また、Windows XPではデフォルトで「インターネット接続ファイアウォール」が用意され(画面1)、Windows XP Service Pack 2ではこれがさらに機能強化されています。こうしたものも、原理的にはブロードバンドルータなどと同じく「不用意な外部からの侵入を防ぐ」機能を持っています。
画面1:Windows XPのインターネットファイアウォールの設定画面
ただし、ハードウェアタイプのファイアウォールとの大きな違いは、ネットワーク単位(つまりプライベートネットワークかグローバルネットワークか)ではなく、そのPCの内部か外部かという基準で動作することです。もちろん、PCが1台しかなければこれは大きな問題ではありませんが、自宅などでもLANを組んで複数台のマシンを接続していることが珍しくない現在では、LAN内のマシンと通信するときですらファイアウォールによって通信が妨げられる場合があること、DoS(Denial of Service)攻撃などを受けた場合にPC自体の動作が遅くなり、最悪停止に近い状態に追い込まれる可能性があること、ファイアウォール機能を使うとネットワークアクセス全般が遅くなることなど、いくつかネガティブな面もあります。