「町全域、帰還困難区域に」双葉町長、政府へ要請 福島第1原発事故で全域が警戒区域に指定されている福島県双葉町の井戸川克隆町長は19日、町全域を5年以上帰還できない帰還困難区域にするよう政府へ求めたことを明らかにした。 役場機能のある埼玉県加須市で、同日開会した町議会6月定例会で述べた。「町で放射線量が最も高い場所に合わせて全域を帰還困難区域に指定し、町民に対して一律賠償してほしい」と語った。 政府は昨年12月、双葉町の大半を帰還困難区域と居住制限区域とし、一部を避難指示解除準備区域にする再編案を提示した。井戸川町長は「年間線量が1ミリシーベルト以上ある場所に町民を帰せない」と難色を示していた。 一方、町議会は同日、役場の移転候補地を町民に尋ねたアンケートの結果、いわき市が54.3%で最多だったと公表した。次いで、郡山市23.2%、福島市5.9%、南相馬市3.8%、白河市3.6%だった