私は、幾年も老子に親しみ、幾つかの真理に触れた気がします。ここに、それらを整理して記述しようと思います。あたかも数学の定理のようなので、数学者老子の7定理と呼びます。 数学者老子の7定理 1)中心性定理 2)必不敗定理 3)無関心定理 4)葉書定理 5)不捨定理 6)水向下定理 7)樸(ぼく)の定理 1) は振り子が左右する時、中心点を必ず通るという定理です。「美しい」が「醜い」に変わるまでの間に、かならずどちらでもない点を通過するといった具合です。実際、数学には「中間値の定理」というのがあります。 「老子」(小川環樹・訳注/中公文庫)によれば、この定理が述べられているのは、第2章、第9章、第12章,第16章などがあります。このような視点は「易経(えききょう)」に近いです。「満つれば欠ける月」の循環を想起できるでしょう。陰と陽の円環です。 2) 老子36章。戦争不敗を説く章です。たとえば、