読み方:わし 日本古来の製法による紙を和紙と呼びます。和紙は手漉〔す〕きによって作られているため、非常に強く吸湿性に富み、書画のみならず工芸用にも使用されています。また、伝統によって受け継がれた各地の特徴ある和紙は、その質や柄などの素晴らしさから日本を越え世界中で認められ、愛され続けています。 また、和紙は原料別に「楮紙〔こうぞし〕」「三椏紙〔みつまたし〕」「雁皮紙〔がんぴし〕」の三種類に分けられます。この三種類を基盤に、産地や製造法によって様々な種類の和紙が生み出されています。 楮紙 読み方:こうぞし 楮を主な原料として生産された和紙は、強度に優れ障子、公文書、絵画、書道などに使われています。どこでも栽培できるという楮の特徴から、各地で生産されている最もポピュラーな和紙です。 原料となる楮はクワ科の落葉低木です。西日本の山地に自生し、繊維作物として各地で栽培されています。楮の繊維の長さは