トラックにひかれて異世界に転生という定型シーケンスを捻ったトラクター転生――トラクターなので誰かが轢かれそうになったわけでもなく、また自分が轢かれたわけではなく、心理的なショックで死亡――という無茶な展開で構成する、ジャン
文芸 2016年 11 月号 [雑誌] 出版社/メーカー: 河出書房新社発売日: 2016/10/07メディア: 雑誌この商品を含むブログ (1件) を見る「文藝」2016年冬号に掲載された笙野頼子による「ひょうすべ」連作第五作。「ひょうすべの嫁」「ひょうすべの菓子」「ひょうすべの約束」「おばあちゃんのシラバス」と続いた四年越しの連作はこれで完結し、今月末には単行本が予定されている。 笙野頼子 - ひょうすべ連作とトン子 - Close to the Wall 笙野頼子「ひょうすべの約束」「おばあちゃんのシラバス」その他 - Close to the Wall ↓こちらでは強烈な作者コメントその他の情報をまとめてあるのでご参照。 「文藝」2016年冬号に中編「人喰いの国」 女性や弱者を虐殺する権力の構造をえぐる基本軸は変わらないけれども、食べ物に混ぜられた粉がひょうすべの子を産む、という描
私が見た時は50秒、ツイッターによれば30秒でチケットが完売したイベント(私は数十分後のキャンセル分狙いで取れた)、放課後のプレアデスファン感謝ナイトに行ってきた。ロフトプラスワンは十年くらい前に一度来たことがあるくらいで、完全に場所も忘れていた。 機材トラブルで開場が遅れたとのことで、入れたのは六時半過ぎていたと思う。 始まってみると七時スタートで十時四十分くらいで終了とかなりのもりだくさんな内容だったし、10人を超える登壇者もまだまだ喋れそうで、他にも何人にも参加の声をかけていたという、どれだけの長時間イベントにするつもりだというほどのアツいイベントだった。 放課後のプレアデス / SUBARU x GAINAX Animation Project:Blu-ray BOX発売記念&ファン感謝ナイト 安室氏は当日来られず、このリストとは幾つか異同がある。最終的に登壇してたのは12人とかだ
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