南海トラフで巨大地震が起きたことを想定して、三重県尾鷲市の沖合で、海上自衛隊の輸送艦に移動式医療設備を積み込んで、けが人の治療を行う訓練が行われました。 国は、被災地の医療施設が壊滅的な被害を受けた場合に備え、コンテナ型の移動式医療設備を積み込んだ船で治療を行う「病院船」の導入を検討しています。 31日は、三重県尾鷲市の沖合10キロに停泊する海上自衛隊の輸送艦「しもきた」を応急の「病院船」にして訓練が行われました。 「しもきた」には、長さ6メートル高さ2.6メートルの移動式医療設備が5つ設置され、災害派遣医療チーム「DMAT」の医師らが症状が重い人から治療を始めました。 移動式医療設備は手術用や消毒用などと役割が分かれていて、手術用の設備の中では、けが人役の人を手術台の上に乗せて、医師たちが実際の治療の流れを確認していました。 東日本大震災で宮城県石巻市に派遣され、今回の訓練を指揮した徳島