NTT東西が年内に開始する光回線の「サービス卸」を巡り、水面下で動きが慌ただしくなってきた。とはいえ、インターネット接続事業者(ISP)をはじめとした通信業界の関係者から出てくるのは、不満ばかり。今回は、サービス開始を目前に控えた舞台裏を紹介したい。 卸料金が高く、西日本では利益が出ない サービス卸とは、光回線の新たな貸し出し形態のこと。従来は通信設備の「相互接続」だけで参入障壁が高かったが、サービス卸はいわゆる「再販モデル」となり、1回線単位で貸し出す。これまでISPが提供してきた「フレッツ光」と違い、借り手が独自ブランドでサービスを展開できる。開通工事や故障修理など専門知識が必要な業務はNTT東西が実施するため、異業種でも参入しやすい。 それだけに期待も高く、NTT持ち株会社が5月13日にサービス卸を発表して以来、300社超からの問い合わせがあった。NTT東西が9月30日に東京都内で開