禁止の限界 何十年もアルコール依存症と戦い続けても効果が見込めず、あとは亡くなるだけとなった場合、もはや「禁酒」は意味をなさない。むしろ、適切な環境で適量のアルコールを飲みながら、最後の日々を仲間と過ごすほうが、本人にとっても地域コミュニティにとっても幸せなのではないか──こうした考え方に基づき、飲酒をあえて許可しているドイツのアルコール依存症患者向け福祉施設が注目を浴びている。 ドイツのハンブルクにある「ハウス・エーイェンドルフ」には、2024年8月時点で137人の入居者がいる。みんなアルコール依存症患者だが、全員に対して自由に飲酒が許可されている。アルコール依存症患者にも飲酒が許可されているホームはドイツに何箇所かあるが、ここが最大規模だと独誌「シュピーゲル」は報じる。 シュピーゲルによると、以前はハウス・エーイェンドルフも、ほかのアルコール依存症患者向けの施設と同様、アルコールを禁止
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