仕事術に関するyamajiiのブックマーク (2,571)

  • 怒りを御するとはどういうことか

    父は若いころ、すぐに怒る人だった。 自動車の運転をすれば前の車のマナーに怒り、仕事では「きっちり仕上げない人」に対して怒り、自分の書斎の物を動かす家族にも怒った。 イライラがデフォルトのようだった。 学生の時の担当教官も、すぐに怒る人だった。 論文の読み込みが甘い学生を厳しく叱責し、発表に対してはパワハラまがいの容赦ない非難を浴びせた。 他の研究室で、その様子が噂になっていたほどだった。 私の上司も、よく怒る人だった。 クライアントへサービスする部下たちの能力の低さに怒った。 会社の方針に賛同しない社員に対して怒った。遅刻者やルール違反を犯した人間にはさらに激しく怒った。 あまりに彼が激しく怒るので、多数の人が辞めていった。 そうかんがえていくと、私の生涯におけるキーパーソンには「いつも怒っている人」が少なからずいた。 もちろん、ビジネスの現場だけではなく、世の中全体も同じだ。 は「激し

    怒りを御するとはどういうことか
  • 論理的思考力っていったい、何のこと?

    論理的思考という言葉がある。 この言葉は、ビジネスでは大変な人気で、 「論理的思考力を鍛えよ」とか 「論理的思考力を身につけましょう」とか 「ビジネスパーソンに必須の素養」とか そんな言われ方をしている。 ところが、この「論理的思考」という言葉は、実は、最も説明の難しいことばの一つだ。 * もう10年以上前のことだが、コンサルティング会社に在籍していたとき、 「ロジカルシンキング」の研修テキストを作っていたことがある。 ロジカルシンキングとは、日語では「論理的思考」と訳されるが、私が在籍していたコンサルティング会社では 「難解な用語は、中学生でもわかるくらいにかみ砕いて説明しなさい」 という方針があった。 そのため「論理的」という言葉の正確な定義について調べたのだった。 まずは当然、辞書を引いてみる。 すると、「論理の法則にかなっているさま」とあった。 そこで再度、「論理」について調べた

    論理的思考力っていったい、何のこと?
  • 「説明能力の高さ」はどこに現れるか

    職業柄、昔から人の「説明」を聞くことがとても多かった。 会社の現状、技術的な見解、商品のスペック、あるいは人の経歴についての話もあった。 そして、説明がとても上手な人もいれば、下手な人もいることを知った。 例えば、こんな具合だ。 「では、御社の事業説明をお願いします」 「わかりました、こちらが会社案内です」 「では、始めてください。」 「はい、では1ページ目をご覧ください。弊社の主要な株主は……全国に展開しており……事業所は……」 ……5分経過 「では次は、弊社の主要な事業です。おもに3つあり……」 「(退屈だな……後ろのページでも見ているか)」 ……5分経過 「次に今回お問い合わせの商品についてです……こちらの……」 「(その話はもうサイトで見たからいいよ……話ながいな……内職でもするか)」 ……5分経過 「以上となりますが、なにかご質問はありますか?」 「………いえ。」 例えば上のよう

    「説明能力の高さ」はどこに現れるか
  • 誰も教えてくれないけれど、みんな知っている、身も蓋もない組織のルール

    組織には、ルールが存在している。 このように言うと、 「知ってるよ、就業規則でしょ?」 「労働法のこと?」 「規定類、たくさんあるね」 とか、そういった反応が返ってくる。 しかし、当に幅を利かせているルールは、そういった明文化されたルールではない。 どちらかというと、影響が大きいのは、「明文化されていないのに、皆が知っているルール」だ。 しかも、これを知らずに迂闊なことをすると、ダメージが大きい。 例えば一昔前まで、「皆が知っており、一人だけがルールを知らない」という状況で、当人の反応を楽しむ、といった遊びがあったはずだ。 「ほぼ日」には、そういった遊びの事例が載っている。 道具は何でもいいのですが、 とりあえずマッチ箱でやってみましょう。 1.マッチ箱を適当に立てて「これは、1の型」 2.またちがう立て方をして「これが、2の型ね」 3.倒して「これで、3。以上、わかった?」 4.「じや

    誰も教えてくれないけれど、みんな知っている、身も蓋もない組織のルール
  • 「仕事ができるようになりたい」という願望をなくしてしまった人への、余計なお世話。

    新卒で会社に入ったとき、多くの人は「仕事ができるようになりたい」という願望を持ったはずです。 それがいつの間にか、半年、2年、3年、10年と経つうちに、「とりあえず日々の仕事をこなせればいいや」と思うようになってしまうことがあります。 わたしもそういうときがありました。 では、いったいなぜ、そしていつから「仕事ができるようになりたい」という願望が消えてしまうのでしょう。 それはおそらく、仕事で何度も「壁」にぶつかり、大きな無力感を感じたからではないでしょうか。 あるいは、上司の理不尽な命令に怒りとあきらめを感じたからかもしれません。 いずれにせよ 「もう、この状況は自分には変えられない、どうしようもない、大過なくやり過ごすことが一番だ」 と思ったとき、「仕事ができるようになりたい」という願望も霧散してしまうのです。 * しかし世の中には、そうした壁を乗り越えて「仕事ができるようになった人」

    「仕事ができるようになりたい」という願望をなくしてしまった人への、余計なお世話。
  • コンサルティング会社でやっていた「超シビアな勉強会」の話。

    新人を育成するときに、まず有効なのは現場での指導、いわゆるOJTです。 が、同時にOff-JT、いわゆる座学である「研修」や「勉強会」なども合わせて行うと、OJTの効果が高まることを、経験的に知っている人も多いでしょう。 私が在籍していたコンサルティング会社でも、上の2つの教育は併用されており、それぞれに目的がありました。 OJTは純粋に、お客さんのプロジェクトを進めるためのスキルを教える場所。 そして、Off-JTである勉強会は、そのスキルを「標準化」する場所でした。 コンサルティング会社における標準化というと、何やら難しげに感じるかもしれませんが、非常に単純で、以下の3点からなります。 1.現場の属人的な技術を「ツール」に落とし込むこと 2.ツールの使い方を新人に指導すること 3.既存のツールの改善をすること ここでいう「ツール」とは、例えば 「提案書のテンプレート」 「顧客向けの勉強

    コンサルティング会社でやっていた「超シビアな勉強会」の話。
  • 仕事が早い人と遅い人の差は、何にあるのか。

    クライアントとの仕事の中で、あらゆる組織に「仕事の早い人」と、そして逆に「仕事の遅い人」が存在していることを見てきました。 では、仕事が早い人と遅い人の差は、何にあるのでしょうか。 * まずここでは、良質なアウトプットを期限内に余裕を持って仕上げる人を「仕事が早い」と称します。 それに対して、期限内に結果を出せない人や、期限ギリギリで低品質な成果を出す人を、「仕事が遅い」と呼びます。 ただし、この議論は、往々にして単純化されがちです。 仕事が遅い人は、優先度を間違っている! とか。 仕事が早い人は、PDCAが早い! とか。 仕事の速さは、「コミュニケーション力で決まる!」 とか。 キャッチな言葉で、仕事の速さに言及するという事が良く行われます。 しかし、この議題を単純化することは適切ではありません。 実際、仕事のスピードアップや効率化は一つの要因だけで操作できるようなものではなく、多岐にわ

    仕事が早い人と遅い人の差は、何にあるのか。
  • 「仕事の評価」と「人間としての価値」は別。

    過去にわたしが在籍していたコンサルティング会社では、マネジャーになると、部下の「評価」の仕事が与えられた。 成果と働きぶりを見て、その人の翌年の仕事、そしてそれに基づく給与や役職を決める仕事だ。 が、「評価」は、控えめに言っても、とても嫌な仕事だった。 というのも、「高い評価」の人が存在すれば、必ず「低い評価」の人が存在する。 その「低い評価」の人に、低評価を告げるのが、とにかく大変だったからだ。 * 我々の部署では、評価に誤差を生じにくいように、できるだけ「客観的な数値」をもとにした評価をしていた。 例えば ・コンサルティングを担当した社数と金額 ・クロスセルの件数 ・クライアントから回収したアンケートの回収率/評価 ・社内提案施策の採用された件数 ・社内で行われる知識確認テストの成績 ・勉強会で獲得した評価 といった項目だ。 こうした「数値」をもとに、総合的な評価点が計算され、昇給など

    「仕事の評価」と「人間としての価値」は別。
  • マネジャーの真価は「ピーキーで使いこなしが難しい人」の活用で問われる。

    コンサルティング会社では「マネジャー昇進」がとても大きな節目になります。 実際、「元コンサルタント」は世の中に大勢いますが、「マネジャー以上」と「マネジャー未満」では、経験の種類や能力に大きな差があります。 マネジャー未満は「見習い」であり、マネジャーからが真の意味で「コンサルタント」です。 (ですから、コンサルタントの経験を重視して雇うなら「マネジャー以上」に限定したほうが良いでしょう。) で、話をもとに戻しますが、それであるがゆえに「マネジャーに昇進させるかどうか」は、かなり重要な意思決定でした。 マネジャーになれば、プロジェクトの遂行能力はもちろんのこと、それまであまり問われなかった営業の能力や、マネジメントの能力も問われるようになるのです。 ですから、毎年の「マネジャーに昇進させるかどうか」をディスカッションする場では、様々な視点から、「彼はマネジャーとして活躍できるか?」が吟味さ

    マネジャーの真価は「ピーキーで使いこなしが難しい人」の活用で問われる。
  • 見直すべきリーダーの役割、「強い組織」の部下は上司の何を恐れているのか? | Japan Innovation Review powered by JBpress

    見直すべきリーダーの役割、「強い組織」の部下は上司の何を恐れているのか? 20万部突破『とにかく仕組み化』安藤氏が語る、勝てる組織運営術 リーダーやマネジャーに任命されると、その日から様々なミッションが課せられる。チームや部署の目標達成に、部下の育成、経営会議への参加。人の上に立つことになると、とにかく大変だ。近年は「個の時代」と言われ、「自分らしくありたい」「個として認められたい」という人も増えている。人を動かして成果を上げることの難易度が高まる中、悩みを抱えるリーダーも多いのではないだろうか。 こうした状況について『とにかく仕組み化―人の上に立ち続けるための思考法』(ダイヤモンド社)の著者で、識学 代表取締役社長である安藤広大氏は、「仕組み化を徹底することで、組織はうまく回るようになる」と提唱する。仕組み化することで得られるメリットとは何なのか、話を聞いた。 いま、社員に求められるのは

    見直すべきリーダーの役割、「強い組織」の部下は上司の何を恐れているのか? | Japan Innovation Review powered by JBpress
  • 人当たりがいいのに「実はものすごく怖い人たち」の話。

    今回は「実は怖い人たち」の話です。 いったい、誰が怖いのか。 社会で当に怖いのは、怒鳴り散らす人ではありません。 「下の人の話をちゃんと聴く」人たちです。 「コミュニケーションお化け」とでも呼ぶべきでしょうか。 いったいなぜでしょうか。 それは、「聴くスキル」を駆使できる権力者には、ごまかしが効かないからです。 * 拙著「頭のいい人が話す前に考えていること」にも書きましたが、社会人になると「話すスキル」よりも「聴くスキル」が圧倒的に重要になります。 これには二つ、理由があります。 一つは、相手の情報を取るため。 そしてもう一つは、相手との関係を良好に保つため。 もう少しイヤな言い方をすれば、相手をいい気分にさせるためです。 相手の情報を取る まず、相手の情報を取ることは、コミュニケーションを有利に進めるための基中の基です。 相手のことを知らないと、地雷を踏む可能性があり、何気なく放っ

    人当たりがいいのに「実はものすごく怖い人たち」の話。
  • ちょっとしたダメだしにも、すぐに怒りで噴き上がってしまう人の話。

    仕事において、『こまったちゃん』化しやすい人の特徴がいくつかある。 そのなかの一つが、「ちょっとしたダメだしにも、すぐに怒りで噴き上がってしまう」ことだ。 もう少し説明的に言えば、「自分へのダメだしを冷静に受け止めることができない」という特性を持つ人は、職場の悩みの種になりやすい。 その批判の正しさには関係なく、こういう人は、 「でも、あなたも悪いですよね(怒)」とか。 「私は誤解されてます(怒)」とか。 「私のことを嫌いなんですね(怒)」とか。 論点をすり替えてでも、必ず反論をしてくるからだ。 男性にも女性にもいるし、クライアント先で、あるいは同僚で、こういう人を数多く見てきた。 すぐにばれるウソをつく この「ダメだしを冷静に受け止めることができない」という特性は、周囲をとても困らせる。 彼らは「ダメだしされた!」と思った瞬間に、頭がわいているので、冷静に話ができず、論争になってしまう。

    ちょっとしたダメだしにも、すぐに怒りで噴き上がってしまう人の話。
  • 日本企業が社員の「意欲」や「成長」をとんでもなく重視する理由。

    20年以上にわたって、わたしはBtoB(企業対企業)のビジネスに携わり、様々な企業に出入りし、そこで働く方々を観察しました。 ホテル、システム開発、運送、建設、学校、金融、塾、漁師、公的機関、飲店…… そこで感じたことは数多くありますが、一つ強く心に残ったのは、日企業は「意欲」と「成長」を大変に重んじる、という事実です。 いや、重んじる、という言葉では足りないかもしれません。 少なくとも、意欲と成長を軽視する会社は、私の知る限りありませんでしたし、極端な話「成果よりも意欲のほうが重要」というカルチャーすら、全く珍しくないのです。 実際、「数字あげてんだから、ヤル気なんてどうでもいいっしょ。」 「今月分の売上目標は達成したから、今日はサボってパチンコでも行くか」 などという態度を見せるのは、日企業のなかでは致命的です。 これに対して、 「合理的じゃないなあ、会社で重要なのは成果でしょ?

    日本企業が社員の「意欲」や「成長」をとんでもなく重視する理由。
  • 正確に文章が読めない人の話。

    ”ユーニス・パーチマンがカヴァデイル一家を殺したのは、読み書きができなかったためである” という一文から始まる「ロウフィールド館の惨劇」というミステリ小説がある。 「読み書きができない家政婦」がその劣等感をこじらせ、一家惨殺に及ぶまでを追いかける話で、映画化もされている。 3年ほど前に知人のすすめで読んだのだが、倒叙ものや、変わった話が好きな方は読んでみても良いと思う。 * ただ、ストーリーの強烈さより私が覚えているのは、文盲までいかずとも「文章が正確に読めない人」は、今でもかなりいるな、と思ったことである。 例えば、リーダーが部下に、こんなメールを送ったとする。250文字だから、ツイート2つ分弱だ。 明日の朝10時までに、私をCCに入れて、Yさんにメールを送っておいてください。内容は次回の定例までの宿題事項と、現在までに積み残している課題の一覧の二つです。積み残しの課題については、期限を

    正確に文章が読めない人の話。
  • わかりやすく話すためには「話しすぎない」というスキルが必要。

    なかなか、わかりやすく話せない…という方は多いかもしれません。 それどころかむしろ訓練を受けていない、ほとんどの人の話は、論理的でもなく、筋道も通っておらず、「わかりにくい」のが普通なのでしょう。 ただ、プライベートでは、それほど「話のわかりやすさ」を問われません。 何となくその場の雰囲気で、皆、うなずいてくれるからです。 「ま、言ってることはわかんないけど、追及するのも面倒だからいいや」とか 「大したこと言ってるわけじゃなさそうだから、適当に笑っておこう」とか。 通常、多少の分かりにくさは、すべて無視されてしまいますから、支障はないのです。 仕事では「話のわかりやすさ」は死活問題 しかし、仕事においては少々事情が異なります。 理解不足が、場合によっては責任問題に発展することもありますから、「面倒だから、まあ流しておけばいいや」では済まされません。 基的には、相手の話を細大漏らさず理解す

    わかりやすく話すためには「話しすぎない」というスキルが必要。
  • 上司は「部下のやる気を上げよう」なんて考えなくていいけど、やる気を削ぐ行為は直ちにやめろ。

    『こうして社員は、やる気を失っていく』という書籍が売れていると聞きました。 もしかしたら「日人は死ぬほど会社が嫌い」という現実を表しているのかもしれません。 その際、編集者の方から、そののプロモーションとしてイベントをやるのですが、登壇しないかとお誘いを受けたのです。 少し考えましたが、結局お引き受けしました。(イベント詳細は、記事末尾です) その理由は、このの序章に書かれている「部下のやる気を高めようとするより、やる気を削ぐ行為を直ちにやめろ」というメッセージをもっともだと思ったからです。 他人のやる気は操作できない 私が考える「やる気」に関する議論で最も重要なのは、「他人のやる気は、都合よく操作できない」という点です。 というのも、人のやる気というものは、仕事だけではなく、様々なプライベートな要因によっても、上がったり下がったりするからです。 * かつて「管理職研修」の講師をやっ

    上司は「部下のやる気を上げよう」なんて考えなくていいけど、やる気を削ぐ行為は直ちにやめろ。
  • 「要領が悪い人」は、いったい何が問題なのか。

    「要領が悪い人」がいる。仕事が遅く、その質が低い人のことだ。 例えばこんな塩梅だ。 「パワーポイントの資料、お願いしたやつ、終わってる?」 「あ、はい今やってます。」 「今やってる?頼んだのおとといの朝だよ? もう締め切り時間だよ。」 「13ページ目に埋める資料を担当からもらおうとしたら、きのう一日不在だったので、今朝もらったんです。」 「いや、それはいいんだけど、13ページはともかく、他のページは先にやれるでしょ。なんでいまさら慌ててんの。」 「そうなのですが……甘く見てました。」 「……で、あとどのくらい残ってるの?」 「あと5ページくらいです。」 「……ちょっとまって、10ページの図、おかしいよ。これ古いやつじゃん。こっちのデータもおかしいし。」 「あ、あああ間違ってました……」 「ほかも大丈夫? ……やばいな、ちょっとこっちで巻き取るわ。もういいよ。」 「すいません……」 * 彼ら

    「要領が悪い人」は、いったい何が問題なのか。
  • 時と場所が変わっても、普遍的に使えた、4つの対人スキルの話。

    就職して、20年以上働いてきた。 そろそろ、折り返し地点に差し掛かる。 思い起こすと、新卒で入社したコンサル仕事は、飽きっぽい私にとても合っていた。 というのも、「仕事の多様性」が、圧倒的だったからだ。 テーマも場所も、目的も様々であり、実に様々な人に会うことができた。 担当が多かった北海道、福井、石川をはじめとして、日各地のほとんどの県に行った。 それらの企業は、東京の企業とは全く異なる文化、論理をもっていた。 プロジェクトの途中に政治家が入ってきたり、社員が経営者の引っ越しを手伝ったりしている会社もあった。 社長の自宅でミーティングや、社員旅行に一緒に行くこともあった。 ちんまりとした工場で回る巨大な輪転機や、機械化された倉庫に案内され、その説明を延々と聞くこともあった。 とにかく毎日新しい出来事があり、新しい人と会った。 そういう働き方が好きな人には、「コンサルティング」は、結構

    時と場所が変わっても、普遍的に使えた、4つの対人スキルの話。
  • 会社員の「市場価値」とは、実は「上司を出世させる能力」という話

    「自分の市場価値を高めよう」という話が、ビジネス誌や自己啓発書には、溢れている。 だが、「自分の市場価値」の意味を、当に理解できているか、と言われたら、どうだろう。 少なくとも、私は新人時代、まったく理解できていなかった。 * 私が駆け出しのコンサルタントだったころ、先輩から渡されたビジネス書の一節に 「自分の市場価値を高める」 という文言があった。 だが、「市場価値」というのは、何のことなのか。 私は売りに出ているわけでもないし、価格が決まっているわけでもない。 「市場価値」というのは便利な言葉であるが、便利な言葉ほど、理解したつもりになりがちだ。 私は先輩に意見を求めた。 「会社員の「市場価値」って、具体的に何なんですかね。年収とかそういう話ですかね。」 先輩は私を一瞥して、首を振った。 「当にそう思う?」 私は「しまった」と思った。回答が安易だったのかもしれない。 だが、私にいい

    会社員の「市場価値」とは、実は「上司を出世させる能力」という話
  • 業績が悪い会社ほど、経営者の無能より「社員のやる気」を問題にする。

    人気だった「部下のやる気を引き出す」という研修 私がまだ、コンサルティング会社で働いていたころ、研修事業に携わっていたことがあった。 人気の研修テーマはロジカルシンキング、ライティング、新人研修など。 ある程度「作法」を教えると、それなりに成果が出しやすい領域のテーマが多かった。 が、同時に、成果が見えにくくても、圧倒的に人気があった研修がある。 それは、「管理職」に対する研修だ。 特に、 「部下のやる気を引き出す」とか 「メンバーをモチベートする」 「自走する人材を創る」 といった内容は人気があった。 つまり、やる気を出させるハウツーを知りたい、というニーズだ。 なぜ、これらのテーマが人気を集めていたのか。 ヒアリングをすると、すぐにわかった。 「人望のない管理職」が、あまりにも多いからだ。 能力が高くとも、「誰かを使う」のは苦手な人が管理職になると、酷い時にはパワハラ、モラハラとみなさ

    業績が悪い会社ほど、経営者の無能より「社員のやる気」を問題にする。