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みなさんこんにちは。 【最近気になっているキーワード】シリーズ第1回目の今日は、私M2の池田がお送りします。 私が昨今気になっているキーワードは、インフォーマル学習です。 普段、日々を過ごしている中で、授業で何かを習ったりしたわけではないけれど、「あー、勉強になったなー」「学んだなー」と感じた経験はありませんか?インフォーマル学習とは、おそらく、そんなときに起きている学びです。 しっかりした定義を持ってくると、インフォーマル学習とは、フォーマル学習(学校での授業など、組織化され、構造化された学習)と違い、「仕事、家庭生活、余暇に関連した日常の活動の結果としての学習(0ECD 2011)」のことです。 例えば、サークル活動の中で人間関係のトラブルがおきて、それに対応して行くなかで、知識やスキルが身に付いた場合、サークル活動の中でインフォーマルな学びが起きていたということができるでしょう。 フ
Beating 第13号 「5分でわかる学習理論講座」 第2回:学習理論領域における学習観の大きな転換点を捉える! ■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■ 東京大学大学院 情報学環 ベネッセ先端教育技術学講座「BEAT」 メールマガジン「beating」第13号 2005年6月30日発行 現在登録者575名 「5分でわかる学習理論講座」第2回: 学習理論領域における学習観の大きな転換点を捉える! http://www.beatiii.jp/ ■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■ こんにちは。毎日蒸し暑いですねー。 でも本格的な夏はまだまだこれから。今年はどんな夏を過ごし、どんな思い 出がうまれるのでしょうか? 今回は、7月9日(土)のBEAT公開研究会開催をはじめ、お知らせがいろい ろあります。今年の夏の1ページに加
みなさん、こんにちは。山内研M2の青木智寛です。 最近の山内研究室の様子ですが、夏恒例の合宿が行われようとしています。今年は島根県の海士町を訪問することになっていますが、その様子はまた別の記事でご紹介できたらと思います! さて、今回のテーマ、学者紹介第2回では、コミュニティにおける学習理論で有名なエティエンヌ・ウェンガーについてご紹介したいと思います。 ---- エティエンヌ・ウェンガー(Etienne Wenger 1951~)教育理論家・実践家・コンサルタント ●生涯と著書 コミュニティや人々の集団における学習理論で有名なウェンガーですが、学士・修士は計算機科学を先行していました。大学を出た後はゼロックスのパロアルト学習研究所に所属し、2000年代からはCoPコンサルタントとしても活躍しています。 ウェンガーは単著、共著を含めると数冊の本を著しています。1987年に発表された最初の著作
セミナー 東京大学大学院情報学環 反転学習社会連携講座(FLIT)では、 反転学習の研究内容や最新動向、教育事例などをテーマに、 公開研究会「FLIT Seminar」を開催いたしました。 実施した全8回のセミナーについての開催報告をあつめました。
本日は、たくさんのみなさまにお集まりいただいて、大変ありがたく思っております。反転授業そのものについての本学の実践やその分析は、まだまだ始まったばかりです。大学の授業改善の必要性が叫ばれて久しい今日ですが、学生の学習者としての多様な特性に応じた教育をどう展開していくのかということについては、議論が不足しているように思います。学生の学びの特性や志向性に応じて、教育内容や学習方法のバリエーションを広げていく試みの一つとして、反転授業を捉えています。 反転授業やアクティブラーニングについて、本邦を代表するお二人の先生に基調講演をしていただいた後、本学での取り組みを含めて、反転授業の実践について理解を深めていただければ幸いです。大学教育について立場や状況を異にする諸大学が共に考える機会がたいへん重要だと思っておりますので、今日はどうぞよろしくお願いいたします。 趣旨説明 反転授業を本学で初めて導入
UTalkとは… UTalkとは、東京大学大学院情報学環 福武ホールにて、毎月第二土曜日に定期開催しているカフェイベントです。授業でも講演でもない、「カフェ形式」という対話型で実施しています。 私たちUTalkチームでは、お茶の時間という雰囲気を参加者の皆様と一緒に楽しめればと思って運営させていただいています。 UTalkのできるまで UTalkとは、東京大学大学院情報学環 福武ホールにて、毎月第二土曜日に定期開催しているカフェイベントです。授業でも講演でもない、「カフェ形式」という対話型で実施しています。 私たちUTalkチームでは、お茶の時間という雰囲気を参加者の皆様と一緒に楽しめればと思って運営させていただいています。 2008 年に情報学環・福武ホールができる際、建物の一部分を使って定期的な活動を行いたいという話が出ました。 設計者である安藤忠雄氏は、いまUTalk が行われている
2008 3月 2008 4月 2008 5月 2008 6月 2008 10月 2009 9月 2010 1月 2010 6月 2010 11月 2011 9月 2011 10月 2011 11月 2011 12月 2012 1月 2012 2月 2012 4月 2012 5月 2012 7月 2012 8月 2012 9月 2012 10月 2012 11月 2012 12月 2013 1月 2013 2月 2013 3月 2013 4月 2013 5月 2013 6月 2013 7月 2013 8月 2013 9月 2013 10月 2013 11月 2013 12月 2014 1月 2014 2月 2014 3月 2014 4月 2014 5月 2014 6月 2014 7月 2014 8月 2014 9月 2014 10月 2014 11月 2014 12月 2015 1月 20
21世紀に生きる人々は、高次の思考能力を知識に基づき獲得し、また大量の知識を思考能力によって意味づけ応用できるようになることを求められています。この「知識習得」と「思考能力の獲得」を両立させるための大きな枷のひとつが「学習時間の確保」でした。 FLIT(反転学習社会連携講座)では、対面授業とオンラインの動画授業を組み合わせ、授業と自宅学習の連続化による学習時間の確保と学習目標に合わせた時間の再配置を可能にする、ブレンド型学習環境の研究と実践を2014年から2018年まで推進してきました。 これからも、私たちは「教室に合わせて学ぶ」から「学びに合わせて教室を変化させる」へと、学びの時間と空間を大きく組み換えていきます。 本プロジェクトは2018年9月をもって終了しました。 Flit Department of Flipped Learning Technologies 東京大学大学院情報学環
【学びのキーワード】映像におけるヴィジュアルリテラシー/映像リテラシー みなさま、こんにちは。修士1年の土居由布子です。 学習や教育に関連するキーワードを解説する【学びのキーワード】シリーズ! 第7回のキーワードは映像における「ヴィジュアルリテラシー」です。 最近、特に夏休みはあちらこちらで「映像制作ワークショップ」が行われてきました。その中で培われるであろうものの一つが映像における「ヴィジュアルリテラシー」またの名を「映像リテラシー」です。 ★ 映像における「ヴィジュアルリテラシー」とは 一言でいうと、「映像の理解能力」「映像における操作技能」つまり,映像を読み解き、また映像文法のある映像を作り出す能力です。ただしこれは「映像」におけるヴィジュアルリテラシーであって、映像に拘らない場合の本来のヴィジュアルリテラシーは「視覚的なメッセージを理解し作り出す能力」を指します。また国際ヴィジュア
CourseraやedXといった大規模オープンオンラインコース(MOOCs)を単位として認める大学が少しづつでてきています。このような動向については、オープンエデュケーションについて研究されている重田さんのブログにまとめが掲載されています。 【解説】MOOCsを使った大学単位認定の現状 これで実空間の大学はいらなくなるという論調もあるようですが、事態はそう単純ではありません。単位認定と卒業認定の間には大きな差があり、実習を含め全ての卒業単位をMOOCsでまかなうのは現時点では難しいからです。 MOOCsのコンテンツは一流大学の授業を元にしており、内容は優れたものです。ただ、学習支援が十分に行われているわけではありません。チューターをつける金銭的余裕がないので、学習者相互の助け合いに頼っているのが現状です。アメリカの教育研究者の中には、あまりに学習支援が貧弱であることに怒っている人たちもいま
みなさま、こんにちは。 「研究に役立つウェブサイト」シリーズ、最終回はD3の池尻良平が担当します。 よく研究の要は良いリサーチ・クエスチョンを作ることだと言われますが、そのためには「良い」先行研究を「大量」に読むことが大事です。 ところが残念なことに、先行研究の調査に割ける時間はそれほど長くはありません。例えばあなたが学部3年生、もしくは修士1年生で卒論や修論を書くとしたら、おそらく先行研究の調査に時間を割けられるのは2年間のうち1年間程でしょう。そのうち1/3くらいは遊んだり他の用事があったりするのが実情だと思うので、実質先行研究の調査に費やせるのは8ヶ月くらいだと思います。仮に1冊の日本語の本を読むのに3日、1本の日本語論文を読むのに1/3日、1冊の英語の本を読むのに2週間、1本の英語論文を読むのに1日かかるとします。そうすると、大量にある先行研究のうち、8ヶ月で調べられる先行研究は例
Harvard Business Reviewのブログで面白い記事を見つけました。 Y世代(現在23歳から37歳)の標語「好きなことをしよう (follow your passion)」の落とし穴:好きになったり楽しさを感じられるまでには時間がかかり、仕事を選ぶ基準としては機能しない http://blogs.hbr.org/cs/2012/09/solving_gen_ys_passion_problem.html 世代論の妥当性はともかくとしても、「意識が高い」学生と話していると情熱がなければならないという強迫観念を持っているのではないかと感じることはあります。 この記事で面白いのは、後半にスティーブ・ジョブスについて触れているところです。ジョブスは有名なスタンフォード大学でのスピーチで仕事に情熱を持つことの重要性を訴えていますが、伝記が示すようにジョブスの情熱の対象は東洋の神秘主義な
8月26日の深夜にTBSの文化系トークラジオ Life に参加させていただきました。 パーソナリティの鈴木謙介さんをはじめ、出演者やスタッフのみなさまに暖かく迎えていただき、朝まで楽しい時間を過ごすことができました。ありがとうございました。 深夜ラジオに慣れておらず、言いたいことが十分伝わったかどうか不安もありますので、番組をきっかけに考えたことをまとめておきたいと思います。 この日は「"楽しくやろう"というけれど...」というテーマでした。仕事や勉強などで「楽しもうよ」といわれることが増えたけど、楽しめない人はどうしたらよいのか、また、楽しむことを強制するのはどうなのか、といった設定だったと思います。 このテーマを考える際には、「楽しむ」という日本語が多義的であることに注意が必要です。辞書には (1) 充実感を持って心が高揚している状態 (2) 物質的に恵まれて楽である状態が記載されてい
8月7日から9日まで、函館で研究室の夏合宿を行いました。 例年夏合宿では、古典とされている教育研究者(デューイ、ピアジェ、ヴィゴツキーなど)をレビューすることが学習の中心なのですが、今年は新しい挑戦として、スタッフが抱えている現在進行形の「課題」に対して、担当した研究者であればどう解決するかを考えるという試みを行いました。 私が出した課題は、「オンライン学習における離脱」です。アメリカで大学中退率の上昇が問題になっているように、対面の学習であっても学習が続かずドロップアウトするということは起きますが、オンライン学習はさらに持続が難しく、Levi,Y(2007) によれば、25%〜40%が離脱するとされています。 この課題に対して、大学院生の伏木田さんと山田さんと私のチームで、担当したパウロ・フレイレとアラン・ケイの考え方から、どういう解決方法があるかを考えました。 議論の中で明らかになって
0. 趣旨説明 近年書籍のデジタル化が進んでおり、絵本の世界でもその傾向がみられる。絵本というと多くは紙媒体であるが、この紙媒体の絵本とデジタルの絵本には、どのような違いがあるのだろうか。そしてデジタル絵本にはどのような可能性があるのだろうか。 1. 講演1「子どもにとっての絵本の役割とデジタル絵本の可能性」 1.1. 佐藤朝美(東京大学・大学院情報学環/特任助教) 「子どもとデジタル絵本」 1.1.1. 絵本の読み聞かせに関する要因 先日、アジアの出版市場の動向や子どもの読書力の育成につながる絵本について考えるイベントAsian Festival of Children’s Content(AFCC)(http://www.afcc.com.sg/)に参加した。4日間のプログラムで、「教師向けプログラム」、「親子向けプログラム」、「絵本制作者向けプログラム」、「新たなメディア」の4つのテ
みなさまはじめまして!梶浦美咲と申します。 大学院合格後はM0というかたちで山内研には関わらせて頂いておりましたが、先日ようやく入学式を終え、無事M1に進学することができました。進学できた安堵から胸をなで下ろしたのも束の間、また新たな研究に着手し始めるということで、思わず武者震いしてしまいます。 さて、毎年恒例の研究計画紹介。私も紹介させて頂くのですが、現在再考を迫られており、正直先行き不透明、暗中模索状態です。なので、ひとまずここでは大学院入試のために提出した研究計画の内容と現在考えているテーマに対する他のアプローチ方法について紹介しようと思います。 *** ✿研究テーマ✿ メタ認知を促す学習計画の支援 ✿研究の背景✿ ❀学習計画の重要性❀ 大学生は中学・高校に比べ、サークル、アルバイトなどの課外活動はもちろん授業の選択にも自由が与えられ、今まで以上に自律的な学習が求められます。その自律
デジタル教材に関する授業や講演の際によく見せる、教室におけるテクノロジーの進化をまとめたウェブページがあります。 The Evolution of Classroom Technology 画像(リンク切れ) 教室で使われてきた様々な技術が、17世紀に登場した教科書の原型であるホーンブックから、2010年のiPadまで歴史順に並べられています。眺めているだけでも面白いので、ぜひご覧になってみてください。 このページを見ると、現在まで続く大きな変化が19世紀末から20世紀初めにかけて起こっていることがわかります。それは、黒板と鉛筆の登場です。 黒板が学校に普及したのは1890年代でした。鉛筆は1900年代に世界中で使われるようになっていきます。特に鉛筆はノートとともに学習に必要な技術として今でも不可欠なものになっていますが、当時は最先端の技術でした。 どれぐらい最先端だったかは、鉛筆とノート
3月24日(土)にBEATSeminar 「ソーシャルラーニングとこれからの人財育成」が開催され、NPO法人産学連携推進機構 理事長でいらっしゃる妹尾 堅一郎先生からイノベーション人財育成について大変興味深いお話を伺いました。セミナーレポートが完成次第このページでお知らせします。(当日のTweetのまとめはこちらからご覧いただけます。) 特に大学において、企業が求めるイノベーション人財をどう育てるのかという問題が顕在化していますが、最近気になっているのが、その象徴としてのスティーブ・ジョブスの位置づけです。偉大な仕事をしたことは間違いありませんが、彼のような人だけがイノベーション人財なのかどうかは慎重に検討する必要があるのではないかと考えています。 先日Forbes誌でこの問題に関係する興味深い調査記事を読みました。 The Five Personalities of Innovators
2月末にミレニアル世代(1980年から90年代生まれで2000年代に社会参画する世代)の認知スタイルの未来に関する、アメリカの識者の予測についてのレポートが公開されました。 ほとんどの識者が、2020年には多種多様なインターネットデバイスによって同時に多数のことを行う「マルチタスク」が当たり前になる未来を予測していますが、そのことが肯定的な未来をもたらすのか、否定的な未来をもたらすかについては意見が分かれています。 肯定派はマルチタスクによってより幅広く深く学べるようになると考え、否定派は情報に振り回されて終わるだろうと予測しています。 マルチタスクが学習に与える影響に関する研究は今までにも行われてきました。脳機能的にマルチタスクを苦にせず行う能力を持つ人たちは2%程度しかいません。残りの人たちは、シングルタスクを切り替えることによってマルチタスク的な行動を行っていると考えられます。 人間
研究者にとって秋から冬は次年度の研究計画を立てプレゼンするシーズンです。 職業柄、学生を含め他の研究者の研究計画を聞く機会も増えます。 以前、「人をうならせる研究計画書」というエントリーで、よい研究計画は「おもしろく」て「できるかも」と思わせることが大事だということを書きました。 研究計画書がこの条件を満たしているのに、プレゼンが上手くないため人に伝わらないこともあります。人によって受け止め方は違うと思いますが、個人的な経験則では、 「最初に、研究の意義を、具体的な例を交えながら主張する」プレゼンは耳に残ります。 プレゼンを開始したらできるだけはやいタイミングで、この研究でどれだけすごいことができるのかを主張しましょう。「風邪を引いていてお聞き苦しくてすいません。」など言い訳で始まると注意がそがれます。 研究の意義については、社会的な影響と学術的新規性が考えられますが、社会的な影響であれば
大学の授業でとったノートの著作権は誰のものなのか? カリフォルニア大学でこの問題が議論になっています。きっかけになったのは、カリフォルニア大学バークレイ校がまとめた「授業におけるノートと教材利用に関するポリシー」の策定でした。この文書では、学生にノートをとることを推奨するとともに、教員の知的努力の結果である講義内容の公表について、教員がノートや録音に対し許可や制限を与える権利を保有することが明記されています。同じクラスを履修している学生間ではノートを共有してもかまわないとされていますが、その範囲を超えて教員に無断でノートを共有もしくは販売した場合にはこのポリシーに違反することになります。 このようなポリシーが策定された理由には、オンラインのノート販売サイトに対して大学側が苦慮していることもあるようです。カリフォルニア州の教育コードではノートの販売が禁止されていますが、ノートの販売行為は止ま
山内研の大学院生の日々の暮らしを紹介する【山内研メンバーの一日】シリーズ、最終回は博士課程2年目の池尻良平がお送りします。 時間が大量にある院生にとって、日々の研究のライフスタイルを確立することはとても大事なことです。先にざっくり話してしまうと、僕は大学院に入ってからこのスタイル確立を3つ試してみました。1つ目は「突貫工事スタイル」、2つ目は「研究日確保スタイル」で、どちらも失敗したスタイルです。ただこの失敗自体は良い経験で、試行錯誤の結果4年目にしてようやく最適な「博士課程専用ライフスタイル」が見つかりました。 ちょっと長いので、時間のない人は(3)博士課程専用ライフスタイル だけ読んでもらえればと思うのですが、院生の人には失敗例もぜひ読んでほしいなと思います。 --- (1)修士課程の頃の失敗:突貫工事スタイル 僕の所属する東京大学大学院学際情報学府は、それはそれはハードな授業が多いと
1年ほど前から、Twitterで英語の教育系のTweetをチェックしていると"Flipped Classroom"という言葉が頻繁に出てくるようになりました。通常の授業では対面で教師が説明し、発展的な内容を宿題にするケースが多いのですが、"Flipped Classroom"では、講義をeラーニングで宿題にし、発展的議論を教室で行う形式をとっています。"Flip"というのは裏返すという意味なので、日本語に訳すとすれば「反転授業」といったところでしょうか。 これは情報化時代の大学にぴったりの授業形式です。まず、アメリカ教育省の研究にあるように、eラーニングと対面型授業の併用(ブレンド型学習)は学習時間が確保できるということから効果的であることが明らかになっています。また、Open Course WareやiTunes Uを始めとした大学授業映像のアーカイブ化によって、宿題に使えるインターネッ
UTalkは、様々な領域で活躍している東京大学の研究者をゲストとして招き、毎月開催するイベントです。カフェならではの雰囲気、空気感を大切にし、気軽にお茶をする感覚のまま、ゲストとの会話をお楽しみいただける場となっています。 2024年12月のUTalkは音楽教育・文化政策がご専門の大野はな恵さん(先端科学技術研究センター・特任助教)をお迎えします。「オペラ」と聞くと、難しく敷居が高いもの、観客としてじっくり鑑賞するものと思われる方が多いかもしれません。しかし子どもたちがオペラを創り上演する場があるとしたら、そのプロセスや作品を見てみたいと思いませんか。大野さんはこれまでに国内外の劇場が実施する教育普及事業・社会包摂事業の評価に関わり、現在は地域のつながりや居場所づくりの「コーディネーター」の育成にも携わっています。そしてその知見を生かし、子どもたちのための「オペラ創作プログラム」を多数実践
みなさま、こんにちは。博士1年の伏木田稚子です。 自分の研究に影響を与えている・もしくは今後学びたいと考えている研究者を紹介する【気になる研究者】シリーズ、第10回目はクルト・レヴィン(Kurt Lewin)についてお送りいたします。 ■□社会心理学の父、レヴィンの生涯■□ レヴィンは1890年ドイツのモギルノ(現在はポーランド領)に生まれ、1909年~1914年までベルリン大学にて学んだ後、1916年に学位が授与されました。1927年~1933年まで同大学で教授職に従事しましたが、ユダヤ系心理学者であったレヴィンはナチスの台頭に伴い、1933年にアメリカに亡命しています。その後、1936年よりアイオワ大学で特に児童心理学を担当し、1945年にマサチュセッツ工科大学(MIT)に招かれてグループダイナミックス研究センターを主宰しました。 生活空間に代表される場の理論の考案や、リーダーシップも
もう9回目を迎える【気になる研究者】シリーズですが、博士1年の安斎からはアメリカの心理学者、ミハイ・チクセントミハイを紹介したいと思います。研究室メンバーからは「どうせキース・ソーヤーでしょ」と思われていたようなので、変化球を...笑 チクセントミハイの研究の軸は2つあるといえます。1つは、「楽しさ」です。いわゆるフロー理論ですね。フローに関してはこれまでも散々紹介してきたので、こちらをご参照下さい。 https://fukutake.iii.u-tokyo.ac.jp/ylab/2010/08/post-250.html そして今回取り上げたいもう1つの軸は、「創造性」です。フロー理論が心理学的なアプローチだったのに対して、チクセントミハイはもう少し大きなケタで創造性について研究をしています。 創造性研究において「創造性とは何か?」というのは一つの主要な問いであり、その定義に関しては様々
高校生と大学生・社会人をソーシャルメディアでつないで進路を考えるSoclaプロジェクト2011が無事終了しました。 このプロジェクトは昨年はTwitterを、今年はFacebookを利用したのですが、サービスの違いによって興味深い差がありました。 ソーシャルメディアを利用した学習では、雑談を通じて紐帯が維持され、その中に学習を生起させる語りが埋め込まれる形になるのですが、雑談と学習的対話の比率が異なっていたのです。 昨年Twitterを利用した際は、「帰宅なう」などリアルタイム性の強い雑談が5割、学習内容が5割ぐらいだったのですが、今年のFacebookでは最初ほとんど雑談がなく、学習内容に関する発言ばかりでした。参加者から「雑談スレッド」が欲しいという希望がでてわざわざ作ったぐらいです。最終的には雑談ももりあがりましたが、それでも学習内容に関する発話が7割以上をしめていました。 参加者の
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