宇宙航空研究開発機構は28日、国際宇宙ステーションで長期滞在する古川聡さん(47)が、滞在予定の約170日間で被ばくする放射線量は最大で170ミリシーベルトとの推定値を明らかにした。古川さんは6月8日にロシアの宇宙船ソユーズでステーションに向かう。 宇宙機構によると、宇宙空間では太陽活動などによる放射線が飛び交っており、ステーション滞在中の飛行士の被ばく線量は1日0・5〜1ミリシーベルト。飛行士は個人線量計を常に身に着けており、地球帰還後に被ばく線量を分析する。 宇宙機構の規定では、飛行士が宇宙や地上での業務で生涯に浴びる線量限度は初飛行時の年齢によって異なるが、古川さんの場合は1200ミリシーベルトという。これまで限度を超えた日本の飛行士はいないという。 福島第1原発事故での作業員の被ばく線量限度は250ミリシーベルト。一度に千ミリシーベルトを浴びると1割の人に吐き気やだるさの症状が現れ