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amazon prime videoのシリーズ企画ドラマ「モダンラブ・東京〜さまざまな愛の形〜」の第7話、山田尚子監督の『彼が奏でるふたりの調べ 』が2022年10月21日(金)から配信で公開されている。これは海外の連作ドラマシリーズ「モダンラブ」の舞台を東京に移した日本版で、荻上直子監督、山下敦弘監督、黒沢清監督など錚々たる映画監督が各話の制作を担当していることが話題になった。そして日本版だけのオリジナル企画として、日本の映像表現として今や欠かすことのできないアニメーションで1本制作することになり、そこで白羽の矢が立ったのが山田尚子監督だった。 興味深いのは、2022年3月30日の制作発表時においては、まだ山田尚子監督の名前がないことであり、一方、この時点ですでに全7話の構成が明らかになっていたことだ。 そして7月27日の続報で初めて山田監督がアニメーション作品で参加することが発表された
(記事公開後、多くの方々よりご指摘・アドバイスを頂戴し、ニュアンスの違いで誤解を与えそうな表現や当方の明らかな誤認識にあたる箇所を修正いたしました。ありがとうございました。2016/11/23) 2016年11月20日(日)に新宿ロフトプラスワンにて開催された「『この世界の片隅に』公開記念!ネタバレ爆発とことんトーク!」の簡易レポートです。 元々はレポートを書くつもりはなく、いつものようにメモ帳を手元に置いて、興味を引いた箇所だけ随時メモっていたのですが、イベント終了後、twitterでその一部を呟いたところ、こちらの想像を遥かに越える反響があり、このトーク・イベントへ寄せるファンの皆さんの関心の高さに驚かされることになりました。 新宿ロフトプラスワンへ下る階段脇にある告知。 以下のレポートは、先にtwitterで紹介した文章を補足した上で再録し、呟けなかった内容も大幅に追加したものです。
本稿は9月17日に公開された山田尚子監督の映画『聲の形』の舞台探訪記事(暫定版)+作品考察メモです。一本の記事で映画全編を紹介するのはボリューム的に不可能なので、ストーリー順に幾つかに分けてご紹介します。今回はそのPart.1です。 映画 聲の形 オリジナル・サウンドトラック a shape of light[形態A] アーティスト: 牛尾憲輔 出版社/メーカー: ポニーキャニオン 発売日: 2016/09/14 メディア: CD この商品を含むブログ (3件) を見る 「舞台ガイド」の(暫定版)と銘打っているのは、DVD&Blu-Rayが発売されていない現時点(10月下旬)では特報や予告編のキャプチャーしかないため、掲載した写真のほとんどは映画を観た記憶に基づいて取材したものであり、キャプチャーつきの完全版に向けての第一段階の記事と位置づけているからです。「作品考察メモ」とあるのも、今後
平成27年10月31日(土)と11月1日(日)の両日、京都市勧業館(みやこめっせ)で第2回京アニ&Doファン感謝イベント「私たちは、いま!!」が開催されました。2年ぶりのイベントとなる今年は、京都アニメーションにとって創立30周年という記念すべき年*1でもあります(イベント専用サイトはこちらです)。 (上)みやこめっせの入場口。待機列は物販の並び(10/31(土)9:50頃撮影) (下)イベントのタペストリー ↓このイラストが表紙となった見開きのチラシです。当日会場内で配付されていました。 (※画像をクリックすれば拡大してご覧になれます。以下の写真も同様。) みやこめっせに設置された会場は、3Fの広大な第3展示場の東側をステージイベント会場、西側を展示会場、1F東側のエリアを物販会場に割り当てていました。展示会場では、実際に使用されたアニメーションの原画や生原稿を惜しげもなくパネルに貼付し
2015年2月11日(水)建国記念日のこの日、六本木の映画館「シネマート六本木」において「第18回文化庁メディア芸術祭」アニメーション部門で新人賞を受賞された山田尚子監督の映画『たまこラブストーリー』の上映と、受賞を記念しての高橋良輔監督×山田尚子監督とのトークショーが開催されました*1。以下は当日のレポートです。 (上)2014年11月27日に文化庁メディア芸術祭公式アカウントが発信したtweet。 (左)シネマート六本木の外観 (右)いつものように有志一同でお花をお贈りしました (※画像をクリックすれば拡大してご覧になれます。以下の写真も同様。) 【参考リンク先】 ・第18回文化庁メディア芸術祭 アニメーション部門新人賞受賞作『たまこラブストーリー』の作品概要と、高橋良輔監督による贈賞理由(第18回文化庁メディア芸術祭) http://j-mediaarts.jp/awards/new
2014年10月10日(金)おもちの日。大路もち蔵の誕生日でもあるこの日は、映画『たまこラブストーリー』のDVD&Blu-rayの正式発売日でした。それを記念しての一回限りの上映会&舞台挨拶が、10月4日(土)の新宿ピカデリーに続き、京都アニメーションのお膝元であるMOVIX京都でも開催されました*1。以下は当日のレポートです。 (※画像をクリックすれば拡大してご覧になれます。以下の写真も同様。) 今回の目玉は何といっても、山田尚子監督が登壇される舞台挨拶です。新宿ピカデリーの舞台挨拶は、北白川たまこ役の洲崎綾さん、大路もち蔵役の田丸篤志さんが共に登壇されてのキャスト色の強いものであったのに対して、MOVIX京都はプロデューサーの瀬波里梨さん、音楽プロデューサーの中村伸一さんをお招きしてのスタッフ・トークであること、また山田尚子監督が事前に京アニのブログ(9/29付)で「京都は、スタッフの
2014年5月30日(金)新宿ピカデリー(シアター3)で行われた映画『たまこラブストーリー』大ヒット御礼 スタッフ舞台挨拶のレポートです。 (※画像をクリックすれば拡大してご覧になれます。以下の写真も同様。) 19:50の上映終了後、スクリーン前に椅子が並べられ、松竹映画の司会者の方のアナウンスで右側の扉から入場。登壇されたのはスクリーン正面に向かって左から山田尚子監督、演出の小川太一さん、瀬波里梨プロデューサーのお三方でした。トークは21:20から22:00までの約40分間に及びました。 以下、トーク・イベントにおける私のレポートのお約束事を少し書いておきます。これらは手書きで採録したメモを元に書き起こしていますので、部分的に書き取りが追いついていない箇所があること、実際の言い回しとは異なるものがあることをあらかじめご了承ください。意味を汲み取りにくい発言は私の判断で表現を補足しています
4/26(土)から劇場公開された映画『たまこラブストーリー』。この映画をご覧になった何人かの方から、クライマックス・シーンでJR京都駅ビルに到着したたまこが新幹線の11番線ホームへ駆け上がるまでのルートがよく分からないという話をTwitter等で頻繁に見かけましたので、急遽、たまこの駆け抜けた足取りを図解する資料を用意してみました。 ※以下、クライマックスのネタばれを含みます。未見の方はご注意下さい。 たまこが到着したJR京都駅ビルの中央改札口(駅北側の烏丸口:京都タワーのある方)から新幹線乗り場へ行くには、一旦階上の南北自由通路を経て、近鉄乗り場正面の新幹線中央改札口まで回り込まなければなりません。これは京都駅の構造を理解していない人にはいささか分かりにくく、まさにたまこが嘆息したように「どこに行ったか分からないよ」という状態になります*1。そのような方にとっては、恐らくたまこの走る場面
映画『たまこラブストーリー』では、「星とピエロ」の店内にTVシリーズにはなかった実在するLPレコードが数多く並べられています。これまで映画を鑑賞して気付くごとにTwitterで情報発信してきましたが、情報が散逸する一方なのでここにまとめておくことにします。勿論、これらはスクリーンに投影されたそのわずかな一瞬の記憶から特定できたものだけであって、筆者の知識不足からジャケットの絵を見ても分からないもの、そもそもいまだ視認できていないものについては(当然のことですが)入っていません。もし何か情報をお持ちの方がいらっしゃいましたら、ご教示いただければ幸甚です。 ※Blu-ray発売後は描かれている全アルバムの特定も可能と思います(相当の努力は必要でしょう)が、筆者としては自分のよく知っているアルバムを劇場のスクリーンで視認できることに悦びを感じるので、自分の知らないアルバムを特定することにあまり興
映画『たまこラブストーリー』公開まであと1日となりました。 京都文化博物館でのTVシリーズおさらい上映会&スタッフ・トークも盛況のうちに終了し、明日4/26(土)が来るのを心待ちにしている今の時点で、TVシリーズ『たまこまーけっと』と映画『たまこラブストーリー』公開によせて思うところを少し書き残しておこうと思います。 もっとも未見の映画に対して身勝手な願望をあれこれ述べたところで詮無いことは承知していますので、あくまで現状の自分の頭の整理のため、思考の断片を書き留めておいて、映画鑑賞後の道しるべにしようという趣旨です。結論はありません。論旨のまとまりもありません。つれづれに浮かんでは消える思考のあぶくをスケッチしたエッセイのようなものだとご理解いただければと思います。ご興味があればご笑覧ください。 以下の文中では「です・ます」調は使わず、「だ・である」調で統一していますが、これは元のメモを
2014年4月19日(土)。京都文化博物館フィルムシアターで映画『たまこラブストーリー』公開記念直前イベント、『たまこまーけっと』おさらい上映会&制作スタッフ・トークイベントが開催されました。これはTVシリーズ全12話を劇場のスクリーンで一挙鑑賞した上で、山田尚子監督を初めとする制作スタッフのトークを楽しめるというもの。この先もう二度とないであろうこの機会に胸躍らせる思いで会場に駆けつけました*1。 (※画像をクリックすれば拡大してご覧になれます。以下の写真も同様。) スタッフ・トークに登場予定のゲストの方々は、山田尚子監督、演出の小川太一さん、色彩設計の竹田明代さん、そしてMCを務められるプロデューサーの瀬波里梨さんの4名。この顔ぶれは開催直前の2日前に京都文化博物館からいただいたメールで初めて明らかにされました。トークの中でも触れられていますが、実は映画の初号試写が行われたのがほんの数
新海誠監督の映画『言の葉の庭』の舞台探訪の記事、最終回(第四章)です。 →前章までの記事はこちらです。 ・【舞台探訪】『言の葉の庭~六月其の一(1/4) ・【舞台探訪】『言の葉の庭~六月其の二(2/4) ・【舞台探訪】『言の葉の庭~七月、八月(3/4) ■舞台探訪 [九月、そして] ※各シーンの場所情報はGoogle Mapにまとめてあります。各々の場所を確認されたい方は、当記事末尾に掲載しているMapを拡大してご覧下さい。 ※各シーンの時刻はBlu-ray/DVDの再生時間です。再生プレイヤーによって若干のズレがあるかもしれません。 30:04 Scene76:東屋 Map15 30:08 Scene77:藤棚の下 Map35 30:12 Scene78:藤棚遠景 Map36 藤棚の柱の位置が変えられています。ユキノの立つ位置に柱が被らないように配慮されたのでしょうか。 30:20 Sc
2013年11月30日(土)。京都みやこめっせで「京アニ&Do C・T・F・K 2013」が開催されました。京都アニメーションとアニメーションDoにとって初めての自社イベントで、Cは『中二病でも恋がしたい!』、Tは『たまこまーけっと』、Fは『Free!』、Kは『境界の彼方』を指します。オリジナル路線に本格的に舵を切った両社のこの1年の想いを込めてのファン感謝祭といったところでしょう。 展示会場入口の大看板(※画像をクリックすれば拡大してご覧になれます。以下の写真も同様) 左:開場前のみやこめっせ周辺。疏水沿いにずらりと並ぶ大行列 右:ようやく会場内へ 当日は原画・背景画・歴代の番宣ポスター、設定資料集の展示、物販、トークイベント。それに『境界の彼方』『中二病でも恋がしたい!(2期)』のステージイベント等がありました。今回はその中でのトークイベント「監督対談!」の様子をご紹介いたします*1。
新海誠監督の映画『言の葉の庭』(2013年)の舞台探訪の記事です。 まずは映画の感想を少々。 ● 実を言うとそれほど多くの期待をもって観に行った訳ではありませんでした。他ならぬ新海誠監督の新作なので劇場で観られる内に観ておかないと・・・という半ば義務感にも似た思いだったような気がします。しかし劇場を後にする頃にはすっかりこの作品に魅了され、いつまでも映画の余韻に浸りきっていました。 新海誠監督の代名詞とも言える繊細で緻密な風景描写は更に深化し、清冽な雨に濡れた新緑は息を呑むほどに美しく、雨後の清々しい空気と匂い立つような緑の香りに劇場が満たされていくようでした。素肌に触れる雨の雫のひんやりとした感触まで自分の肌に残っているような気がしました。 Scene00:キービジュアル Map00 (上)『言の葉の庭』キービジュアルより (下)新宿御苑にて撮影 劇場のシートに身を沈めているにも関わらず
山田尚子監督の2022年の短編作品『Garden of Remembrance』(17分44秒)を「ひろしまアニメーションシーズン2024」の「日本依頼作品コンペティション」の出品作品として遂に鑑賞することができた。作品が完成して2年、他国の映画祭での数少ない上映を経て、ようやくのジャパンプレミアである*1。以下の文章は鑑賞後、X/Twitterにポストした内容をあらためてまとめ直し、大幅に追加・修正した増補版である。 また、この文章をまとめている最中(8/19(月)17:00過ぎ)に公式サイトから、8/30(金)10:00〜有料配信サイトでの公開決定の報が出た。まるで「ひろしまアニメーションシーズン2024」のジャパンプレミア上映が終わるのを待っていたかのようなタイミングである。同じ山田尚子監督の新作映画『きみの色』の公開が8/30(金)なので、リリースされるとしたらもう少し後になると思
前回の記事はこちらです。併せてご覧ください。 →【小論】音楽視点で見る『けいおん!』の世界1 ~『映画けいおん!』BGMの元ネタ集あれこれ 「けいおん!」の音楽関連の記事は、ネット上に無数と言って良いほどありますが、今回、私がご紹介する画像情報は「京都アニメーションが作画の際に直接参考にしたと思われるオリジナルの写真」を特定したもので、それらをTVシリーズから映画に至るまで網羅的に紹介したものです。資料性の高さでは(前回の記事と同様)それなりのレベルにあると自負しています。 参照させて頂いた画像は極力出典元をリンクしておきました。ただし画像を取得した際に元のURLを記録していなかったため、現時点では出典元不明となっているものが多少あります。その点はあらかじめご了承下さい。 本稿では、TVシリーズの1期『けいおん!』、2期『けいおん!!』に登場した音楽関連の小ネタを各話数順にご紹介し、最後に
"音楽視点で見る『けいおん!』の世界"と題して、これから2回に分けて記事をリリースします。1回目の今回は『映画けいおん!』のBGM(※サントラCD未収録のものもあり)の元ネタになったと思われる音楽のご紹介です。 映画「けいおん!」オリジナルサウンドトラックK-ON! MOVIE ORIGINAL SOUND TRACK アーティスト: サウンドトラック出版社/メーカー: ポニーキャニオン発売日: 2011/12/21メディア: CD購入: 1人 クリック: 75回この商品を含むブログ (38件) を見るネット上で既出の内容も幾つか含まれていると思いますが、全てに目を通している訳ではありませんので、中には当記事が初出のものもあるかもしれません。いずれにせよ、このような形で網羅的に紹介したものは比較的少ないのではないかと思います。BD&DVDやサントラCDで各場面のBGMを聴いてから、当記事の
TVアニメ『たまこまーけっと』第2話の舞台探訪の記事です。例によって後半に解説をまとめました。 (左)うさぎの着ぐるみのたまこ (右)物思いに耽るみどり 当ブログにおける『たまこまーけっと』の舞台探訪の記事は、基本的に一度掲載した場所や店舗については、少々のアングル違いであれば取り上げないことを基本方針とします。これは『たまこまーけっと』が物語の特性上、商店街と学校に舞台が集中することは必定であって、そこにこだわると同じような写真のオンパレードになるからです。 ただし演出意図を考察する上で興味深いと思われるアングルについては、既出の同一ポイントでも取り上げることにします。その基準はあくまで恣意的なのではっきり言って適当ですが。その点をあらかじめご了承下さい。 では第2話の記事です。 【舞台探訪】 第2話 Aパート 01 京都聖母学院近く やや分かりにくい場所ですが、学校の正
1/9深夜から京都アニメーション(以下、京アニ)の山田尚子監督の新作『たまこまーけっと』のTV放送が始まりました。既に当ブログでは、これまで発表された版権絵と番宣PVを元に過去4回プレ舞台探訪の記事(先行上映会の記事の末尾に掲載した写真を含めると計5回)をリリースしてきましたが、PVで登場したカットはTV放映された第1話に全て登場しますので、本稿ではこれまでの写真もまとめ直して再掲載します。 初回放映で特筆すべきは、EDの取材協力のクレジットに「学校法人聖母女学院」の名前があったことでしょう*1(取材協力先の詳細については【解説1】で述べます)。 (左)たまこのバトンは魔法のステッキ? (右)EDに登場した取材協力のクレジット この学校法人は1/4付でリリースした【舞台探訪】『たまこまーけっと』:PV探訪最終版の【解説2】で、たまこの着用している制服を手掛かりに「京阪電車F森駅近くの某
2013年1月1日を迎えた直後に公式サイトがリニューアルされ、新たなPV(90秒Ver.)が公開されました。今回はそこで得られた新情報に基づく舞台探訪と考察の記事です。放映開始日が来週に迫っていますので、恐らくこれがPVの最終ヴァージョンだとの判断の元にPV探訪編の最終版と位置づけ、今回新たに登場したカットについて全てご紹介ご説明します。 PV(90秒Ver.)より。"Everybody Loves Somebody."は、この作品のテーマなのでしょうか。 また昨年末(12/28)からキービジュアルの大ポスターが京都市営地下鉄烏丸線の各駅に掲示されており、Webの画面上では潰れて判読できなかった細かい情報もこのポスターから読み取ることが出来るようになりました。この点についても追加情報として補足致します。更に公式サイトで発表された「うさぎ山商店街MAP」から分かる幾つかの新規情報、および以前
2013年1月から放映開始される京都アニメーション(以下、京アニ)の新作『たまこまーけっと』(公式サイト)。監督 山田尚子×シリーズ構成 吉田玲子×キャラクターデザイン 堀口悠紀子という『けいおん!』を世に送り出した黄金のトライアングルが再び結集して世に放つ待望の新作であり、京アニにとっては久々となる完全オリジナル作品です。 ■発端 新作の発表は例によって突然でした。 11/29(木)の未明、同じ京アニ制作のTVアニメ『中二病でも恋がしたい!』第9話放映後のCMでの初披露です。点描のような軽快なピアノの音をバックに手描き文字で「監督*山田尚子」とクレジットがあり、白地の画面の上を描線が動き回ってみるみるキャラクターの姿を描き上げていきます。「シリーズ構成*吉田玲子」「キャラクターデザイン*堀口悠紀子」と立て続けに表示された後、画面はそれまでの白からピンクを基調にした水彩画のような淡い色に染
TVアニメ『氷菓』等の原作でお馴染のミステリ作家「米澤穂信」さんの講演会が、2012年11月4日(日)に一橋大学の「第43回一橋祭」講演会企画として開催されました。 一橋大学の東キャンパス奥に2号館はあります。 手作りの看板がこのように立て掛けられていました。 会場は東キャンパス2号館の2301号教室。ゆうに370名を越える人数を収容できる大教室(正確には378人)ですが、講演開始時刻の15分前には早くも満席になって立ち見が出るほどの盛況ぶり。客層は米澤さんの作風を反映してか男女が半々程度の比率で、やはり大学生くらいの年齢の方が目立ちました。中にはかなり年配の方や小さな子供連れの家族もいたりして、米澤作品の幅広い人気のほどが窺えます。なお同日午前中には、同じ教室でアニメ音響監督の鶴岡陽太さんによる講演会があり、『けいおん!』『涼宮ハルヒの憂鬱』『氷菓』などの京アニ作品のみならず『化物語』や
入「そこで最初の質問だけど、犯人は誰だと思う?本郷はこれから解決篇というところで倒れた。見る者が見れば犯人を割り出すことが出来るはず」 里「でも、素人が書いた脚本に、ちゃんと手掛かりが撒かれているんですか?」 入「それなら大丈夫。あの子はミステリーの勉強をきちんとしていた。十戒も九命題も二十則も守っていたはずよ」 里「へー」 奉「モーゼの十戒か?」 里「いや、ノックスの十戒だよ。九命題も二十則も探偵小説におけるルールを謳った文句だよ」 入「そう、つまりトリックを解く鍵はフェアに提示されているということ。それを踏まえた上で、『犯人』は誰だと思う?」 (TVアニメ『氷菓』第8話より) ※以下の文章は『氷菓』第8話の内容の詳細に触れていますので、未視聴の方はご注意ください。 TVアニメ『氷菓』の第8話から始まった古典部シリーズの長編第2作『愚者のエンドロール』篇。制作を中断したミステリ映画の顛末
2012年4月から放映が始まった京都アニメーション制作のTVアニメ『氷菓』の舞台探訪記事です。今回は第4話に登場したヒロイン「千反田える」の実家のモデルとなった場所の取材です。 氷菓 限定版 第1巻 [Blu-ray] 出版社/メーカー: 角川書店発売日: 2012/06/29メディア: Blu-ray購入: 7人 クリック: 340回この商品を含むブログ (82件) を見るMAP より大きな地図で 氷菓 を表示 地図は縮小表示していますので、必要に応じて上記の”より大きな地図で~”の後のリンク先をクリックして拡大して下さい。ブラウザがIEなら、アンカー上でマウスを右クリックして<新しいウィンドウで開く>を選択頂ければ、別ウィンドウが開くので便利かと思います。 ● 昨年12月末、私は『氷菓』のキービジュアルが公開された直後に舞台となる岐阜県高山市まで足を運び、背景に描かれた場所の撮影をして
前回の記事からの続き、および補足です。 →前回の記事【小論】『坂道のアポロン』:ムカエレコードの棚にある14枚のJAZZ名盤 + 『けいおん!』のジャズ研とのつながり 佐世保の街とJAZZがモチーフである『坂道のアポロン』の時代設定は、昭和40年代の初め(1966年~)です。当時の世相やポピュラーミュージック・シーンの動向は一体どのようなものだったのでしょうか。ごく簡単に整理してみます。 1960年代半ばと言えば、ビートルズやローリング・ストーンズらに代表される英国のロック・バンドが全米で大成功を収め、後に第一次ブリティッシュ・インヴェイジョンと称されるムーブメントを巻き起こしていた頃で、その熱狂と興奮がアメリカ経由で全世界へと広まっていた時期です*1。勿論、日本も多大な影響を受けており、1966年6月のビートルズ初来日の狂騒は今も歴史的事件として語り継がれています。音楽が世界を変えると誰
2012年春のノイタミナの新作『坂道のアポロン』。 原作未読の私はこの物語がどういう内容なのかを全く知りませんでしたが、同作品の公式サイトを覗いてみて、昭和40年代前半のJAZZを巡る物語であることを知り、関心を抱いた矢先に公式サイトにアップされた予告編のドラムの演奏シーンを見て唸りました。これは凄い! リンク先の予告編を一見するだけでお分かりいただけると思いますが、ここでのドラム・プレイはおよそアニメとは思えないほどリアルで滑らかな動きをしています。実際のミュージシャンの演奏を元にモーション・キャプチャーを駆使して作られたのでしょうか*1。演奏の音と描写との間にまったくズレがないのは当然として、目の前でプレイしているようなダイナミックな臨場感までパッケージングしたかのような描写は圧巻です。更には予告編にArt Blakeyの名盤"Moanin'"のLPジャケットが映し出される(直後のBG
1.キー・ビジュアルの背景を巡る二、三の事柄 "London calling at the top of the dial" - London Calling / The Clash*1 いよいよ『映画けいおん!』の公開日12/3(土)が近づいてきました。 2期TV放映の最終話(第26話)でEDタイトルが流れた後、唐突に告知された劇場版の製作発表。最終回の余韻の中で、深い喪失感の中にいたファンを狂喜させたあの日*2から1年余りが経ちました。随分先の出来事のように思えていた映画公開日も指折り数えて待つほど目前に迫ってきています。 『けいおん!!』第26話ED直後に流れた映画制作告知の映像。ファン狂喜の瞬間 『映画けいおん!』のキー・ビジュアルは今年の8月の終わりに公式サイトで発表されました。 事前に聞いていた情報通り、ロンドンへの卒業旅行が物語の軸となることをあらためて知らされた訳ですが、私
さる11/5(土)、京都文化博物館でアニメ『四畳半神話大系』の原作者:森見登美彦氏と脚本家:上田誠氏のトーク・ショー「宇宙、京都、四畳半」が開催されました。 これは先日(11/3)の京アニ・スタッフ座談会に引き続いて「文化庁メデイア芸術祭 京都展 ~パラレルワールド~」の企画の一環として開催されたトーク・イベントで、湯浅政明監督のアニメ『四畳半神話大系』が2010年度文化庁メディア芸術祭アニメーション部門においてTVアニメとしては史上初の大賞を受賞したことを受けて、文博側の熱烈な要望で実現の運びとなったのだそうです*1。今般の企画全体のテーマである"パラレル・ワールド"に相応しい絶妙のセレクトと言えるでしょう。 監督の湯浅政明氏やキャラクター原案の中村佑介氏の参加がなかったのが少し残念でしたが、ご自身もアニメ版の放映を毎週楽しみにされていたという原作者の森見さんと、小説の構成要素を巧みに換
『Steins;Gate(シュタインズ・ゲート)』【ゲーム版】の舞台探訪の記事(前編)です。 STEINS;GATE 出版社/メーカー: ニトロプラス発売日: 2010/08/26メディア: DVD-ROM購入: 29人 クリック: 726回この商品を含むブログ (125件) を見る本稿はあくまでゲーム版のSteins;Gate(以下、シュタゲ)の探訪記事であり、2011年4月より放映中のアニメ版の背景とは切り離して対応します。 アニメの方はゲーム版に登場しない背景が多数出てきますが、実はゲーム版オリジナルでアニメには出てこない背景というのも幾つかあります(アニメと別アングルを含む)。当記事はその辺りを中心に比較検証してみました。ゲーム未体験でアニメのみ視聴されている方にも、興味深くご覧頂ければ幸いです。 またアニメ版は9月末の最終回へ向けて佳境を迎えているところですが、ゲーム版の背景を紹
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