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TDKは磁性技術で世界をリードする、 総合電子部品メーカーです。 みなさんが手にしている身近な製品の内側で 今日もTDKの多種多様な電子部品が活躍しています。 TDKが中長期的に取り組む7つの分野である「Seven Seas」。Beyond 5G、IoT、Robotics、AR/VR、Medical/Health Care、Mobility ADAS/EV、Renewable Energyの各領域で、新たなユーザーエクスペリエンスを通じて、社会に価値を提供していきます。
皆様からのご意見・ご要望を募集中! サイトの品質向上のため、アンケートにご協力をお願いします。 (所要時間:3分程度) アンケートに答える 後で回答する 回答しない 第159回 写真の「奥行き」を測る、距離画像センサの技術 マイクロソフトから昨年末に発売された、ゲーム機をハンズフリーで、モーションで操作できる「Kinect」が話題となっています。こうした機能を実現するためには、カメラの前で動く人の動きを、立体的に捉える必要があります。 そのために必要な技術は、大きく二つあります。一つは、カメラの前にあるものを「映像」ではなく、「奥行き」も含めた3次元の情報としてデジタルに記録する技術と、もう一つは、見えている3次元の情報を、骨や関節などのある人体の動作としてデジタルに記録する「モーションキャプチャ」の技術です。 今回のテクの雑学ではそのうちの、カメラから取り込んだ映像を奥行きある立体として
地下鉄にリニアモーターの採用が進んだ理由は、大きく2つがあげられます。まず、工費の節約です。リニアモーターは回転型モーターに対して天地方向の大きさがコンパクトにできるので、車体の高さを低く抑えることができます。具体的には、回転式モーターでは1,100mm程度だった路面からの床面高さを、約700mmにまで抑えました。このことによって、トンネルの断面積を通常型地下鉄の約半分程度まで小さくすることができます。 したがって、トンネルがコンパクトで済むので、工事で掘り出さなければならない土砂の量も、それを運搬する回数も減らせますし、さらに工期短縮による人件費の節減など、経済面で大きなメリットが得られるわけです。 次に、性能面のメリットがあげられます。特に急勾配と急カーブへの対応は、リニアメトロの強みを生かせるところです。従来型の鉄道車両は、車輪とレールの接触面の摩擦によって推進力を得ています。そのた
皆様からのご意見・ご要望を募集中! サイトの品質向上のため、アンケートにご協力をお願いします。 (所要時間:3分程度) アンケートに答える 後で回答する 回答しない インダクタ(コイル)は、抵抗、コンデンサとともに3大受動部品と呼ばれる電子部品です。電流に対してコイルが示す特性を利用して、電源回路や一般信号回路、高周波回路などで重要なはたらきを担っています。 ■電流の磁気作用とコイル 電流は磁界をつくり、周囲に磁気作用を及ぼします。1820年、エルステッドによって発見された「電流の磁気作用」です。これにより、電流が同方向に流れる平行導線は互いに吸引しあい、電流が逆方向に流れる平行導線は互いに反発しあいます。この力の大きさを測定するため、アンペールは導線を枠状(角型)にして吊るした装置を製作しました。さらに、アンペールは導線を円筒状に巻いたコイルをつくり、これをソレノイドと呼びました。これが
過去の記事を整理・一部リライトして再掲載したものです。 古い技術情報や、 現在、TDKで扱っていない製品情報なども含まれています。 従来のリニア電源にかわり、電子機器の電源の主流となったのがスイッチング電源。小型・軽量・高効率というすぐれた特長をもちますが、スイッチング電源ならではのやっかいな弱点もあります。半導体素子により電流を高速ON/OFFする方式であるため、高周波のノイズを発生することです。スイッチング電源の技術史は高効率化のための熱との闘いとともに、ノイズとの闘いでもありました。スイッチング電源には多種多様なノイズ対策が投入されています。 EMC対策の4手法(反射、吸収、バイパス、シールド)を駆使したスイッチング電源 電子機器のノイズ対策のことをEMC対策ともいいます。ノイズ問題にはEMI(電磁妨害=エミッション問題)とEMS(電磁妨害感受性=イミュニティ問題)があり、この双方を
DC-DCコンバータの回路技術 直流電圧を別の直流電圧に変換するのがDC-DCコンバータの役割。変換効率にすぐれるスイッチング方式のDC-DCコンバータは、電子機器の省電力化や小型・軽量化に貢献。高機能化が進む携帯電話などのモバイル機器にも、多数の小型DC-DCコンバータが搭載されて回路を駆動しています。 前号で紹介したように、直流電圧の変換には三端子ICなどを用いたリニア方式のものもありますが、DC-DCコンバータといえばスイッチング方式が主流です。リニア方式は電力の一部を熱として捨てて必要な電圧の直流出力を得る方式。かたやスイッチング方式は、入力された直流をスイッチング素子によってパルス電流に細分し、それらをつなぎ合わせて必要な電圧の直流出力を得る方式です。たとえていえば、リニア方式は丸太をカットしてムクの板材を得るようなもので、どうしても多くの端材がロスとして出てしまうばかりでなく、
過去の記事を整理・一部リライトして再掲載したものです。 古い技術情報や、 現在、TDKで扱っていない製品情報なども含まれています。 天気といえば人の自由にならないものの代名詞にもなっていますが、人工的に雨や雪を降らせる「人工降雨」が実用化されつつあります。今回のテクの雑学では、人工降雨の技術についてみてみましょう。 雨はどうして降るのか 人工降雨の原理を理解するためには、まず、雲がどのようにできて、雨がなぜ降るのかを知る必要があります。 雲は、空気中の水蒸気が冷えて細かい水の粒(雲粒)になり、白く見えているものです。寒い日に息を吐くと、体温の暖かい空気に含まれている水蒸気が、急に冷えることで細かい水の粒になって白くみえる現象と同じ理屈です。 空気が冷えると水蒸気が水になるのは、空気の温度が下がるほど、一定の体積の空気の中に存在できる水蒸気の量(飽和水蒸気量)は少なくなるからです。温度が下が
第147回 便利と危険は裏返し 〜 知っておきたい、OAuthの仕組み 〜 インターネット上で簡単に写真が共有できるオンラインアルバムサービス、YouTubeなどの動画共有サービス、mixiやFacebookなどのSNS(ソーシャル・ネットワーク・サービス)、Twitter、ブログなど、ユーザー登録をしてさまざまな情報を発信できるWebサービスが増えてきました。これら複数のサービスを利用する時に、わざわざIDとパスワードを入れ直したりせずに、シームレスに利用できるようにする仕組みが「OAuth」です。 OAuthとは、複数のWebサービスを連携して動作させるために使われる仕組みです。通常、Webサービスを利用するためは、個別にユーザーIDとパスワードを入力してユーザーを認証する必要がありますが、OAuthを利用することで、IDやパスワードを入力することなく、アプリケーション間の連動ができる
過去の記事を整理・一部リライトして再掲載したものです。 古い技術情報や、 現在、TDKで扱っていない製品情報なども含まれています。 携帯電話の新しい通信規格の「LTE」。2010年から国内では一部通信事業者がサービスを開始していましたが、昨年秋の「iPhone 5」がLTEに対応していたことで、国内の通信事業者各社のLTEサービスが出そろいました。エリアも急速に広がっています。今月のテクの雑学では、LTEとはどんなものなのか、なぜ高速なのかを解説します。 後から「4G」と認められた規格 LTE(Long Term Evolutionの略)は、広く普及している第3世代携帯電話(3G)の次の通信規格として登場しました。LTEが登場した当初は、電気通信の標準策定を行う国連の組織であるITU(国際電気通信連合)が「第4世代(4G)」として定義していた仕様よりも若干スピードが遅かったため、「3.9G
電源革命をもたらしたスイッチング電源 ICやマイコン搭載の電子機器には、電圧変動の少ない安定化した直流が必要です。安定化電源にはリニア電源とスイッチング電源の2方式があります。従来のリニア電源の限界をブレイクスルーして、画期的な小型化・軽量化・高効率化を実現したのがスイッチング電源。スイッチング電源にはパワーソリューションの技術エッセンスが凝縮されています。 電源の基本技術を知るために好適なのは、商用交流を直流に変換するACアダプタです。かつてACアダプタといえば、ズシリと重いというのが通例でしたが、現在では携帯電話の充電器のように、ずいぶん軽くコンパクトなものに代わっています。これは2000年頃から従来のリニア方式にかわり、スイッチング方式のものが主流になってきたからです。 リニア方式やスイッチング方式の違いについては後述するとして、まずは従来型の簡易なACアダプタ(安定化回路を省いた簡
過去の記事を整理・一部リライトして再掲載したものです。 古い技術情報や、 現在、TDKで扱っていない製品情報なども含まれています。 ポピュラー音楽シーンにおいて「VOCALOIDTM(以下、ボーカロイド)」の存在感が高まっています。ネット上の投稿サイトだけではなく、プロのミュージシャンが作品中に使うケースも増えつつあります。今回は、そんなボーカロイド」について取り上げてみたいと思います。 現代の商用音楽の「レコーディング」が、さまざまなデジタル技術を駆使することで成立しているのはご存知でしょう。伴奏部分はミュージシャンが楽器を演奏するのではなく、「サンプリング音源」や「デジタルミュージックシーケンサー」といった自動演奏用の機材を使って作り上げる、いわゆる「打ち込み」と呼ばれる音楽作成手法が一般化しています。その伴奏部分を再生しながら、歌手が「歌入れ」を行うわけです。ミュージシャンの演奏によ
過去の記事を整理・一部リライトして再掲載したものです。 古い技術情報や、 現在、TDKで扱っていない製品情報なども含まれています。 楽器にも似たバックロードホーン型スピーカ 大嘘をつくことを「大ぼらを吹く」などといいます。これは昔、合戦の合図などに用いられた法螺貝(ほらがい)に由来します。暖海に産する大型巻貝“ホラガイ”の先端に歌口を取り付け、ラッパのように吹き鳴らす道具です。音波は高音ほど減衰しやすく、低音ほど減衰しにくい性質があります。海鳴りや遠雷などと同様に、法螺貝のブオーッという低音は遠方までよく伝わるので、合図の道具として用いられたのです。 長さが数メートルもあるスイスのアルプホルン(アルペンホルン)も、もともとは楽器ではなく、牧童たちが互いの意思伝達の道具として用いたものです。チベットの寺院でも、法要開始の合図などに、ドゥンチェンとかチベットホルンなどと呼ばれる長いラッパが使わ
過去の記事を整理・一部リライトして再掲載したものです。 古い技術情報や、 現在、TDKで扱っていない製品情報なども含まれています。 マイクロソフトから昨年末に発売された、ゲーム機をハンズフリーで、モーションで操作できる「Kinect」が話題となっています。こうした機能を実現するためには、カメラの前で動く人の動きを、立体的に捉える必要があります。 そのために必要な技術は、大きく二つあります。一つは、カメラの前にあるものを「映像」ではなく、「奥行き」も含めた3次元の情報としてデジタルに記録する技術と、もう一つは、見えている3次元の情報を、骨や関節などのある人体の動作としてデジタルに記録する「モーションキャプチャ」の技術です。 今回のテクの雑学ではそのうちの、カメラから取り込んだ映像を奥行きある立体として記録するための、「距離画像センサ」の技術について紹介します。 写真を撮るということは? 距離
スマートフォンによるキャッシュレス決済、暖房や照明を含む電化製品の消費エネルギーを最適化するスマートハウス、自動車のEV化と自動運転技術、さらにAI搭載画像認識技術による自動検査装置やロボットなど、私たちを取り巻く環境は急速に進化しています。その技術を支えているのが、大量の電気信号の伝達です。これから、ますます高度な技術の誕生が予測され、それに比例して高速大容量の電気信号の伝達が必要になってきます。さらにその信号は、高い安全性と信頼性が確保されたものでなければなりません。 実は電気信号もノイズも同じ電磁エネルギーです。エレクトロニクスライフが便利になればなるほど、電子機器にはより一層のノイズ対策が必要になります。 ノイズの2タイプ——伝導ノイズと放射ノイズ 身の回りの電気・電子機器は多かれ少なかれノイズの発生源となっています。目には見えないノイズは、熱と似たところがあります。よく知られてい
過去の記事を整理・一部リライトして再掲載したものです。 古い技術情報や、 現在、TDKで扱っていない製品情報なども含まれています。 音波は空気の振動、電波は電磁界の振動、地震波は大地の振動です。あらゆるものは固有振動数をもっていて、外部からの振動周期と合うと共振(共鳴)して振幅が大きく高まります。共振(共鳴)現象はやっかいな問題も引き起こしますが、楽器や機械、電気・電子回路、とりわけ電波を利用する無線機器などできわめて重要な役割をはたしています。 自然界は共振=共鳴現象であふれている グラスハープ(glass harp)と呼ばれる楽器があります。といってもガラス製のハープ(竪琴)ではありません。ワイングラスやブランデーグラスのような足つきグラスの縁を指でこすり、摩擦の振動によって“ヒュ〜ン”という連続音を発する楽器らしからぬ楽器です。グラスに入れる水の量を加減することによりドレミファ…の音
過去の記事を整理・一部リライトして再掲載したものです。 古い技術情報や、 現在、TDKで扱っていない製品情報なども含まれています。 東日本大震災の余震がまだまだ続いています。停電に備えて、懐中電灯やラジオの備えを見直している人も多いのではないでしょうか。また、徐々に解消しつつありますが、震災の直後は各地で電池の品切れが発生し、入手が困難になりました。そんな時に頼りになるのが、手回し式発電機付きのLED懐中電灯やラジオです。 フレミングの「右手の法則」と「左手の法則」 手回し式発電機は、人間がハンドルを手で回す力のエネルギーを電気に変換しています。この変換は、「電磁誘導」という現象により起こります。では、電磁誘導とはどのような現象なのでしょうか。 1820年、デンマークの物理学者エルステッドが、方位磁石が指す方向と平行に導線をはり、電流を流すと磁針が動く、すなわち磁場が発生することを発見しま
過去の記事を整理・一部リライトして再掲載したものです。 古い技術情報や、 現在、TDKで扱っていない製品情報なども含まれています。 分電盤が家の中のどこにあるのかご存じでしょうか? ブレーカが落ちないかぎり、ふだんはなかば忘れられた存在になっているのが分電盤。メインのアンペアブレーカの隣に漏電ブレーカも取り付けられています。その原理はデジタル機器のノイズ対策部品にも似た面白いものです。 ブレーカが“落ちる”しくみは電磁石とバネの利用 多数の家電機器を同時使用してブレーカ(配線用遮断器)が落ち、パソコンに入力中のデータが一瞬にして消えて茫然自失といった経験をお持ちの人もいるはず。これは注意していれば防げますが、落雷や自然災害などによる突然の停電に対しては、なすすべがありません。そこで、オフィスや病院などでは、停電が起きたとき瞬時にバッテリの電力に切り替えるUPS(無停電電源装置)が使われます
過去の記事を整理・一部リライトして再掲載したものです。 古い技術情報や、 現在、TDKで扱っていない製品情報なども含まれています。 コンピュータネットワークでさまざまな情報がやりとりされるようになり、盗聴されない安全な通信が必要とされています。今回のテクの雑学では、「絶対に安全な暗号化手法」として注目されている量子暗号の仕組みをみてみましょう。 現在使われている暗号理論の限界 「コンピュータで文書を暗号化する」というのは、任意のビット列と文書ファイル(これもビット列です)のデータに一定規則の演算を加えることで、元の文書ファイルとは異なるビット列に変換する操作をいいます。変換時に用いるビット列を「鍵」と呼びます。 現在、通信時の暗号化に広く使われているPGP(Pretty Good Privacy)では、「公開鍵」と「秘密鍵」という2本セットの鍵を使用します。公開鍵とは文字通り世界中に公開さ
過去の記事を整理・一部リライトして再掲載したものです。 古い技術情報や、 現在、TDKで扱っていない製品情報なども含まれています。 インターネット上で簡単に写真が共有できるオンラインアルバムサービス、YouTubeなどの動画共有サービス、mixiやFacebookなどのSNS(ソーシャル・ネットワーク・サービス)、Twitter、ブログなど、ユーザー登録をしてさまざまな情報を発信できるWebサービスが増えてきました。これら複数のサービスを利用する時に、わざわざIDとパスワードを入れ直したりせずに、シームレスに利用できるようにする仕組みが「OAuth」です。 複数のアプリケーションを連動させる便利な仕組み OAuthとは、複数のWebサービスを連携して動作させるために使われる仕組みです。通常、Webサービスを利用するためは、個別にユーザーIDとパスワードを入力してユーザーを認証する必要があり
過去の記事を整理・一部リライトして再掲載したものです。 古い技術情報や、 現在、TDKで扱っていない製品情報なども含まれています。 自宅でインターネットを使ったオンラインバンキングやネットショッピングなどはとても便利ですが、IDとパスワードを悪意ある第三者に知られてしまうと、知らないうちに口座からお金が引き出されたり、勝手に買い物をされたりする危険があります。IDやパスワードによる認証をより強固にするために、最近広まっているのが、ワンタイムパスワードです。 バレたら使われてしまう、IDとパスワード 銀行のATMでお金を引き出す時には、口座番号が記録されたキャッシュカードと、自分だけが覚えている暗証番号を使います。銀行のホストコンピュータは、口座番号と暗証番号の組み合わせで、このカードを利用している人が間違いなく本人であるということを確認し、ATMから出金します。 銀行のATMに限らず、コン
過去の記事を整理・一部リライトして再掲載したものです。 古い技術情報や、 現在、TDKで扱っていない製品情報なども含まれています。 短かった秋が終わり、いよいよ本格的な冬がやってきます。冬の生活には欠かせない暖房ですが、寒い日が続くと光熱費もぐんと上がって家計を直撃します。 最近、上手に使うことで、暖房費を節約できると注目されているのがサーキュレータです。ところが、サーキュレータを初めて見て多くの人が疑問に思うのが、昔からおなじみの扇風機にとてもよく似ているということ。サーキュレータと扇風機、はたしてどこが違うのでしょうか? 風にあたるか、空気を動かすか 扇風機とサーキュレータは、高さや首の振り方が異なりますが、どちらも羽根が回って風を起こす仕組みになっており、一見同じもののように思えます。しかし、実際に動かしてみると分かりますが、扇風機に比べてサーキュレータは風が強く、直接あたれるような
かたときも休むことのない現代社会を根底から支えているのは電力。パワーエレクトロニクスというのは電力の輸送・変換・制御・供給、また電子機器の電源などに関わる技術分野です。近年、省エネが声高に叫ばれる中で、電力消費量は増加する一方です。とりわけIT関連機器の急増が拍車をかけています。そこで、環境問題やエネルギー問題を克服するためのキーテクノロジーの1つとしても注目されているのがパワーエレクトロニクス。専門技術者以外にあまり知られていないその技術世界を今号よりシリーズでご紹介します。 電力を供給するという意味から、電子機器の電源を英語でパワーサプライ(power supply)といいます。電源がなければテレビもパソコンも使えず、エアコンや冷蔵庫もストップし、携帯電話の充電もできなくなってしまいます。現代エレクトロニクス社会は、巨大な電子機器ともみなせます。電力は単に供給すればよいというわけではあ
過去の記事を整理・一部リライトして再掲載したものです。 古い技術情報や、 現在、TDKで扱っていない製品情報なども含まれています。 ICやマイコン搭載の電子機器には、電圧変動の少ない安定化した直流が必要です。安定化電源にはリニア電源とスイッチング電源の2方式があります。従来のリニア電源の限界をブレイクスルーして、画期的な小型化・軽量化・高効率化を実現したのがスイッチング電源。スイッチング電源にはパワーソリューションの技術エッセンスが凝縮されています。 リニア方式のACアダプタが重くかさばる理由 電源の基本技術を知るために好適なのは、商用交流を直流に変換するACアダプタです。かつてACアダプタといえば、ズシリと重いというのが通例でしたが、現在では携帯電話の充電器のように、ずいぶん軽くコンパクトなものに代わっています。これは2000年頃から従来のリニア方式にかわり、スイッチング方式のものが主流
電子機器にトラブルを引き起こすノイズは、信号と同じ電気エネルギー。電気通信はこのやっかいなノイズとの格闘の歴史でした。しかし、ノイズ問題と真正面に取り組み続けた結果として、現在の情報通信技術の確立があり、さらに私たちの暮らしがここまで豊かになってきました。人が家電や車、そして医療など、より質の高いサービスと繋がっていくこれからの社会でもノイズ対策の技術が益々重要となってきます。 レーダー以前の航空機探知技術 通信に使われる電波の波長が数㎝から数㎜のマイクロ波になり、一見するとスマートフォンにはアンテナが無いように見えますが、実は用途に応じたアンテナが内蔵されています。 20世紀初頭の無線通信では、長波〜中波の電波が使われていました。また、当時は受信機の感度が低かったため、長さ数100mから1kmにも及ぶアンテナを、地上から100m以上の高さに張っていました。このような長大なアンテナは遠くか
過去の記事を整理・一部リライトして再掲載したものです。 古い技術情報や、 現在、TDKで扱っていない製品情報なども含まれています。 携帯電話やノートパソコン、デジタルカメラなど、私達の生活で身近に使っているバッテリ。長い間使っていると、購入したばかりの時に比べて、どうも持ちが悪くなるように思えます。これは、バッテリの劣化という現象ですが、その発生メカニズムはバッテリの種類によって異なり、また対策も異なります。 二次電池「充電」のしくみ 個別のバッテリの種類の話をする前に、「電池」の種類についてざっとおさらいをしておきましょう。電池には、大きく分けて、一次電池と二次電池があります。どちらも化学反応により電気を取り出すのですが、大きな違いは、一次電池で使う化学反応は、元の状態に戻ることのない「非可逆的反応」なのに対し、二次電池で使う化学反応は、放電した電池に電気エネルギーを与えることで元に戻る
ICを利用した電子回路では、カップリングコンデンサ、バイパスコンデンサ、デカップリングコンデンサなどと呼ばれるコンデンサが多用されています。 下図に示すのは電流をトランジスタで増幅する一般的なアナログ回路の例で、微弱な信号電流(交流)を直流電圧に重畳させて次段の回路に送り込んでいます。しかし、個々の回路ブロックはそれぞれ動作条件が違うために、信号電流のみを通過させ、直流電流は遮断する必要があり、コンデンサが挿入されます。これをカップリングコンデンサといいます(カップリングは結合という意味)。 バイパスコンデンサはノイズなどの交流成分をグランドに流す(バイパスする)目的で使われます。略してパスコンと呼んだりもします。下図では電源-GND間に挿入しています。直流電源に重畳するノイズをバイパスして安定した電源電圧をトランジスタに供給します。また、ICに供給される電源電圧も変動すると回路動作が不安
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