前回は、「IPアドレスで直接通信する仕組み」を紹介した。この中にでてきたARPについて、具体的にどのようなやりとりを行なうのか、パケットの中身から学んでいこう。 ARPパケットをキャプチャする ARPの動作をパケットキャプチャソフトの「Wireshark(画面1)」を使って解析しよう。Wiresharkはキャプチャしたパケットのリストやその中身を階層ごとに表示するツールだ。 まず、REQUESTの中身を解説する。①~④がEthernetフレームの情報である。Ethernetのフレームは2種類あり、このフレームは「Ethernet II」である。⑤~⑪がARPパケットの情報で、⑦を見るとこのパケットの処理内容がREQUESTで、⑪を見ると検索対象のIPアドレスが172.20.152.1であることがわかる。 なお、Wiresharkはネットワークインターフェイスの製造元もわかる範囲で表示する。