サクサク読めて、アプリ限定の機能も多数!
トップへ戻る
CES 2025
wofwof.blog60.fc2.com
6月18日にFacebookを中心とするコンソーシアムが暗号通貨Libraのホワイトペーパーを発表した。日本語抄訳が@OnePoke 氏によりまとめられている。 暗号通貨の専門家でない私にはこの通貨を発行する動機が何なのか今ひとつはっきり分からないのだが、様々な人の説明を読むと、どうやら私以外のほとんど全ての人もそれを分かっていないようだ。そこで、金融出身者として私が考えたLibraの真意やLibraが実現するビジネスについて考察してみたい。Libraが全く新しい通貨である以上、ほとんどの考察は想像の産物に過ぎない。誤った前提に基づくものがあれば、ご指摘頂きたい。 1. LibraはBitcoinのような暗号通貨よりも電子マネーに近い 従来のビットコインやイーサリアムのような暗号通貨とLibraの根本的な違いは、前者が裏付け資産を持たないのに対し、Libraは主要通貨のバスケット(例えば米
「子供が急に海外で暮らすということ」というエントリーを読んで、自分も1つエントリーを書いておきたいと思い立った。 私が住んでいるデトロイトの日本人は駐在員が多いし、Twitterで絡んでいる人の中にも米国に来たくて家族を説得して家族で来たという人がそれなりにいる。配偶者やお子さんが米国生活に順応するのに苦しんだり失敗したという話はたくさん聞いてきた。(もちろん、何の問題もなく元気にやっている人もたくさんいるので、渡米前の人が悲観的に考えた方が良いのかはまた別問題である。) しかし我が家のストーリーは、どちらかというとその逆である。比較的少ないケースかも知れないが、逆に言えば見落としがちな視点でもあるので紹介させて頂きたい。 私が2004年に米国に来たのは、米国はNo.1だからとか米国が好きだからとかでは断じてなかった。キャリアの選択肢としてそれがベストだと思ったからに過ぎない。私は日本の生
毎月勤労統計の調査において不正が発覚した。法律によって従業員500人以上の規模の事業所を全て調査すべきところを、1996年より一部の事業所を調査せず、2004年より東京都の分について一部だけを抽出して調査する方法に無断に切り替えていたという。また、抽出調査が不適切で、2018年以前はその復元処理が行われていなかった事も分かった。 関連記事: - 資料に「全事業所が対象」 厚労省、昨年提出 実態と違う記載 統計不正 - 不適切統計は厚労省だけなのか 担当職員の減少で精度の甘さも…省庁横断的な統計部局が必要だ まず全数調査を抽出調査に変更するというのは、ほとんど全てのケースで調査コストを削減する事が第一の目的である。毎月勤労統計の不正も、統計調査のリソースを削減しすぎた事が要因になっているというのはほぼ間違いない。もちろん例えリソースに問題があったとしても法を犯してはいけないが、この問題に関し
橋下徹氏の「三角関数は絶対必要な知識なのか」との問題提起を読んだ。 結論から書けば、個人的には三角関数なり三角比を全員必修にする必要はないと思っている。しかし、橋下氏が書いているように、「三角関数なんか深く知らなくても人間的に立派な人、仕事を成功させている人、人生を謳歌している人たちはたくさんいる」ことをもって「"人生において三角関数は絶対に必要不可欠な知識ではない"と断言できる」と結論付けてしまうのは短絡的に思える。 確かに現状で高度な数学を使わない職業はたくさんあるが、その職業に就いた人が一生その仕事を続けるかどうかは分からない。情報技術の発展によって、その見込みは日に日に小さくなっている。 30歳や40歳になって、やっていた仕事がなくなってしまったり、その仕事に興味がなくなったりした時に、もう一度勉強し直して新しい種類の仕事を就こうとするのは、個人にとっても社会にとっても望ましいこと
高学歴ワーキングプアが社会的に注目されるようになって久しい。 特に大学非常勤講師が経済的に非常に厳しい環境に置かれていることはよく話題になる。 52歳大学非常勤講師「年収200万円」の不条理 しかし、こうしたストーリーにネットでは結構厳しいコメントがつく事が多い。 上の記事に対するコメントには例えばこんな感じのものがある。 年収200万という極貧生活なのに同情を得られない大きな理由の一つは 表向きの時給が高い事だろう。まとめサイトによれば 「首都圏の大学での平均的な金額は1週間に1回(1コマ)90分の授業で1万円」 とのことで、これは知人などから聞く水準とも概ね合致する。 時給にすれば6700円と言ったところだ。 ただこれは講義する時間で考えた時給の話である。 例えば顧客の前でのプレゼンするのがメインの仕事であるビジネスマンに、 時給6700円でプレゼンの時間しか給料が出なくても高いと思う
1997年にトヨタがわずか215万円でプリウスを発売し、世界の度肝を抜いた時のことを僕は今でも覚えている。当時の多くの日本企業の技術力は世界を圧倒しており、例え金融市場で日本のプレゼンスが多少下がったとしても、その栄華は永遠に続くようにも思われた。 それから20年、日本の技術力に陰りが見られるようにはなったものの、今でもトヨタをはじめとした日系自動車メーカーは総合力で世界のトップに立っている。 しかし、これから時代は急速に動いていく。運転が機械学習モデルによって自動化され、自動車の利用方法や所有形態までが大きく変わることのインパクトは、自動車の動力源がガソリンから電気などに変わることよりも何倍も大きい。 現在、自動車メーカーやIT企業は自動運転技術にしのぎを削っているが、私が確信していることは、トヨタや日産のような日本の大手がフォードやGMのような米系大手、テスラなどの新興メーカー、Way
昨秋から娘が現地校でも6年生になった。こちらでは6年生から8年生がミドルスクールに通う事になっている。数学はレベル分けが始まり、日本語補習校で習う算数よりも進度自体はだいぶ早い。娘は誕生日の関係で、現地校の学年の方が半年遅れているにもかかわらず、である。 娘の中学校は課外活動にて州内の数学コンクールで2年連続優勝しており、数学の担任はその顧問の先生である。「米国の教育も捨てたものでもないじゃないか」などと楽観的に考えていたのだが、今日、授業の内容を少し聞いてみたところ、あまりに雑なので暗澹たる気持ちになった。 次の練習問題をみていただこう。 Rドルを売り上げ、Aドルを広告費としたとき、R = 10A - 20 の関係がある。質問は、売り上げが110ドルのときの広告費を答えさせている。R=110としてAについて式を解くと A=13となり、単位がドルなので答えは、13ドルとなる。 写真のように
米国の大学で学部生に統計学を教えるのは私の仕事のうちの一つだが、米国の統計学の入門書というのはおしなべて本当にひどい。ここでいう入門書というのは高校数学の統計程度の内容の本の話である。もちろん優れた入門書など一冊も見た事がない。例えばビル・ゲイツなども、米国の科学分野の教科書は分厚いだけで内容がひどいという類いの発言したというのを聞いたことがあるので、実際にひどいのは間違いないのだろう。 入門書という呼び方は誤解を招くかもしれない。こうした本は、何かの分野を学ぶために初めに読む本という位置づけではなく、その分野の内容を簡単に紹介するための本だからだ。読者が次にもっと難しい本を読むことは想定されておらず、実際もっと難しい本を読むために特段、役には立たない。日本で言えば、大人向けのカルチャー講座のような内容だと思ってもらえればいい。 こうした入門書はフルカラーのハードカバーで500〜1000ペ
以前、学会で会った日本人の方に「米国で働くと年金はどうなりますか?」 という質問をされたことがあるので、在米日本人の立場から少し書いてみたい。 ただし、私は年金の専門家でも何でもないので、以下はあくまで参考情報であり 正確な仕組みや金額などについては各自でお調べ頂きたい。 1.公的年金 現在の年金の仕組みでは基本的に、 日本で働いている間は日本の年金制度に保険料を払い、 米国で働いている間は米国の年金制度に保険料を払うことになる。 したがって、日本で15年、米国で20年働いた人なら将来、 それぞれの納付期間に応じて両国から年金を受け取るというわけだ。 ただし日本の国民年金については、海外在住者でも任意で加入することができる。 ある程度の経済的余裕がある人の場合は、米国で働きながら日本にも保険料を 納めているという人もいるようだ。 逆に、米国に在住しているが働いていない学生などの場合、 どち
若い時に何を勉強すべきかは言うまでもなくとても大事だ。しかし、この動きの速い時代に何を勉強すれば良いのかを考えるのはとても難しくなっている。最近、そのことを改めて考えさせられることがあったので少し書いてみたい。 3ヶ月ほど前に、医学関係の研究部門でスタッフとして働いている修士課程の社会人院生2人から「夏に1〜2単位のセミナーコースを開講して欲しい」との相談を受け、3人で相談した結果、混合効果モデルという統計モデルの勉強会を開く事にした。 私はその分野に詳しい訳でもないので、軽い気持ちで院生時代に使ったテキストだった Pinheiro & Bates の Mixed-Effects Models in S and S-PLUS (Statistics and Computing) という本を提案してそのまま使うことになった。この本が出版されたのは2002年と「ほんの」15年前であり、さらに私
朝日新聞が出している小中学生向けの月刊誌「ジュニアエラ」が創刊100号を迎えた。日本に住んだことがない娘の日本語と日本文化の勉強のために、毎月アマゾンを使ってアメリカまで届けてもらっているのだが、記事は子供向けながら毎回なかなかの力作ぞろいである。 今月号の特集は「旅で学ぶ日本の世界遺産」で、世界文化遺産候補の宗像•沖の島の風景、国宝の写真や歴史的な背景などの説明にはじまって、世界遺産の数が増え過ぎて今後の登録は厳しくなるといった事情までが書かれていた。 (ジュニアエラ今月号の目次ページ↓) ニュース特集も、「トランプ政権の150日」、「文大統領誕生でどうなる日韓関係」、「小池氏は政権を脅かす存在に化けるのか」、「なぜ歴史教科書に最新研究が反映されないの?」など、社会人、国際人として知っておくべき内容を取り上げている。 手間をかけて取材した記事も多い。毎回、世界の子供達のなかから一人を選ん
2008年頃に日本の人口減少が始まってから、将来推定人口への関心が高まっている。特に、いわゆる「増田レポート」(地方消滅 - 東京一極集中が招く人口急減 (中公新書))が出てからは、急激な人口減少による地方都市の消滅危機が騒がれるようになった。 増田レポートは単に2010年国勢調査に基づく2013年推計に基づいたものだが、私がより多くのデータを見ていて思うのはむしろ「本当の未来はもっと厳しいのではないか」ということだ。 以下のグラフを見て欲しい。これは、1995年から2010年の4回の国勢調査に基づく東京都と秋田県の推定人口の推移である。首都の東京と、人口の減少率の最も大きい秋田を選んだ。グラフを見ると、東京都の人口予測はほとんど「減る減る詐欺」みたいなもので全く当たっておらず、毎度上方修正されている。逆に秋田県の人口予測は、ほぼ毎度下方修正されている。 ちなみに最新の2015年国勢調査の
前回のエントリー「大学教員"1600万貰えるから海外移籍"から考える頭脳流出問題」では日本からの頭脳流出全般について書いた。 この問題が注目を浴びて分かったことの一つは、日本国内だけを見ている一般の人には世界が専門家に払っている給料水準がよく分かっていないということである。そこで今回は香港の大学がなぜ助教に円換算で1600万円も払うのかということを少し詳しく書いてみようと思う。 (1) 経済学者の給与水準 圧倒的な規模を誇る米国の大学産業では、給与水準は分野毎に決まる。医学部、ビジネススクール、ロースクールなど他の労働市場で付加価値の高い分野の教員の給与が圧倒的に高く、エンジニアリングスクールや経済学科などがこれに続く。 米国の経済学科で博士新卒のテニュアトラックに支払われる9ヶ月分のサラリー(米国の大学では9ヶ月契約が一般的であり人によっては外部からの資金を獲得して追加で1〜2ヶ月分の上
一橋大学の川口康平氏が香港科技大のビジネススクールに移籍するにあたり、 研究環境面で一橋が特別負けているとは思いません, じゃあ何が違うのかというと,あれですね,給料です. 具体的にいうと,一橋の給与は昨年,各種手当を全部ひっくるめて634万円でした. 科技大のオファーはというと,USD144K,日本円で1500-1600万円です. 最高税率は15%らしいので,手取りの変化率は額面以上になります. 等とツイートして話題になっている(ツイッターアカウントはこちら)。 そこで日本の伝統的な職場の外資・外国への人材流出について いくつか類型を分けて何が問題なのか考えてみたいと思う。 (1)官僚の人材流出 上位官庁に国家公務員総合職で入省する若手官僚の間では、20〜30代のうちに 見切りをつけて外資のコンサルや金融、ITなどに転出するケースが後を絶たない。 もちろん給料は最低でも2倍以上になるだろ
駐在員を除く海外就労者の場合、年金は在住国の制度に入るのが基本となっているため、 引退後は日本にいた頃の年金と海外で働いて得た年金を納付額に応じて受け取ることになる。 一方で海外在住であっても、日本の国民年金に任意加入して保険料を納めることもできる。あくまで任意加入なので、ある程度の経済的余裕のある人にとっては、保険料を納めるかどうかは純粋な投資判断となる。この投資判断をガチで検討してみようと思う。 1.国民年金は加入者に不利になりにくい仕組み こんにちの日本人が持つステレオタイプからすれば、少子高齢化が進み政府の財政も悪化している日本で保険料を納めるのはバカ、ということになるのだろうが、実はこの投資判断はそんなに簡単ではない。 橘玲氏の著書 「お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方」 にもあるように、国民年金は厚生年金とは異なり強制的に納付させることが難しいため、投資商品として著しく不利なも
第一生命が主に小学1〜6年生を対象にして毎年行っている「大人になったらなりたいもの」の調査において、「学者・博士」が男の子の間で2位になったそうだ。第一生命はレポートの中で「大隅氏がノーベル賞を受賞したころから人気が再燃」と解説している。子供の「未知のことを発見する」、「社会を変える」、「それらによって名を残す」という知的欲求は素晴らしいものであり、そういう心は大切に育てたいものだ。 一方で、近年高学歴ワーキングプアが問題になるなど博士の就職難が日本社会に影を落としている。大きな夢と厳しい現実の狭間で、博士をとり学者を目指す子供やその親はどのようにキャリアを考えていけば良いのだろうか。 日本の一番大きな問題は、「学者・博士」になりたいという子供や若者たちが、いつしか「未知のことを発見する」「それによって社会を変える」という本来の意味を離れて、「大学の中で閉じこもって好きなことだけやる」とい
1.アカウンタビリティーとは バブルが崩壊した頃から日本では、アカウンタビリティー(説明責任)という言葉がさかんに使われるようになった。これは、カレル・ヴァン・ウォルフレン氏が「日本 権力構造の謎」や「人間を幸福にしない日本というシステム」などで概念を広めたことなどが、きっかけになっている。 Wikipediaによれば、この言葉は元々米国で国民に対し税金の使い道の説明するために生まれた。その後、言葉の定義が拡大され、株式会社の株主に対するアカウンタビリティー、金銭の使途に限らず活動の予定や権限行使の合理的理由に対するアカウンタビリティーなどが考えられるようになった。 確かに、日本の政府は国民に対して十分に政策の意義を伝えずに税の使い道を決めることが多いように感じられるし、株式会社は持ち合い制や生え抜き社員による経営という日本的な仕組みの中で株主に対する説明責任が不十分であった。そういった意
ツイッターで高校の英語の宿題内容がバズっていたので、これを機会に日本の英語教育について考えてみたい。 1. 問題のツイートはこちら 柏陽高校英語科バカ丸出しです pic.twitter.com/jA83s0FDXQ — Daiju (@Hakuyo_daiju_tt) December 5, 2016 この宿題は全く役に立たない訳ではないが、一言で言うと効率が悪過ぎる。何が問題なのか見ていこう。 (1) 無駄が多い。 知っている単語も書き写さなければならないというのは効率が悪い。我々はまっさらなコンピューターメモリーではないので、当然ながら単語集には知っている単語もあれば知らない単語もある。恐らく自分のレベルに適した単語集というのは、その中の5〜8割くらいの単語は何となく分かるというものだ。知っている単語を5回づつ書くのは時間の無駄だ。 (2) 単語を使えるようにならない。 「relate
「失われた四半世紀」などと言われている日本だが、初等中等教育に限ってはその限りではなく、引き続きそれなりの位置をキープしている。 2011年の国際学力調査TIMSSにおいて、中2数学では日本は570点で42地域中5位(1位は韓国の613点。米国は509点で9位)、中2理科では日本は558点で同4位(1位はシンガポールの590点。米国は525点で10位)である。 生徒の勤勉さ、質の高い教材、教員の知識水準が比較的高いこと、などは引き続き日本が誇れることだ。特に難関中学や一流国立大の入試に見られるように、日本が考える力を重視した教育をしていることは特筆すべき点であり、専門知識に基づいた仕事の分業が十分に進んでいない日本社会の欠点をある程度補っていることは間違いない。 一方の米国では、じっくりと積み重ねが必要な数学や科学、工学等の分野で人材が不足しており、外国人労働者や移民に頼っているのは周知の
これを書き始めた時点でトランプ大統領決定の報はまだ出ていないが、もう書かずにはいられない。私は2004年に初めて米国に足を踏み入れてから今までの12年間、ウィスコンシンとミシガンにほぼ半分ずつ住んできた。そして、今回の大統領選ではこの2州での共和党の予想外の勝利が、大統領選の結果を大きく左右したと言っても過言ではない。 今回の選挙結果は米国の現実を突きつけ、私の米国に対する見方を変えた。もっとも心に刺さったのは、著名な経済学者クルーグマンの以下のツイートだ。佐々木俊尚氏の邦訳とともに引用したい。 A terrifying night, and not just because Trump might win. It turns out that there is a deeper rage in white, rural America than I knew 1/ — Paul Krug
投稿者の釣りに全国の保守派が全力でマジレスしてくれる人気サイト、発狂小町じゃなくて発言小町で海外在住者の里帰り出産が叩かれている。 投稿内容は以下の通りだ。(私の投稿ではない。) 海外からの里帰り出産。健康保険に加入するなと言われました 現在40歳、海外在住中です。今秋里帰り出産を予定しています。(諸事情により現地での出産は考えておりません) 先日、実家から「里帰り出産はいいけど、国民健康保険に加入しないでね。日本に迷惑だから自費でがんばってね」と言われました。里帰りは半年程度を予定しており、期間が長いため国民健康保険に加入するつもりでした。正直なところ想定外の出費です。 皆様にお伺いしたいのは 1健康保険無しで妊娠出産した場合、入院前の検診や検査の費用はいくらぐらい見積もっておけばいいのでしょうか 2出産後の検診や予防接種も自費負担になると思います。いくらぐらいかかるのでしょうか。 3日
安倍晋三首相が「働き方改革実現推進室」の開所式で「モーレツ社員の考え方が否定される日本にしていきたい」と述べたそうだ。 やりたいことはなんとなく分からないではない。日本では、労働時間の長さと労働生産性の低さが積年の課題になっている。一人当たりの年間労働時間(2013年、OECD)を見ると、日本の1735時間に対し、米国1788時間、ドイツ1388時間となっており、一時間当たりの労働生産性(2013年、日本生産性本部)では、日本41.3ドル、米国65.7ドル、ドイツ60.2ドルとなっている。日本にサービス残業が多いことを踏まえると、統計の数字以上に実際の労働時間は長く、労働生産性格差は低い可能性すらある。 経済規模や軍事力を背景とした交渉上の優位やIT分野でのイノベーションを活かす米国は別としても、余計な仕事を減らせばドイツ程度の生産性は達成できないだろうかと考えるのはおかしなことではない。
「一流大学を卒業しても必ずしも豊かな人生を送れるとは限らない」 との意見を頂いたので、米国の大学受験対策の費用対効果を推定してみよう。 米国は教育投資収益のデータ収集が日本に比べてとても進んでいる。 リンクは、Pay Scaleがまとめた大学進学の教育投資に対する卒業後20年間の 高卒に対する超過収益である。 地域によって物価や賃金水準が違うのでマサチューセッツ州を例に取って、 授業料や寮費を差し引いた純収益を比べてみると次のようになる。 マサチューセッツ大アマースト校(州立トップ校):33万4千ドル ハーバード大:41万9千ドル マサチューセッツ工科大:57万4千ドル ハーバード大を卒業しても、アマースト校を出るよりも 20年で8万5千ドルしか多く稼ぐ事ができない。 この差は人々が想像するよりもはるかに小さいのではないだろうか。 しかもこの差は、ハーバード大に入る子が元々優秀であったり、
公立学校の学年末も近づき娘の小学校も半日授業だったので、 大学に連れて行って私がオフィスで打ち合わせをしている間、隣りで本を読ませていた。 打ち合わせをした相手は、 エンジニアリングスクールの助教授でアジア系アメリカ人の女性だ。 地元出身のようで、ミシガン大で学士、修士、博士を取って スタンフォードでポスドクをした後、 うちの大学のテニュアトラックにのって現在に至る。 1時間ほど打ち合わせをした後、 ミシガン大に行きたいと言う娘が興味を持つかと思い、 「何か娘にアドバイスはある?」と聞いてみた。 「まだ小学生だからあまり気にすることはないけれど」 と前置きしたあと、彼女が始めに言ったのは予想通り 「高校の成績と標準テスト(SATかACT)はきちんと高いスコアを出しておいた方がいい」 ということだった。 州立大学は入学選考に一流私立ほどのリソースを割けないし公平性も重視される。 だから成績と
アメリカ生まれの娘も、4月から日本の小学校5年生相当になった。家では日本語だが、学校では英語しか使わないので2年前くらいから英語の方が強くなってきた。土曜日には日本語補習校に通い、日曜日には補習校の宿題を4時間くらいやっているが、高学年になると、学校の教材だけでは実践的な語彙や読解力の点で学年相当を維持することが難しくなってくる。そこで、いくつか海外在住の小中学生に良いと思った媒体を紹介したい。 1.朝日小学生新聞 (日刊8ページ、月1720円) 小学生専用に作られていて記事がバラエティーに富んでいるのはこれだろう。ただし、日刊なので読むのはやや大変だ。日本では紙媒体だが、海外向けには電子版もある(紙媒体しか読んだことがないので使い勝手は不明。ご存知の方はご教示下さい)。月々1720円と割とリーズナブルな値段だ。 2.毎日小学生新聞 (日刊8ページ+、月1580円) 1に類似する新聞。こち
日本での留学・海外就労についての相談やアドバイスを見ると、「今の生活に行き詰まりを感じてるので留学したい!」、「人生リセットしたいなら留学がベスト!」などという意見を目にするのだが、十数年アメリカに住んだ経験からすると、この手の考え方は的外れどころか全く逆だ。むしろ、留学や海外就労を目指す場合、これまでの自分の経験に縛られることが増える。 1.語学のハンディと自分の強み 海外で語学のハンディを乗り越えるには自分の強みを活かすしかない。私が米国で就職するに当たり、18歳以上になってから経験した事で無駄になったことはほとんどない。数学科で6年間を過ごした事は数学科で働く上でもちろんプラスになっているし、教えるのが好きで予備校で講師を経験した事は、大学で授業する上で最も役に立っている。日本でモデリングや統計の仕事をしたことは、自分のリサーチのみならず、学生にトピックを与えて指導する上でも非常に役
三菱自動車が、軽自動車などの燃費を水増し偽装していたと報じられた。昨年にはフォルクスワーゲンが排ガス規制逃れの不正をしていたことが報じられており、自動車業界は2年続けて大型スキャンダルとなった。いずれの不正も断じて許されるものではない。自動車メーカーの責任ある者が「良い車を作るため」ではなく「社内で上手く立ち回るため」に働いていたことは大変残念である。 しかしながら、日米欧各国の監督官庁の検査手法にも問題があると言わざるを得ない。三菱自、フォルクスワーゲンのスキャンダルはいずれも、実際のデータに基づいて試験を行っていないことが問題を誘発しているからである。 一般的に言って、「測定条件の多様性」と「正確な測定」はトレードオフの関係にある。燃費にしろ、排ガスにしろ、実際に道路を何度も走らせてあらゆる条件で測定をすればもっとも包括的な試験になるが、一方で走行した状態(走行速度、道路の形状や起伏、
ホリエモンの「君はどこにでも行ける」を読み終えた。とても面白い本だったのだけど、ホリエモンの言う「国境は君の中にある」というメッセージが、私には少しぼんやりとしているように感じられた。そこで「グローバル化とは何か」そして「なぜ外国の人とのコミュニケーションが重要になってきているのか」ということについて、私なりの言葉で説明してみたい。 まず、グローバル化の本質は、世界中を旅行したり、他の国で働いたりすることではない。 実際、日本人が世界を旅するのなら20年前の方がずっと安い値段で色々なところに行けた。各国間の貧富の格差が今より大きく、日本はその最上位に位置していたからだ。当時、大学の夏休み明けに海外旅行帰りの友人と話すと、海外の物価がいかに安いかを語ってくれるのが常だった。昔の方が国の風景の違いも大きく旅の楽しみも大きかっただろう。20年前まで日本にスタバはなかったし、25年前まで北京にはマ
卒業おめでとう。 義務教育を終えて君は自由になった。 義務教育なんて形式的なものだと君や多くの大人は思うかもしれないが、僕はそうは思わない。ごくごく標準的な日本の公立高校の入試問題を久々に見るとそのレベルの高さに驚く。 例えば、国語の読解の問題。あれだけ論理的な文章を読んで答えが導き出せるようになっていれば大人になって困ることはない。あとは色々な文章を読んで経験を積むだけだ。例えこれから海外から優秀な移民が入ってきても、果たしてそのうちの何人が君と同じレベルの日本語能力を身につけられるだろうか。日本が日本語圏である以上、君は気付かないうちに大きなアドバンテージを身につけた。 数学もそうだ。僕は米国の大学生に数学を教えている。数学は若い頃にやった方が良いなどとよく言われるが、結局はやる気次第だ。基礎さえできていれば、必要になったときにいつでも学べる。日本の中学までの数学がきちんとできていれば
次のページ
このページを最初にブックマークしてみませんか?
『http://wofwof.blog60.fc2.com/』の新着エントリーを見る
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く