【バクー=五十棲忠史】麻生副総理・財務相は3日、アゼルバイジャンの首都バクーで、アジア向けのインフラ(社会基盤)投資を官民一体で拡充していく構想を表明した。 日本の国際協力機構(JICA)と、国際金融機関であるアジア開発銀行(ADB)が協調融資などで協力する枠組みも創設する。中国が主導するアジアインフラ投資銀行(AIIB)に対抗し、日本としての取り組みをアピールする狙いとみられる。 日本政府は、鉄道や道路、空港に加え、高効率の石炭火力発電所や通信網の整備などを重視しており、投資額などの詳細を5月中に発表する見通しだ。 麻生氏は、バクーで開かれたADBのセミナーに出席し、「良質なインフラ投資を促進するための新たな構想を推進する。インフラ投資の量的拡充も図る」と語った。 アジア向け支援は、日本では、長期間にわたり低利で融資するJICAや、国際協力銀行(JBIC)が担っている。2013年