日立製作所は、賛否が分かれる議題に対し、大量のニュース記事を解析して賛成・反対の根拠を抽出できる人工知能(AI)の基礎技術を開発した。人が賛否を判断する基準になる「価値」をあらかじめデータベース化することで、多様な視点から根拠や理由を提示できる。将来は、公開レポートや企業内文書、病院の電子カルテなどを解析し、業務を支援するシステムへの応用を目指す。 東北大学大学院情報科学研究科の乾・岡崎研究室の協力のもとで開発した。日立製作所は、この成果を2015年7月26日~31日に中国で開催される計算言語学の国際会議「ACL-IJCNLP 2015」で発表する。 「価値」を体系化した辞書を作成 同社は今回のAI技術の開発に当たり、まず多数のテーマについて賛成・反対の意見を登録したディベートの英文データベース「Debatabase」を基に、人やコミュニティが賛否を判断する基準にしている健康や経済、治安な