見つかるか、溶融燃料=宇宙線で原子炉「透視」―「結果出せる」研究者・大震災4年 時事通信 3月8日(日)9時18分配信 原子炉で溶け落ちた核燃料(燃料デブリ)はどこにあるのか。東京電力福島第1原発事故で、政府と東電は2020年度前半の燃料デブリ取り出し開始を目指すが、今は位置も把握できていない。高エネルギー加速器研究機構の素粒子物理学者らは、宇宙線で原子炉内を「透視」する方法を提案し、2月から第1原発で実験を始めた。研究者は「データは順調にたまっており、3月末までに何らかの結果を出せるはずだ」と自信を示す。 高エネ研の高崎史彦名誉教授らが進めるのは、宇宙線が地球の大気に衝突して生じる「ミュー粒子」を使う方法。火山内部のマグマ測定や、ピラミッドの隠し部屋探索にも使われたという。 ミュー粒子は1平方メートルに毎秒1個の割合で降り注ぎ、鉄やコンクリートも通り抜ける。だが、核燃料のウランなど密