これは、ダイヤモンドのシンジゲートを牛耳る「デビアス社」によって、1947年につくられたキャッチコピーです。このキャッチコピーは、日本でもテレビCMで流れ、ダイヤモンドが結婚指輪の定番になりました。デビアス社は、このコピーによって、ダイヤモンドのマーケットを拡大することを狙い、見事にその戦略ははまったのです。 このデビアスという会社は、ユダヤ系の会社として知られています。ただ、ダイヤモンドとユダヤ人の関わりは、このデビアス社だけではありません。近世以降、ダイヤモンドを扱う人々の中で、ユダヤ人が占める比率は圧倒的に高かったのです。 もともとユダヤ教を信じるユダヤ人は、キリスト教社会の中で、農業や手工業から排除されていました。そのため彼らが従事するのは、主として金融業でした。現在とは異なり、キリスト教社会では、金融業は卑しい産業だとみなされていたのです。 ダイヤモンドに関わる仕事もそれに似た扱